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モチベーションの上がる宿題のやり方とは

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更新: 2017年05月11日 公開:

宿題はクラスの「最大公約数」的なもの

学校、塾にかぎらず、必ず子どもたちの学習と切っても切り離せないのが、宿題です。塾や学校で習ったことを復習し、思い出して理解を深め、自分で問題が解けるようにするために出されるのが宿題ですが、えてして「こなすだけ」になりやすいものです。

ここでは、ついつい「こなすだけ」になりがちな宿題を有意義なものにし、本来の目的に叶ったやり方が出来るような方法を考えることにしましょう。ちょっと気にしてみるだけで、家庭学習のしかたがぐんと変わります。

宿題の目的は、先に書いたとおり、授業で習ったことを思い出し、理解を深めることです。宿題をすることで、子どもが授業を追体験して学習したことを修得する=自分の力で解くことができるようになることを目的に、先生は宿題を出すのです。

当然、宿題を出す先生は数十人の生徒を指導した結果として宿題を出すわけですから、クラス全体の「その日の授業の出来」の最大公約数的な内容の宿題を出すことになります。

その宿題なのですが、「クラス全体の出来」をもとに出されていますから、当然お子さんだけのことを考えて出されたものではありません。

そこで「宿題のやりかた」を工夫することで、その効果を最大限に発揮する方法を考えましょう。

宿題をする場所はリビングがベスト

まず、宿題をさせる場所ですが、主任相談員の西村則康先生によると、リビングがベストだそうです。リビングで勉強させる利点については、次のようなものがあります。

  • 横につきっきりになって教えるわけではなくても、リビングで勉強させることで、子どもの勉強の進み具合を知ることができる
  • 子どもへのねぎらいの言葉をその場でかけることができる
  • 子どもが勉強に関して困っていることにいち早く気付くことができる

勉強=子ども部屋

とついつい考えてしまいがちですが、一人の部屋でまわりには勉強に関係するもの以外も・・・という子ども部屋は、リビングに比べて勉強がはかどりにくいものだとのこと。リビングは生活音などでお子さんが落ち着かないのではと考える方も多いのですが、むしろそれくらいのほうが落ち着いてできるもの。ただし勉強中はテレビなどはNGです。

リビングで勉強させるのは、あくまで「監視」が目的ではなく、進み具合の確認やねぎらいの声かけがすぐにできるようにです。「自分の頑張りをお母さんが見てくれている」ということがお子さんのモチベーションアップにつながるからです。

「こなすだけ」にならないような宿題の工夫

実際の宿題のやり方ですが、「こなすだけ」にならないようにというのが最大のポイントです。そのためには、宿題に取り掛かる前に「復習」という段階が必要です。塾でどのように考え、どのように解いたかを思い出した上で、宿題の問題にとりかかるのです。

授業でどのくらい理解したかは、お子さんによって様々です。「復習」という段階を取り入れることで、お子さんが授業でどのくらい理解したか、解き方を覚えているだけでなく、どうしてその解き方になるのかを理解しているかを知ることが出来ます。

宿題をすることが「復習」なのではないかと思うかもしれませんが、わざわざ「復習」と「宿題」を区別するのには理由があります。それは「解き方を覚えてあてはめる」という作業にならないように、まず「塾ではどのように考えたか」「どうしてそのように考えたか」を思い出し、習った解き方の意味を再度理解してから宿題に取りかかるためです。

宿題を終わらせることが目的のようになると、どうしても「解き方を覚えて当てはめる」という学習に陥りがちですが、そうならないためにも、リビングでお母さんが見てくれている、という環境がいいのです。

「塾ではどうやって考えたの?」「どうしてその解き方になるのかしら?」など、お母さんの疑問をそのまま質問の形でお子さんに投げかけてあげるのがいいでしょう。ただし、「詰問」にならないよう、あくまでニュートラルな雰囲気での質問にしてください。

「クラスを上げる」という目的での宿題のしかた

多くの塾では、クラスによって宿題の範囲、量が違います。当然、お子さんのクラスで指定された宿題を演習することになるのですが、当然、上のクラスほどレベルの高い問題、難しい問題も宿題に出されることになります。そうすると、今のクラスで出される宿題の範囲をきちんと守ってやっていても、上のクラスの子との差は一向に縮まらない、ということがおこります。

今のクラスの宿題を無理なくできているな、そろそろクラスアップをめざしてがんばりたいな、と親子とも考える段階になったら、塾の先生にそのことを伝え、上のクラスで出されている宿題を教えてもらいましょう。すべてはできなくても、今のクラスで出されていない宿題のうち、特に重要なものを教えてもらってそれだけでもやるようにすれば、クラスアップがぐんと近づいてきます。

このように、宿題を単に「こなす」という視点でなく、「なんのために宿題をするのか」という目的を明確にして取り組むことで、お母さんもお子さんもモチベーションが上がり、宿題への取り組みもまた違ったものになります。

夏期講習の宿題くらいから、取り組みを始めてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
主任相談員 小川 大介主任相談員 小川 大介
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