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塾テスト研究 SAPIX・浜学園 5

受験算数と塾の使い方2014年08月30日18時00分
第197回 「塾テスト研究 SAPIX 小4」3






前回は、首都圏大手進学塾SAPIXの4年生のオープンについて、
どの公式とどの公式を使うかを自分の頭で判断し、
組み合わせて解くことができるようになるためには、
① 計算を工夫して解く
② 公式が成り立つ理由やその周辺の要素を理解する
が必要であることを見てきました。


今回は、「読み替え」が何を差すのか、どんな学習が必要なのかなどを、
実際の問題をみながら、考えてみたいと思います。




SAPIX 小4 10月オープンより

大問5 同じ大きさの立方体をいくつか積み上げて立体を作ります。右の立方体は、右の図1のように赤色の面が2面(斜線の面)で、残りは白色の面です。これらを積み上げ、大きな立体を作り、外側から見える面すべてに青色をぬります(立体の底の部分にも、青色をぬるものとします)。すると外側から見える面で、白色だった面は青色に、赤色だった面はむらさき色に変わります。そして立体をバラバラにし、それぞれの面の色を調べます。
次の問いに答えなさい。

(1) 図1の立方体4個を図2のように積み上げ、赤色の面がすべて外側から見えるようにしました。そして、青色をぬって、この立体をバラバラにしたとき、青色の面は全部で何面ありますか。

(2) 図1の立方体4個を図2のように積み上げ、青色をぬり、この立体をバラバラにしたところ、白色の面が全部で3面ありました。このとき、むらさき色の面は全部で何面ありますか。
(3) 図1の立方体10個を図3のように積み上げ、青色をぬり、この立体をバラバラにしたときに赤色の面ができるだけ多くなるようにしました。このとき、青色の面は全部で何面ありますか。







(1)は「赤色の面がすべて外側から見える」ので、
右のようになり、赤色の面が全部で8面あることが分かります。


この立体の、外側から見える面すべてに青色をぬると、赤色の8面はすべてむらさき色になります。


一方、外側から見えている白い面は全部で7面、
底に3面の計10面ありますから、
この10面が青色になります。




4年生ですから、
このように図を書いたりイメージしたりして、
「場合分け」で考えることができればOKです。


しかし、さらに上を目指す場合は、
「外側から見える面(表面)-外側から見える赤い面=外側から見える白い面=むらさき色に変わる面」
のように
「解法」を利用するとよいですね。


「積み木を解く知識」として、
表面の面の数や表面積は、投影図を利用し、
(前から見える面+右から見える面+上から見える面)×2という求め方
(3方向から見て2倍するので、通称3by2(スリー バイ ツイー)
があります。
(※前の代わりに後ろ、右の代わりに左、上の代わりに下でもOKです。)






上の図から、(3+3+3)×2=18(面)…外側の面の総数 がわかり、
2面×4個=8面 が外側になる赤い面なので、
18面-8面=10面 のように求めることができます。




(2)は「白い面が全部で3面」しかヒントがありません。


見取り図を書いて考えるという「正攻法」ですと
試験時間内に解決するのが難しいかもしれませんが、
「白い面のでき方」を考えると上手く処理ができます。


外側にある面は青色を塗りますから、
青色かむらさき色のいずれかになります。


しかし、
内側の面=立方体と立方体が接している面には色を塗りませんから、
「元の色のまま」
です。


立方体と立方体が接している面は見取り図から考えてもよいのですが、
バラバラにしたときの面の総数=外側から見える面の総数+内側にある面の総数
という
「積み木を解く知識」を利用すると簡単です。


(立方体1個にある面 6面)×4個-(外側の面 18面)=6面
が内側にある面の総数で、
そのうちの3面が白い面ですから、残りの3面が赤い面です。


赤い面は全部で8面でしたから、
内側に3面、外側に5面あったことになるので、
この5面がむらさき色の面に変わります。


このように、
「白い面が全部で3面」というヒントから、
「白い面のでき方(残り方)」を考えると、
「どんな積み方をすればよいのかな…?」のように、
見取り図だけで問題を解くよりも、
試験時間という点からは有利です。


「図形の問題だから図を書いて考える」の他に、
上記のような「ヒントの意味」を教わり、使っていくことで、
難しい問題を短い時間で処理するための
「読み替え」という力をつけていきましょう。





(3)も、(2)と同様に「ヒントの意味」を考えることで正解が可能になります。


(3)のヒントは「赤い面ができるだけ多くなる」です。


(2)が誘導になっていますね。


「赤い面が多い」=「赤い面が内側に多くある」とわかります。


隠れて見えない内側の様子を見るには、
「スライス解法」という「積み木を解く知識」があります。

(この問題であれば、見取り図でも可能です。)







上の図で、
外側から見える面が4面以下であれば、内側が2面以上となりますから、
赤色の2面を内側にすることができますし、
外側から見える面が5面でも、内側の1面を赤色にすることができますので、

上から1段目…内側にある赤い面は1面 → 外側に赤い面が1面残る
上から2段目…内側にある赤い面は6面 → 外側の赤い面は0
上から1段目…内側にある赤い面は10面 → 外側に赤い面が2面残る

となり、外側に3面の赤い面が残ることがわかります。


外側の面は、(6面+6面+6面)×2=36面 ですから、
赤い3面がむらさき色に変わり、残りの33面が青色の面です。




(3)も(2)と同様に、「ヒントの意味」を考える問題でした。


この「読み替え」という力は
お子さん一人だけでつけていくことは、
なかなか難しいと思います。


お子さんに関わってその勉強を支援している人が、
上手くお子さんに気づかせるようにできれば、
この力が身についていき、
オープンのようなレベルの高いテストでも、
高い得点ができるようになると考えています。

受験算数と塾の使い方2014年08月30日18時00分

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。