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算数と暗記

算数の成績アップ勉強法2011年03月09日21時36分
雲雀のさえずりが青空の高みからふってきます。

お元気ですか?

地に目をやれば早くも菜の花が黄色い花を咲かせています。

今日は少し寒いのですが、いよいよ春の到来です。

2月に始まった塾での新学年もはや一月がたちました。

学習は順調でしょうか?

さて前回に引き続き、テーマは「暗記」です。

今回は「望ましい暗記」についてです。
「3.14」を学習すると、しばらくして「0.57」に出会うことがあります。

【問題】
1辺の長さが10cm正方形の中に中心角が90度のおうぎ形を2つが重なっている下の図で、
太線で囲まれた部分の面積は何平方センチメートルですか。
ただし、円周率は3.14とします。


この問題の図形は
「葉っぱ形(レンズ形、木の葉形、ラグビーボール形ともいいます)」とよばれているもので、
合同な弓形を2つくっつけた図形です。

この問題では
「葉っぱ形」を取り囲んでいる正方形の一辺の長さが10cmなので
「葉っぱ形」の面積は
10×10×0.57=57(平方センチメートル)
で求められることを習うのです。

この「0.57」は「3.14」同様に、
暗記していれば時間の短縮と計算ミスの危険回避に有効です。

一般には、下の「図形式」のようになりますから、


(10×10×3.14÷4-10×10÷2)×2=(78.5-50)×2=57
という計算です。

おうぎ形(四分円)から直角二等辺三角形を引いいて弓形を求め、
さらに2倍するのですから、考え方、計算ともに
算数が苦手なお子さんには厄介な問題ですね。

「0.57」があれば他にも(問題レンズ形4つ)の場合でも、


5×5×0.57×4=57
と瞬く間に正解を得ることができます。

算数で困っているお子さんは、
このような暗記という手法も「アリ」ですね。

ただし、「丸」暗記は危険回避になりません。

この「0.57」の場合は、
1.円周率が3.14であること
2.おうぎ形の中心角が90度であること
が、その使用条件だからです。

円周率が3.1や22/7であったり、中心角が60度だったりした場合に
この「0.57」をつかっていしまうと×がついてしまいます。

この問題だけの×ならば失点もまだ知れているのですが…。

一番怖い事は、図形式で考える癖がついてないので
「ではどうすれば解けるか?」を考えることができなくなってしまうことなんです。

そうなってしまうと、「図形分野が苦手」なお子さんになってしまう可能性も高まります。

他に、「流水算」の「(下りの速さ-上りの速さ)÷2=流速」も、
基本問題を解くにはとても有効ですが、
次の問題でそのまま使ってしまうと×になってしまいます。

【問題】
太郎くんが川下のA地点から1km上流にあるB地点まで
ボートに乗ってこぎ上るのに25分かかりました。
太郎君がB地点からA地点にこぎ下ろうとしたところ
川の流れの速さが上ってくるときの2倍になっていたので、
10分で下りおえました。
太郎くんが流れのないところでボートをこぐ速さは毎分何mですか。

中学受験算数の戦略面から割り切って考えるならば、
暗記は「悪」ではありません。

とくに算数がとっても苦手なお子さんにとっては
「望ましい暗記」は救世主ともなりえます。

一方で算数を入試の得点源にしていくならば、
「望ましい暗記は暗記」としておいて、
あるレベル以上の問題に対応するために
公式の理由を理解することなどが必要ですね。


(流水算の答え)
1000m÷25分=40m/分…上り=静水時-① ※①=上りのときの流速
1000m÷10分=100m/分…下り=静水時+②
この2つの速さの差60m/分は流速の3倍にあたるので、①=20m/分
40m/分+20m/分=60m/分
算数の成績アップ勉強法2011年03月09日21時36分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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