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冬休みは勉強のしかたを変えるチャンス

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更新: 2015年12月16日 公開:
復習テストに向けてがんばる4年生とそのご家庭

現在、中学受験を目指して塾通いを始める方は、4年生(3年生の2月)からというのが最も多いようですが、各塾とも4年生のカリキュラムは比較的ゆったりしています。
習う内容も5年生や6年生にくらべると易しく、量も少ないので、テストに向けて繰り返し宿題を演習するお子さんが多くいます。

毎週の学習内容を、次の週の授業時にテストするタイプの塾(サピックスや浜学園)の場合、来週の授業に向けて宿題内容を「完璧」に身につけられるようにがんばるご家庭が多いのです。
日能研では、毎週または隔週の週末に、4科目まとめて「カリキュラムテスト」という名前の復習テストが実施されます。
やはりそのテストに向け、熱心なご家庭、真面目なお子さんほどがんばって宿題に取り組むのです。


学年が変わってテストで点が取れなくなる2つのタイプ

「中学受験情報局」のセミナーや勉強会などで、主任相談員の先生たちもよくお伝えしているのですが、塾での学年が上がると、授業、宿題などの総量がぐっと増えます。
塾によって細かな違いはありますが、学年がかわったらお子さんが塾の課題から受ける負担は1.5倍~2倍になると言われています。

4年生のときに毎週の宿題を繰り返し頑張っていたお子さんのうち何割かは、5年生になったときに宿題が「まわらなく」なります。量が多くなり、1つ1つの難度が高くなった宿題に、4年生と同じやり方で対応しようとして無理が出るのです。
そこで、やむなく繰り返しの回数を減らしたり、2回目は間違った問題だけに絞るなどして対応しようとするのです。

この変更がうまくいくお子さんもいれば、そうならないお子さんもいます。

うまくいかないお子さんは、2つのタイプに分かれます。

1つは、次の週の復習テストで点がとれなくなるタイプ、そしてもう1つは、復習テストで点が取れるのに、公開テストやオープンテストといった大きなテストで点が取れないタイプです。

どちらも原因は同じ 早めに気づいて対策を

学年が上がってテストで点が取れなくなるのは、その週に習った単元の理解が浅い(定着しきれていない)まま次の単元に進んでしまうことによるのですが、次の週の復習テストで点が取れなくなると、毎週の学習がうまくいっていないことは明らかです。

しかし厄介なのは、復習テストのレベルでは点が取れている場合です。
同じように公開テストやオープンテストのような大きなテストでも点が取れればいいのですが、そのようなテストになると、がたんと点数が下がってしまうのです。
この場合、毎週のテストで点が取れているだけに、公開テストではなにかミスをしたのだろうかとか、たまたま調子が悪かったのかもしれないと、問題点の発見が遅れてしまいがちなのです。

いずれにしても、学年が上がって点が取れなくなるというのは、それまでの勉強法が新しい学年の学習量・質に対応できていないことが原因です。
復習テストでは点が取れている、という場合の多くは、なんとか暗記に頼って得点を稼いでいる、という状態で、早めに学習のしかたそのものを改善しなければなりません。

学年が変わるまでに学習法の改善を

学年が変わったときに成績が下がる学習法のそもそもの始まりは、実は4年生の学習法にあります。
次の週のテストで点をとるためにがんばるのは、何ら間違ったことではありません。
そうやって学習のモチベーションを高めるために、各塾とも毎週テストで理解度を確認するというシステムを組み上げているわけです。

ただ、何度も繰り返して学習する中で、ともすれば「考える」ことより「覚える」ことが学習の中心になってしまいがちなのです。
「◯◯算の解き方は□□」といった一問一答的な学習が中心になってしまうと、「どうしてその解き方、考え方でこの問題は解くことができるのか」を考えるという要素が宿題を演習する中に不足し、だんだん「解き方を丸覚え」のような状態になっていくのです。
塾の宿題は時期が進むにつれゆるやかに質・量が上がっていきますから、気づかないうちに「解き方を覚えるのが勉強」のような状態になりがちなのです。

成績ががたんと下がり、勉強法がずいぶん「暗記型」に偏っていることに気づくのが、内容がぐんと難しくなる学年変わりというわけです。

逆に言えば、学年がわりが近づく冬、これまでの勉強方法を見なおしてみることが、新学年のスタートダッシュでつまずかないための準備になるということです。
「暗記型」の学習法から抜け出すポイントは、家庭学習の中で「どうして?」という問いかけを意識的に多めにしてあげること。
「どうしてその解き方になると思うの?」「どうして線分図を書こうと思ったの?」など、お子さんがどうしてそのように考えているのかを質問し、今一度お子さんに考えてもらうこと、思考の過程をたどりなおしてもらうことが、学習を「暗記型」から「思考型」に切り替えていく大きな助けになるのです。

いい先生は、これをごく自然に、上手に行います。
もしも成績立て直しのために個別指導や家庭教師を試してみようと考えているなら、そのあたりをしっかりお父さん、お母さんがご覧になるとよいでしょう。


さて、今回は新学年に向けて学習方法を変えていくお話をしましたが、いかがでしたでしょうか。
みなさんが学年がわりに試してうまくいった方法、うまくいかなかった方法など、よかったら中学受験情報局までメールでお寄せください。記事や動画などでとりあげさせていただきます!
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