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受験の天王山 「夏」編 ~数の性質 その2~

数の性質の練習問題2012年08月06日10時34分
蝉!


お元気ですか?

ニイニイゼミです。

最近、少し生息数が減ったといわれています。

たしかに都内の朝はミンミンゼミがお出迎えですし、
大阪や神戸の市街地ではクマゼミの大合唱です。

それらのセミとくらべると、からだも小型で厚みもあまりなく、
しかし鳴く声にはどこかしら、のどかで平穏な田舎の夏を感じさせるセミです。


閑さや岩にしみ入蝉の声    芭蕉


松尾芭蕉が立石寺で詠んだとされるこの俳句については、
大正末期に斉藤茂吉氏がアブラゼミ、小宮豊隆氏がニイニイゼミだと主張し、
句が詠まれたとされるに新暦の7月にわざわざ現地を訪れて、
ニイニイゼミが鳴いていたことを確認し、
それで論争に決着がついたというエピソードもある句です。


というわけで、今回のテーマも「まぎらわしい問題 その2 ~数の性質~」です。


今回はわかったことの整理方法がポイントになっています。


【問題】
花屋さんが赤い花と白い花を仕入れました。赤2本、白3本のセットをできるだけ多くつくり、1セット500円で全部売ると5500円の売り上げになります。これは、赤2本、白2本のセットをできるだけ多くつくり、1セット400円で売ったときの売り上げや、赤1本、白2本のセットをできるだけ多くつくり、1セット300円で売ったときの売り上げよりも多いそうです。仕入れた赤い花と白い花の本数を合計すると、最も少ない場合、最も多い場合でそれぞれ何本かを求めなさい。(灘中 一部改題)


「最も少ない場合」、「最も多い場合」とありますから、
灘中など最難関中が得意とする出題分野の一つ、「範囲」の問題ですね。


問題を整理すると、
ア)赤2本、白3本を1セット500円で全部売ると5500円の売り上げ
イ)赤2本、白2本を1セット400円で売ったときの売り上げよりもアは多い
ウ)赤1本、白2本を1セット300円で売ったときの売り上げよりもアは多い
のようになります。


ア)から11セットできることがわかりますが、
だからといって赤が22本、白が33本「ちょうどある」というわけではありません。


「できるだけ多くつくり」と問題文に書かれていたからです。


たとえば、赤が23本、白が33本でも11セットしかできませんから条件を満たします。

でも、このことに気づけば次も見えてきますね?


「そっか~、12セット以上できる場合はダメなんだ!」

つまり、ア)からは、
少なくとも「赤が22本、白が33本」必要であり、
「赤が24本、白が36本」以上になってはダメなんだ

ということがわかります。


次はイ)です。

5500円÷400円=13セットあまり300円 から、13セット以下です。

ここが難しいところです。

「13セット以下」=「14セットはできない」と読みかえるのがポイントです。

すると、「赤が28本、白が28本」以上はダメと気づきます。


ウ)も同様にすると、「赤が19本、白が38本」以上はダメです。


A.少なくとも「赤が22本、白が33本」で、「赤が24本、白が36本」以上になってはダメ
B.「赤が28本、白が28本」以上はダメ
C.「赤が19本、白が38本」以上はダメ


このわかった3つのことをどう整理するかで、ここからのスピードに差がつきます。


赤、白の「2種類の和」について、「範囲」を示す方法は…?


「範囲」を表すのに適した「数直線」を、「2種類の和」がわかる「表」にすればよさそうです!


このA、B、Cの3つともが上手くいくところが答えの範囲です。


ですから、赤、白の2種類の和は、
最も少ない場合で、赤22本+白33本=55本です。

最も多い場合は2通り考えられます。
赤23本+白37本=60本 と 赤35本+白27本=62本ですから、
最も多い場合は62本 です。


このように「範囲」の問題を考えるときは、
上手くいくギリギリ多いとき、少ないときの2つについて考えるくせがもてるといいですね。


この問題を解説のような整理方法に気づけなくてもかまわないのですが、
なんとかかんとか答えを見いだせたお子さんや上手く解けなかったお子さんは、
答え合わせのときに

「なるほど、こんな手があったのか!」

と学べれば最高だと思います。


夏期講習会も、もうすぐ折り返しです。

家庭学習でもこの問題のように
解説を利用する勉強ができれば、きっと素敵な9月になると思います。


数の性質の練習問題2012年08月06日10時34分

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。