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比と割合「食塩水の濃さ」

割合の練習問題2014年11月29日18時00分






今回もテーマは「比と割合の文章題」です。


食塩水の濃さの問題を3問ご紹介します。


算数の入試問題の多くは、
出題者が正解して欲しい問題が60~70%の割合を占め、
残りは算数が得意かどうかを計るような問題です。


そして、比と割合の文章題の多くは
「出題者が正解して欲しい問題」
になっています。


今回、ご紹介する問題はいずれもそのような定番問題です。
学んできたとおりの整理方法で正解にたどり着くことができますので、
ぜひ挑戦してみて下さい。




武蔵中 2014年入試問題 算数より

大問1-(2)
5%の食塩水100gに、3%の食塩水と8%の食塩水を加えて7%の食塩水を600g作りました。加えた3%の食塩水と8%の食塩水の重さはそれぞれ何gですか。








食塩水の定番問題です。

この問題を図にしてみると、





のようになります。


食塩水の問題では「食塩の重さに着目して解く」ことが基本です。


ですから、
100g×5/100=5g…5%の食塩水100g中の食塩の重さ
600g×7/100=42g…7%の食塩水600g中の食塩の重さ
なので、
3%の食塩水と8%の食塩水の合わせて500g中の食塩の重さは37gとわかります。


ですから






のように整理できる「つるかめ算」ですから、
(37g-500g×3/100)÷(8/100-3/100)=440g…8%の食塩水の重さ
500g-440g=60g…3%の食塩水の重さ
とわかります。


てんびん法で解く場合は






と、「ダブル天秤」に整理できます。


7%+(7%-5%)×1/5=7.4%…ア
イ:ウ=(7.4%-3%):(8%-7.4%)=22:3 → エ:オ=3:22
500g×3/25=60g…3%の食塩水の重さ
500g-60g=440g…8%の食塩水の重さ


食塩水の解き方の基本は「食塩の重さに着目」することですが、
てんびん法を用いるときは「食塩水の濃さに着目」します。




濃さの問題をもう1問ご紹介します。


白陵中 2014年入試問題 算数1次より
大問4
85gの水に15gの食塩を溶かした食塩水が入ったビーカーAと、73gの水に7gの食塩を溶かした食塩水が入ったビーカーBがあります。いま、Aから20gの食塩水をBに入れてよくかき混ぜた後、Bから20gの食塩水をAに入れてよくかき混ぜました。Aに入っている食塩水は何%になりましたか。








食塩水をやりとりする問題です。


やりとりの問題は「フローチャート(流れ図)」に整理します。
※ビーカーを書かなくても整理できるようになりましょう。






はじめにAから食塩水100gのうちの20gをBへ移すので、
15g×20/100=3g…食塩(ア)、20g-3g=17g…水(イ)がBに移り、
Aは食塩12g(ウ)、水68g(エ)の食塩水80gに、
Bは食塩10g(オ)、水90g(カ)の食塩水100gになります。

次にBから食塩水100gのうちの20gをAへ移すので、
10g×20/100=2g…食塩(キ)、20g-2g=18g…水(ク)がAに移り、
Aは食塩14g(ケ)、水86g(コ)の食塩水100gになりますから、
14g÷100g=0.14→14%が答えです。




始めの状態で食塩の重さ、水の重さがわかっていますから、
順番に計算すれば正解できる問題です。


5年生ですと上の図のすべてで「食塩水の濃さ」を求めることも多いと思いますが、
解説のように「食塩と水の割合で代用」することが可能です。


この工夫は「濃さの計算が面倒な問題」で役立ちますので、
身につけておくと良いと思います。


たとえば次のような問題です。




例題
食塩13gと水77gをビーカーAに、食塩7gと水53gをビーカーBに入れてよくかき混ぜました。次にビーカーA、Bから同じ重さの食塩水を取り出し、Aから取り出した食塩水はBへ、Bから取り出した食塩水はAに入れてよく混ぜると、2つのビーカーの食塩水の濃さが同じになりました。Aから取り出した食塩水の重さを求めなさい。







この問題をビーカーをイメージした長方形で考えてみます。





上図からAから取り出した食塩水の重さは、90g×2/5=36gとわかります。


もし、濃さを計算していたら、
はじめのAの濃さは130/9%、Bの濃さは35/3%…
のように、大変なことになるところでしたが、
「食塩と水の割合を代用」して図を書いて考えると、
たった1行の計算式で解くことができます。


これは「和分の積」と呼ばれる、食塩水の濃さの問題の解法テクニックです。

(90g×60g)÷(90g+60g)=36g




食塩水の問題の基本は「食塩の重さに着目」ですが、
加えて、面積図、てんびん法、フローチャート(流れ図)という整理方法、
そして「濃さを食塩と水の割合で代用」できれば、
面倒な問題を混乱せず、素早く解くことも可能になります。



使える解き方が今どこまであるかを確かめ、
不足している解き方を6年生の学習が始まるまでに身につけられるといいですね。


割合の練習問題2014年11月29日18時00分

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。