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6年で成績急降下しないために5年までにやっておくべきこと3つ

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高学年になると成績が急降下する子がいる

4年生、5年生のときは成績がよかったのに、6年生になると急に成績が下がるお子さんがいます。
あるいはもう少し早いお子さんだと、5年生からすでに成績が下降気味になることがあります。

特別に何かがあったとか、急に勉強が嫌いになったとか、そんなことではありません。
むしろ、毎週の宿題を一生懸命やっているにもかかわらず、成績が下がるのです。

サボったから成績が下がったというならあきらめもつきそうなものですが、毎週一生懸命やっているのに成績が下がっては、お子さんもお母さんもどうすればいいかわからず、途方に暮れてしまいます。


成績が下がる原因はひとつ。勉強のしかたに問題がある

高学年になって成績が下がった、というご家庭に尋ねてみると、低学年のうちに宿題を二度、三度と繰り返してやらせていた、というご家庭が少なくないことがわかります。

宿題を繰り返しやること自体は悪くないのですが、問題はその過程で考え方や解き方を「覚えてしまう」ということが問題なのだ、と「かしこい塾の使い方」主任相談員の西村先生は言います。

はじめは、解き方や考え方を覚えないと宿題ができないじゃないか、と思われる方もいらっしゃると思います。
確かに、勉強には「覚える」という段階が必ず必要で、覚えていないものは頭のなかから出てきようがありません。

では、宿題を二度、三度繰り返すことの何がいけなかったのでしょうか。


機械的に「当てはめる」ことが習慣になると、勉強しても頭は働いていない

塾では、単元や問題の考え方、解き方を習います。
そのとき、「●●の考え方は■■だから、覚えておきなさい」といった教え方をする先生は稀です。
ほとんどの先生は、このような問題の場合どういう考え方をしたら分かりそうか、整理できそうか、といった投げかけを子どもたちに行い、子どもたちはその投げかけに対して考えます。

理想的な授業では、先生から投げかけられた疑問に対して、子どもたちは考えを展開させて、「ああ、なるほど。」「そうか、そういうことだったのか。」という納得感をもって単元を習得します。

その状態で帰宅し、宿題にとりかかるときに授業を「追体験」し、「ああ、これは◯◯だから□□と考えるとよかったんだよね。」と再度理解、納得してから、実際の演習に取り組むことができれば、その週の内容はしっかり子どもたちの頭に定着するはずです。

逆に、宿題にとりかかるときに「ああ、この問題の解き方は□□だったな」と、解法(ひどいときには計算式)だけを確認して宿題にとりかかっていると

帰宅する⇒解き方、式を確認⇒当てはめて答えを出す

という学習に陥ってしまい、宿題をしているのに全く考えていない、という勉強を毎週しているという事になってしまうのです。
こうなると、勉強も面白くないですし、ほんとうの意味での力もつきません。


5年生までに行っておくべき3つのこと
上記のように、力の付かない宿題のしかたに陥らないために、5年生までにしておくべきことを、以下に3つ解説します。

1 塾の授業が効果的に行われているか、理解しながら受けられているか、定期的にチェックする

前項に述べたように、ほとんどの塾の先生は、解き方を教えるだけでなく、どうしてそうなるのかといったことを詳しく解説してくれます。また授業の中で、お子さんたちに考えさせてくれます。

だから大切なことは、お子さんが帰宅して、いざ宿題をしようとなったときに、塾でどんなことを聞いてきたのか、塾の先生の説明をどのように理解しているかを確認することです。

万が一、塾の先生の授業が「解法を伝えることが中心」なのであれば、是正と授業の品質向上を求めなければなりませんし、塾の先生が子どもたちに考えさせようとしているにもかかわらず、解き方だけを覚えて帰ってきているようであれば、お子さんの授業の受け方を見直す必要があるでしょう。

大切なことは、お子さんが授業から「何を持って帰ってきたか」を正確に把握することで、そのときに役に立つのが「ビデオ再現法」です。
その時の授業の内容をかいつまんで説明させようとしても、なかなか要領を得る答えが帰ってこないことがありますが、時系列に思い出してもらうと、けっこうお子さんはしっかり思い出せるものなのです。

「先生が教室に入ってきたとき、最初になんて言ったの?」
「そのとき誰かがなんか言った?」
「あなたはそのときどう思った?」

といった具合に、授業時間のはじめから、順に再現してもらうのです。


2 宿題を始める前に「復習」の時間を意識的に取らせる

塾で授業を受けてきたら、家では宿題、と考えがちですが、いきなり問題を解き始めるのではなく、しっかり「復習」の時間を取るべきです。問題を解くところから始めると、どうしても

「解き方を確認⇒当てはめて問題演習」

となりがちです。どうしてそのような考え方、解き方になるのかを思い出し、考えて、納得してから問題演習にとりかかるのがベストなのは言うまでもありません。そこで役立つのが「家庭内ミニ授業」です。
お子さんが先生になり、お母さん、お父さんが「できない生徒」となって、お子さんに授業で習ってきたことを説明してもらうのです。

しっかりわかっているつもりでも、いざ人に説明しようとすると、要領を得ない説明になってしまったり、自分が理解できていないことに気づくことがあります。
お子さんが自分で気づいて、もう一度習ってきたことを思い出し、復習するきっかけになりますね。


3 親の目の届く範囲で宿題をさせ、折にふれて声をかける

「宿題は本人に任せているんです」とおっしゃるご家庭も多く、うまくいっていればそれ自体はいいのですが、いざ高学年になってみると、それまで習ったことがあまり身についていないことがわかった、という例も多いものです。

つきっきりになって教える必要はありませんが、塾の復習、宿題はリビングでやらせるなど、お子さんの様子をいつでも見られる状況を築いておくことが望ましいですね。

そしてときどき、「ちょっとお母さんにも教えてよ」といった具合に、ちょっとした「家庭内ミニ授業」を始められるような環境であれば、お子さんの学習の状態が良好なのかどうか、いつも身近に感じられます。


いかがでしたか?
6年生になるまでに、家庭学習の方法や順序、環境を変えて、お子さんがいざ受験学年になったときに成績が下がらないように、しっかり備えたいものですね。
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