中学受験 情報 局『かしこい塾の使い方』

TV、雑誌など多数メディアに連日掲載

中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 ホーム -> 主任相談員の中学受験ブログ -> 前田昌宏の中学受験が楽しくなる算数塾 -> 中学入試の算数問題 ->2014年度 中学入試分析11 「切断面の面積比」

2014年度 中学入試分析11 「切断面の面積比」

中学入試の算数問題2014年03月22日18時00分
第174回 2014年入試分析~11~



西大和学園中(日能研 2014年度入試 合格可能性80%予想偏差値66)
※2015年度受験用はまだ発売されていません。




今回は、今年から女子の募集が始まった、
西大和学園中2014年度(女子中等部)の入試問題をご紹介します。


入試は3教科/4教科の選択で行われ、
3教科の場合はその合計点を5/4倍した点数で競われました。


入試結果は、
女子応募者214名に対し合格者65名、倍率3.29倍(男子は2.09倍)、
合格最低点349点(500点満点)という結果でした。


算数は60分、満点は150点、問題数は大問4題(小問数26題)でした。


大問1 小問集合(計算問題3問、過不足算、食塩水の濃さ、遅れる時計、道順問題、数の性質)
大問2 図形の小問集合(多角形の求積、水問題、角度、図形の転がり移動、立体切断)
大問3 数の性質(4問)
大問4 推理と条件整理(4問)


これらの問題難度をA(平易)~B~C(難問)で分類した場合、

大問1 (1)A (2)A (3)A (4)A (5)A (6)A,A (7)B (8)B,C,C
大問2 (1)B (2)B (3)C (4)B,C (5)C
大問3 (1)A (2)A,B (3)B (4)B
大問4 (1)A (2)A (3)B (4)C

となり、超難問はなかったもののよく練られた問題が多く、
女子にとってはやや難しい問題ではなかったかと思います。




今回はこれらの問題の中から、
立方体の切断面についての問題、
大問2(5)をご紹介します。


なかなか類を見ない問題ですが、
いつもの切断の手順で解き進めれば、正解にたどり着くことは可能です。


切断を学んでいるお子さんはチャレンジ可能です。




西大和学園中 2014年 入試問題 算数

大問2(5) 図のような立方体ABCD-EFGHがあります。辺ABのまん中の点を点P、辺ADのまん中の点を点Qとします。この立方体を3点P、Q、Gを通る平面で切断します。その切断面の面積は三角形PQGの面積の何倍ですか。(問題文一部改題)









切断の問題は男女の難関中で出題されることが多いので
受験生もよく練習していると思いますが、
その中心は体積の問題や展開図と絡めた問題です。


断面の面積に関する問題は右の図ような問題とその類題くらいでしょうから、
驚いた受験生もいたことでしょう。


しかし、特殊な解法を知っていないと解けないような奇問や難問は、
現在の入試問題ではほとんど見かけることがありません。



どんなに難しそうな問題であっても、
その多くは学んだ解法を正しく使用することで解決できます。


この問題も「切断面の面積比」を求めるのですから、
まず「どんな切断面か」がわからなければ解けませんね。


ということは、いつも通り
「切断面の作図をする」
ことから始めればいいはずです。


一見びっくりするような問題ですが、
することは「切断面を作図しなさいという問題と同じだ」ということです。






それでは順に解いていきましょう。


切断面を作図するときは、「切断の3原則」を用います。


【切断の3原則】
1.同じ面の2点を結ぶ
2.向かい合う面の切断線は平行
3.(1,2がダメなときは)延長



切断の3原則「1」から、




上の図のようにPとQを結びます。


次に、P、QとGを結んで…、




としては、ダメなんでしたね。

串刺しでは切断できませんから、立体の内部を通る直線は間違いです。






そこで、切断の3原則「2」を利用したいのですが…




上手くいきません。


切断の3原則「1」「2」が使えないのですから、「3」の出番です。


延長は次のようにすると作図がしやすいです。




どうですか。作図は正解できたでしょうか。


難関中を受験する予定のお子さんでしたら、
少なくとも夏休みまでにはここまでができるようになっておきたいですね。



さて、これで切断面が作図できましたから、何を求めるかもわかります。


できあがった切断面は五角形ですから…




のように、作図の際に延長したことが役立つように親切な作問がなされています。


ここまでくれば、




となり、
切断面の面積は 2+3+2=7、
三角形PQGの面積は3ですから、
7/3が正解です。


学んだ方法で解けるとわかっていても
入試会場では試験時間のことも考えなければいけません。


ですから、「解けるかもしれないけれど…」と不安を感じたら、
この大問2(5)をパスするということもOKです。


しかしパスをすればその分、
試験の後半部分で取り返さなければいけませんから、
受験生はそれまでの入試準備期間中に、
れぞれの問題に対する正しい解き方を覚え、
演習で実践して身につけておくことが大切です。

中学入試の算数問題2014年03月22日18時00分

ページトップへ戻るページトップへ戻る

主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。