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『数の性質 中級レベルの学習ポイント』

数の性質の練習問題2013年11月02日18時00分
第154回 入試の定番問題を攻略しよう ~7~

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「四天王寺中学校 2014年度受験用 赤本1012 (中学校別入試対策シリーズ) 」英俊社




「定番の問題」中級レベルを確実に得点に結びつけることが
合格するために大切ですというテーマでお話をしています。


今回の題材は
「きらい!」
「難しい!」
「よくわからない!」
といったことをお子さんからよく聞かされる「数の性質(中級レベル)」です。


中級レベルの問題は基本レベルの組み合わせです。


前回の題材である「速さ」の場合は、
何と何が組み合わさっているのかが
比較的わかりやすい(「解きやすい」とは言いませんが…)問題が多いと思います。


では「数の性質」の場合はどうなのでしょうか?


今回の定番問題も
中級レベルで失点するお子さんにとってチェック問題としても活用できますし、
入試問題を例題としていますが、5年生でもチャレンジ可能な問題です。



2010年度 四天王寺中学 入試問題 大問5

5 2010年の1年間の日付を考えたときに、(月の数)を(日の数)で割ったときの余りを【(月の数)/(日の数)】で表し、(日の数)を(月の数)で割ったときの余りを≪(月の数)/(日の数)≫で表すことにします。
例えば,4月13日の場合【4/13】=4、≪4/13≫=1となります。
①【4/ア】=【8/ア】となるようなアにあてはまる数は何個ありますか。
② ≪3/イ≫=≪4/イ≫=≪6/イ≫となるようなイにあてはまる数は何個ありますか。






平成26年度入試から「医志コース(35名)」を新しく募集する四天王寺中学の過去問です。
一見、女子には少し厳しいかなとも思える出題もあります。
しかし、実際には中級クラスの問題も多くあり、
基本レベルの学習がきちんと理解できていれば、
正解することは決して困難ではありません。




この大問5は「数の性質」の中級問題の特徴がよく現れた問題のひとつだと思います。


その特徴というのは「表現の言いかえ」です。


上記の問題は、
【A/B】や≪A/B≫といった「演算ルール」で問題文を表現することで、
「見慣れた問題に感じさせない」工夫がされているのです。


別の言い方をすると、基本レベルの定番問題を解く力に加えて、
「問題のオリジナルっぽい表現を
定番の問題の表現に代える力」を必要とする問題
というわけです。


では「問題のオリジナルっぽい表現を
定番の問題の表現に代える力」を必要とする問題を解くために、
何か特別の練習や対策が必要なのでしょうか?


答えは「ノー」です。


必要な練習は、
「速さ 中級レベル」の時と同様に
「公式や計算の意味を理解して覚える」ことだけです。


この問題のように
「◎を★で割ると◆あまる」という場合は、
「問題文 → 式で表す」という学習
です。


つまり、問題本文中の
「例えば,4月13日の場合【4/13】=4、≪4/13≫=1となります。」について、
【4/13】 → 4÷13=0あまり4 → 4
≪4/13≫ → 13÷4=3あまり1 → 1
のように
「式に書いてから考える」という手順を守ることです。


小問も同じようにして取り組みます。


すると①の問題は、
【4/ア】 → 4÷ア=★あまり◆
【8/ア】 → 8÷ア=☆あまり◆
となります。

つまり、
「4を割っても8を割ってもあまりが同じになる整数アを求めなさい。」という、
「数の性質」を学習するときに何度も練習する「定番問題の基本レベルと同じだ!」
と言うことに気づけるのです。



「◎を★で割ると◆あまる」問題は、
「問題文 → 式で表す(整理)」という学習をいつもしているお子さんなら、
一見難しそうなこの問題も
「普通の問題」に見えてきます。


ここまでくれば、あとはいつものように解くだけです。


あまりの◆は、割られる数以下(つまり4以下)ですから、
◆=4のとき、
【4/ア】 → 4÷ア=★あまり4 → 0÷ア=★
【8/ア】 → 8÷ア=☆あまり4 → 4÷ア=☆
つまり、アは0と4の公約数なので、あてはまる整数はありません。

◆=3のとき、
【4/ア】 → 4÷ア=★あまり3 → 1÷ア=★
【8/ア】 → 8÷ア=☆あまり3 → 5÷ア=☆
つまり、
アは1と5の公約数なので1だけですが、
1でわってもあまりはありませんから、
あてはまる整数はありません。

◆=2のとき、
【4/ア】 → 4÷ア=★あまり2 → 2÷ア=★
【8/ア】 → 8÷ア=☆あまり2 → 6÷ア=☆
つまり、
アは2と6の公約数なので2ですが、
2でわるとわりきれますから、
あてはまる整数はありません。

◆=1のとき、
【4/ア】 → 4÷ア=★あまり1 → 3÷ア=★
【8/ア】 → 8÷ア=☆あまり1 → 7÷ア=☆
つまり、
アは3と7の公約数なので、
あてはまる整数はありません。

◆=0のとき、
【4/ア】 → 4÷ア=★あまり0 → 4÷ア=★
【8/ア】 → 8÷ア=☆あまり0 → 8÷ア=☆
つまり、
アは4と8の公約数なので、
アには1と2と4があてはまります。(「あまりが0」なので、1もOKです。)

ですから、ア=1,2,4とわかり、答えは3個です。
※実は「公約数のうちあまりより大きい数」に気づけると少し楽に調べられます。


①で正解を確信できると
②も同じような方法で解けそうだと予測できますから、
自信を持って取り組むことが可能になります。


②は、条件が1つ増えましたが、①と同じように式に代えていきます。
≪3/イ≫ → イ÷3=★あまり◇
≪4/イ≫ → イ÷4=◎あまり◇
≪6/イ≫ → イ÷6=●あまり◇


おなじみ「同数あまり(あまり共通)」ですから…、


そうですね、「割る数の最小公倍数×整数+あまり」です。


これもよく練習する基本問題ですね。


つまり、「イ=12×☆+◇」です。


ここで1点だけ注意しておきたいのは「日付」という制約です。


つまり、イは1以上31以下です。


すると、☆は0か1か2しか無理です。

イ=12×0+◇
イ=12×1+◇
イ=12×2+◇


さらに、あまり◇は割る数よりも小さい数ですから、0か1か2です。


◇=0のとき、
イ=12×0+0=0 → 1以上31以下にあてはまりません。
イ=12×1+0=12
イ=12×2+0=24

◇=1のとき、
イ=12×0+1=1
イ=12×1+1=13
イ=12×2+1=25

◇=2のとき、
イ=12×0+2=2
イ=12×1+2=14
イ=12×2+2=26


つまり、イは1、2、12、13、14、24、25、26の8個とわかります。


いかがでしたか?


「数の性質 上級問題」は本当に難問が多いのですが、
ワンランク下の中級問題は
「一皮むいてあげれば基本レベル」といった問題が多い
のも事実なのです。



「数の問題=むずかしい」ではなく、
「実はやさしい問題もある」、
そしてそのような問題は
「基本レベルの組み合わせ」や
「基本レベル+表現の言いかえ」が
その正体であるということを意識しながら、演習ができるといいと思います。


そのために、
基本レベルの定番問題を
「理解する(条件を式や表・グラフ、図におきかえて考える)」
ということが、
この単元でもやはり重要な学習方法と云えそうです。

数の性質の練習問題2013年11月02日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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