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ゴールデンウィークはもうすぐ!

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受験算数と塾の使い方 2012年04月22日17時42分
magnolia!


お元気ですか?

モクレンです。正確には「紫木蓮(シモクレン)」というそうです。
千昌夫さんで有名な「北国の春」にでてくる、
白い花がきれいなコブシもモクレンの仲間です。

「北国に帰る」といえば、上野駅を思い浮かべがちですが、
盛岡行や八戸行の夜行高速バスなども新宿・池袋から出ています。

池袋と言えば、豊島岡女子学園がありますよね!

ということで、今回も強引な展開からご紹介するのは
今年度、医学部など理系に多くの合格者を輩出した、
豊島岡女子学園の2011年入試問題です。

類似問題が市販問題集はもちろん、
大手進学塾の小5復習テストでも見受けられましたから、
5年生でもチャレンジできそうですね。

【問題】
豊子さんと花子さんがある階段で次のようなゲームをしました。
勝ったほうは、3段上がる
負けたほうは、1段降りる
あいこのときは、2人とも1段上がる
2人は同じ段に立ち、このゲームを始めました。このとき、次の問いに答えなさい。
(1) 何回かじゃんけんをした後、花子さんは豊子さんより12段高いところにいました。花子さんは豊子さんより何回多く勝ちましたか。
(2) 12回じゃんけんをした後、豊子さんは最初に立っていた段から22段上がったところにいました。このとき、豊子さんは何回勝ちましたか。考えられる回数をすべて答えなさい。

どうですか? 5年生でも見たことがあるんじゃないでしょうか。
「階段じゃんけん問題」は、
◎1回勝負がつくと「2人あわせて」何段増減するか
◎1回勝負がつくと「2人の差」は何段できるか
◎1回あいこになると「2人あわせて」何段増減するか
の3つについてまとめておくのがコツでしたよ。

では(1)では、「2人あわせて」、「2人の差」のうち、どちらが分かっていますか?

そうですね。
「花子さんは豊子さんより12段高い」とありますから、「2人の差」が分かっています。

1回分の差が 3+1=4段 ですから、12段÷4段=3回 が答えです。

では(2)はどうでしょうか。

「12回じゃんけんをした後、豊子さんは最初に立っていた段から22段上がった」は
「1人に関する条件」です。

ということは、「2人あわせて」、や「2人の差」は使えなさそうです…。

「3段上がる」か「1段降りる」か「1段上がる」のどれかを計12回すると、
全部で22段上がれますか。

こんな風に「読みかえ」ができそうです。

そうですね!

「3種のつるかめ算(条件なし)」タイプです。

とくれば、「面積図」がおススメでしたね?

ところが「降りる=減る」があるので、面積図は少し書きづらいです。

さすが、最難関レベルの学校の入試問題です。

しかし、つるかめ算なのですから、つるかめ算の大方針で解いてみましょう!

つるかめ算の大方針=「もし、○○ばかりだったとしたら…?」ですね!

「もし、12回とも全部負けたとしたら…。」からスタートです。

1段×12回=12段下にいる ことになります。
実際は22段上にいたのですから、22+12=34段のちがい がありますね。

負ける代わりにあいこだったら、1+1=2段のちがい、
負ける代わりに勝っていたら、1+3=4段のちがい ができます。

つまり、2段×★回+4段×△回=34段 で回数は12回以内で
「調べるパターン(→不定方程式)」ということがわかります。


表から勝った回数は、5、6、7、8 とわかりました。

この問題のように「文章題で困った」時は、
「大方針を利用する=基本問題の形に近づける」という取り組みをすると
結構うまくいきますよ!

豊島岡女子学園は難関校ですが、それでも5年生が挑戦可能な問題が出題されます。

ゴールデン・ウィークは目前です。

ゴールデン・ウィークをどう過ごすかを早急に計画しておくといいですね!


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受験算数と塾の使い方 2012年04月22日17時42分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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