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記憶に焼き付け興味を喚起 1日実験観察のススメ

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更新: 2017年05月11日 公開:

行動にテーマを持たせる

夏休みの宿題のうち、お子さん、そしてお父さん、お母さんともに頭を悩ませたことがある宿題に、自由研究や読書感想文があるのではと思います。とくに中学受験をするお子さんの場合は、塾の宿題などが多い中、できれば学校の宿題は手早く済ませてしまいたい、というのが本音だったりもします。

ところで、夏休みには夏期講習などもあって忙しいですが、ふだんとは違ったイベントやおでかけなどがあるご家庭も多いと思います。特別な旅行とかでなくても、休日のちょっとしたお出かけ、極端な話、どこにも出かけなくても、自由研究の題材を見つけることはできます。そのコツは、1日の行動の「テーマ」を決めること。

たとえば「温度」とテーマを決めます。温度をはかるには温度計が必要です。小学校の理科実験や中学入試の問題で登場する温度計は、ガラス製で赤く着色したアルコールが入ったものですが、数百円で手に入ります。もうちょっと手軽で安全なもの、と考えると100円ショップでもシート状のものなども売っていますね。お子さんの学年などによって使いやすいものを入手します。

実験開始! ポイントは「比較」すること

テーマを「温度」と決めたら、温度をはかります。家のまわりのいろいろな場所の温度でもいいでしょうし、どこかへ出かけるならその場所の温度をはかります。その場所はどんなところなのかもあわせてノートに記録し、時刻と場所から考えてどうしてそのような温度になっているのか考えます。

温度をはかる際に意識してほしいのが「比較」、つまりくらべることです。たとえば家のベランダで1日の温度の変化を記録し、その記録とくらべてどのような違いがあるかをくらべるのです。高原のように標高の高いところなら、その標高の高さが理由で家のベランダよりも気温はぐんと低いはずです。

空気(大気)の温度が、太陽によってあたためられた地表の熱によって上がることは小学校の理科の授業でも習います。地表面からはなれた(高度が高い)ところほど、地表の熱の影響を受けにくいために、気温が低くなるのです。だから富士山の山頂は秋から次の年の初夏(6月頃)まで雪をかぶっているし、飛行機が飛ぶような高度の高い場所の気温はマイナス十数度にだったりするのです。

知識として習うことも、自分で確かめれば納得の度合いが違う

アスファルトやコンクリートは土の地面よりも温度が高くなりやすいことも、家の近くで簡単に確かめることがでるでしょうし、海よりも陸地のほうが温まりやすいことは、海へ行ったときに砂浜と海水の温度をそれぞれはかることで確かめられます。

ここまであげたことは、どれも理科の授業で習うことばかりですが、実際に自分で確かめたら納得の度合いが違い、そう簡単に忘れたり勘違いしたりすることもないでしょう。

実験だけでなく「観察」も立派な自由研究

自由研究といえば、何か実験をしたり作ったりということを思い浮かべるかもしれませんが、「観察」だって立派な自由研究になります。そして観察といえば毎日アサガオの成長を観察、記録するといった「日々やる系」を思い浮かべる方が多いのですが、1日で済む観察記録もあります。

たとえばアサガオの花を分解し、おしべは何本あるのか、めしべの形は実際にはどうなっているのか、花びらは何枚(くっついていますが)なのか、といったことを観察、記録するのです。別にアサガオでなければならないこともなく、ヘチマでもキュウリでも、ヒマワリでもかまいません。

それぞれの植物のおしべの数、めしべの形なども教科書や塾のテキストに、ときには写真入りなどで紹介されていたりしますが、やはり自分の目で確かめ、記録することに意味があるのです。記録はスケッチ、写真、どちらでもよいでしょう。自分なりにレイアウトを工夫してノートや模造紙に整理してまとめると、記憶にしっかり焼き付きます。

こうやって考えると、実験(観測)、観察の題材は中学受験で扱われるものにするのが「一石二鳥」のようです。楽しみながら知識を充実させ、しかも新たな興味を喚起するきっかけにもなる「1日実験、観察」、夏休みの宿題で困っているご家庭でなくとも、ぜひ試してみてください!

この記事を書いた人
主任相談員 辻 義夫主任相談員 辻 義夫
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