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2012年 今年のこの1問 その1

中学入試の算数問題2012年01月09日18時19分
twilight!


お元気ですか。

宵闇が余りに美しかったので、思わずパチリ!

冬の澄み切った空気の中、
茜色から群青色への美しいグラデーションに
寒さも忘れて見入っていました。

そのせいで少し手がかじかんでしまい、
ぶれた写真になってしまったのが素人の悲しさです。

さて、岡山県の中学入試もおわったのですが、
早速、「今年の1題」をみつけました。

平成24年度の岡山白陵中学の中学入試問題の4番-(2)です。

5年生のお子さんにはちょっと難しい問題かもしれませんが、
知っている知識だけでも解けるかもしれませんよ。

チャレンジしてみませんか?

【問題】
ある店でリンゴを50個仕入れました。定価を1個200円として、1日目は定価で何個か売り、2日目は定価の2割5分引きで何個か売りました。3日目になると、売れ残っていたリンゴの3分の1が痛んで売れなくなってしまっていたので、残りのリンゴを2日目の2割引ですべて売ったところ、3日間の売上の総額が7000円となりました。リンゴが売れなかった日はないものとして、次の問いに答えなさい。
(1) 略
(2) 1日目、2日目、3日目に売ったリンゴの個数をそれぞれ求めなさい。

算数が苦手なお子さんにとっては「うわ~、売買損益算や!」と、
見たとたんにイヤになったかもしれません…。

この問題を売買損益算の「多数売り(商品の個数が複数個)」の問題と判断し、
「表に整理する」という方針をたてるとどうなるのでしょうか?


まとめてみると「空欄」ばかりで、「???」となりそうですが…。

ここで、「文章題で困ったら?」の鉄則、「割合から取りかかる」の出番です!

もし、この表が、下の図のような問題だったとしたらどうでしょう?


これならば、つるかめ算を利用する売買損益算とわかりますよね!

そうなんです! 

この平成24年度の岡山白陵中学の中学入試問題の4番-(2)は、
「つるかめ算を利用する売買損益算」の上級問題なんです。

どこが上級かというと、傷んだリンゴと3日目に着目してみます。

天秤法をつかうと…


ア=80円 が求められます。

すると、


となり、「3種のつるかめ算だ!」とわかります。

もし、50個すべてが80円で売れたならば総額は4000円ですから、
(200-80)円×(イ)個+(150―80)円×(ウ)個=3000円 とわかります。

「不定方程式」タイプですね?

この(イ)、(ウ)にあてはまるのは、
(イ、ウ)=(25個、0個)、(18個、12個)、(11個、24個)、(4個、36個)です。

しかし、「売れない日はなかった」ので、(25個、0個)は不適当です。

また、
イは1日目の200円で売れたリンゴの個数、
ウは2日目の150円で売れたリンゴの個数をあらわしているので、
傷んだリンゴと3日目に120円で売れたリンゴの個数の和は、
50個-(18個+12個)=20個
50個-(11個+24個)=15個
50個-(4個+36個)=10個
となりますが、「売れ残っていたリンゴの3分の1」から、
傷んだリンゴと3日目に120円で売れたリンゴの個数の和は3の倍数で無ければいけません。

したがって、これらの条件をすべて満たすのは、
1日目=11個、2日目=24個、傷んだリンゴ+3日目=15個です。

③=15個より、②=10個が3日目に120円で売れたリンゴの個数ですね。

というわけで答えは、順に11個、24個、10個となります。

いままでになかった「値段の平均」と「3種のつるかめ算」、
それに最後の「整数条件」の組合せが見事な問題です。

算数が苦手な受験生には大変でしょうが、
今年も素敵な問題が見られそうで、とっても楽しみです!


中学入試の算数問題2012年01月09日18時19分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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