中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 -> 主任相談員の中学受験ブログ -> 前田昌宏の中学受験が楽しくなる算数塾 -> 中学入試の算数問題 ->今年の1題 その9

今年の1題 その9

中学入試の算数問題2012年03月31日19時12分
a sea fog!


お元気ですか?

今回から更新日が土曜日(または日曜日)に変わりました。
なので、今回はちょっと苦しいスケジュールでした。 眉をひそめる

瀬戸内海、春の名物「海霧」です。
もっとも季語では「夏」なんですが…。

主塔の高さが海面上から298.3mもある明石海峡大橋でさえ、
完全に霧に包まれています。

畑に菜の花が咲き、海が霧でおおわれるようになれば、本格的な春の訪れです。

そういえば、パワースポットとして知られる武蔵御嶽山がある武蔵国も霧に包まれることがあるとか…。

久しぶりに強引な展開から、今回ご紹介するのは男子御三家のひとつ、
武蔵中の2012年入試問題です!

名前は「武蔵」ですが、もちろん都内(練馬区)にあります。
新規開校したSS-1成城学園前校とは直線距離で15kmくらいでしょうか。

この学校の算数の入試問題、なんと「手書き」なんです。
そういえば、鹿児島のラ・サール中学も手書きでしたっけ…。

さて、武蔵中、今年も昨年に引き続き「ヤギ」さんが登場していますが、
今回ご紹介する問題は別の問題です。

今回も(1)、(2)、(3)までは5年生以下でもチャレンジできますよ。
新5年生ならば(4)も可能かも!

【問題】
赤玉と白玉がそれぞれはじめに1個ずつあります。
これに下のAかBのどちらかの「操作」を繰り返し行います。
A:赤玉の個数と同じ数だけ白玉を増やす。
B:白玉の個数と同じ数だけ赤玉を増やす。
例えば、まずBを行うことにすると(赤玉2個、白玉1個)になり、
これにAを行うと(赤玉2個、白玉3個)になります。さらにAを行うと(赤玉2個、白玉5個)になります。
この3回の「操作」を左から順に並べてBAAとかくことにします。

次の問いに答えなさい。

(1) BAAABを行ったとき、赤玉と白玉はそれぞれ何個になりますか。

(2) 何回かの「操作」の後、(赤玉5個、白玉7個)になりました。
A、Bの「操作」をどのように行いましたか。BAAのように答えなさい。

(3) 赤玉が□個、白玉が△個あるところから、2回の「操作」を行ったとき、
(赤玉23個、白玉10個)になりました。□と△にあてはまる数を答えなさい。

(4) 何回かの「操作」の後、(赤玉2012個、白玉15個)になりました。
このとき行った「操作」の回数は何回ですか。

武蔵中学の入試問題は、基本的な問題を前半に、後半は受験生が考えて解く問題というものです。

今回の問題は後半の問題ですが、けっして「超難問」というわけでなく、
作問者の誘導にのっていけば何をすれば良いかが分かる良問となっています。

前回の麻布中学のときにも書きましたが、
最難関中学であっても5年生の学習範囲で解くことが出来る問題が多く含まれています。

すでに春休みも半ばにさしかかってきましたが、
5年生の学習内容に弱点がある新6年のお子さんは、
ぜひこの春休み中に弱点をつぶしておきましょうね。


【解答例】
(1) 下のようになります。



(2) (1)の「逆」の問ですね? ということは…、正解! 「巻き戻し」です。
当然のことですが、数が多い方の玉が「増やる操作をされて」いるわけですよね。
最後が(赤玉5個、白玉7個)でしたから、「白玉が増えた」=「操作A」と分かります。
あとは順にまきもどすだけです。



(3) (2)が(3)の伏線になっていることにもう気付いていますよね?



(4) 「2012個」まで書き出すはずがありませんね?
(2)、(3)からきまりが分かります。
赤玉を2012個から、白玉の15個より少なくなるまで「操作B」を巻き戻します。
(2012-15)÷15=133あまり2 → 2015-15×133=17ですから、
134回目に赤玉の方が少なくなります。

133回目  134回目
赤玉 17個   2個
白玉 15個   15個
今度は「操作A」で白玉を減らしていきます。
(15-2)÷2=6あまり1 → 15-2×6=3ですから、
あと7回で白玉が1個になります。

中学入試の算数問題2012年03月31日19時12分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
Copyright (c) 2008- 中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 All rights reserved.