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テスト ~来年受験生になる5年生のお子さんへ~

受験算数と塾の使い方2012年12月08日18時00分
富士山!

m_20121208_01.jpg

Mt.Fuji です。

「のぞみ」の車窓から撮りました。
東京駅を朝6時に出発したので、静岡にさしかかったこの時分には、
ちょうど朝日が富士山の山頂を照らしていました。

まだ直接陽が当たらない手前の田畑と、光り輝く冠雪とのコントラストがとても美しく見えます。


ところで富士山の山頂付近、正確には八合目より上の部分は、実は私有地なんです。

駿河国一之宮 富士山本宮浅間大社 の奥宮の境内地です。


しかも、なんと山頂付近だけは県境がありません。

つまり、山頂は静岡県でも山梨県でもないとうわけです。


そんなふうに、ちょっとしたネタの宝庫でもある富士山ですが、
その高さはご存じ、日本一の3,776メートルです。

国土地理院によれば、
2位は北岳(山梨県 3,192m)、3位は奥穂高岳(長野県・岐阜県 3,190m)と続くんだそうです。


同じ「山」といってもそれぞれに高さが異なるように、
ひとくくりに「模擬試験」といってもそれぞれの目的は異なっています。

というわけで今回のテーマは「テスト ~来年受験生になる5年生のお子さんへ~」です。


例えば、首都圏の進学塾を代表するサピックス。

6年生になれば、
志望校判定サピックスオープン、
学校別サピックスオープン、
合格力判定サピックスオープン、
比較合判、
組分けテスト、
マンスリー実力テスト、
マンスリー確認テスト、
復習テスト、
デイリーチェック…。


近畿圏を中心とする浜学園の6年生であれば、
公開学力テスト、
国語記述力錬成テスト、
合否判定学力テスト、
学校別オープン模試、
学校別プレ入試、
復習テスト…。


大手進学塾であればどこであっても、6年生はテストが目白押し!


「返却されたテストの振り返りをする間がない!」なんていう悲鳴も毎年聞こえてきます。


そんな大変な6年生を目前にひかえ、
「私たちにできることは何かないの?」
というお父さん、お母さん。


まず、テストを目的別に分類してみませんか?



テストは大きく分けて、次の3種類があります。


1.学習内容の定着度を測るテスト
2.習得した解き方の活用度を測るテスト
3.自分の力に応じた問題を自らが選択&正解できる力を測るテスト


「1」に属するテストは、
毎週1回~毎月1回の頻度で行われる「試験範囲が公表」され、
「試験問題は習った問題の類題」であるテストです。


サピックスの場合でいうと、「デイリーチェック」、「マンスリー確認テスト」がこれにあたります。

浜学園や希学園の「復習テスト」、日能研の「カリキュラムテスト」も同じです。


これらの試験は、「2」や「3」の土台となる試験です。

ですから、「1」に分類されるテストは、「6年生のスタート時点から高得点」が目標となります。

この目標を達成するには、5年生での学習が定着していることが条件です。
もし、定着度に不安があるようでしたら、今のうちに取り返すことをおすすめします。

「6年生になってもう一度同一単元を学習する=スパイラル学習」に頼っていては間に合いません。
しかも「スパイラル」はその名の通り、今よりもワンランク上のことを学びます。


さらに、定着が不十分な単元の取り返しにとって、冬期講習は必ずしも適当ではないのです。

一斉指導(集団指導)のもとで定着できなかった単元を、
同じ一斉指導、
しかも短時間&短期間の冬期講習で習得することは、
現実にはなかなか難しいといえます。


むしろ、ご家庭でじっくりと取り組んだ方が効果が期待できる場合もあります。


この「1」に分類されるテストのもうひとつのポイントが、「振り返り」です。


繰り返しになりますが、「1」に分類されるテストは「2」や「3」の土台となる試験です。
ですから、ここでの知識や解法などの取りこぼしは絶対に避けなければなりません。


テスト直しは絶対といえます。



「2」に分類されるテストは、
「1」が直前の1週間~1ヶ月間で学んだことの定着確認であるのに対し、
5年生からテスト実施日までに学んできたことの確認です。


問題も類題から応用問題まで幅広く出題されます。


概ね、
大問1は計算や1行問題、
大問2、3は学習した問題の類題、
大問4以降は学習したことを使う応用問題 という構成です。


進学塾によっては、満点対策(満点が続出することを防ぐ)として、
最後の1、2題が難度の高い問題という場合もあります。


サピックスの「復習テスト」、浜学園の「合格力判定テスト 算数Ⅰ」、日能研の「公開模試(2月~7月)」が
これに該当します。


これらの試験は、「3」のテストをこれから受けるにあたって、
どこを復習する必要があるかをチェックするテストです。


ですから、「2」に分類されるテストは、「弱点分野の発見」が目的です。


このテストには2通りの受け方があります。


時間に余裕があり、弱点分野が判明しているお子さんの場合は、
弱点分野の問題を「塾の教科書レベル」で復習してから受験してみましょう。

それでもできない分野であるならば、かなり問題点があるとわかりますので、
すぐに塾の先生とのご相談が必要とわかります。


時間がないお子さんや、何をしてよいかがわからないお子さんの場合は、
テストが返却されてから振り返りを行い、そのまちがい直しをすることで、
弱点分野の発見とそのフォローが可能になりますから、
テスト後の振り返り時間の確保を前もって用意しておきましょう。



最後の「3」に属するテストは、さらに2段階に分類できます。


ひとつはクラス替えに直結するテストです。


もちろん、「1」や「2」のテストもクラス替えの資料となるのですが、
「3」のテストこそが、その時点におけるお子さんの「実力」を示します。


サピックスの「マンスリー実力テスト」、「組分けテスト」、「志望校判定サピックスオープン」、
浜学園の「公開学力テスト(2月~7月)」や「合格力判定テスト(第1~3回)」、
日能研の「公開模試(9月以降)」 などです。


これらのテストでは
「家に帰ってもう一度解けばできるんだけど…」
といった現象も目立つようになります。


これらのテストで上手くいかないお子さんは、「テストの受け方」を練習しましょう。

具体的には、時間内に解く問題を選択する練習です。


この練習では、
・過去問演習を通して、今の実力が最大で何点までとれる力なのかを知る
・配点から、何問の問題を「捨てる」ことができるかを知る
・解ける問題をいつでも正解するための解答作成方法を知る
を通して、「効率よく試験時間を問題に分散投資する」ことを学習します。


そして、ここで得た力がもうひとつのテスト=中学入試模擬試験に役立つのです。


「学校別オープン」や「学校別プレ入試」などでは、
この問題選択力を使ってできるだけ効率よく試験時間を問題の投入し、
得点を積み上げていくことが目標だからです。


このように6年生で受けるテストには、
高得点が目標のテスト、
弱点分野の克服が目標のテスト、
実戦力の強化が目標のテストなど、
それぞれ用途の異なるテストがあります。


もちろん、すべてのテストで満点を得ることができればそれにこしたことはありませんが、
「算数が苦手」というお子さんには難しいことだと思います。


それよりも今できることを、一歩ずつ階段を登るような学習できれば、
結果として高いところに到達することも可能でしょう。


お子さんは「受験戦争」のまっただ中にいるため、物事を俯瞰してみる余裕はなかなかありません。

お子さんに代わって、
お子さんを応援しておられるお父さん、お母さんが代わりに俯瞰してあげることができると
いいのではないかと思います。
 
受験算数と塾の使い方2012年12月08日18時00分

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。