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2015年度中学入試 女子学院中&四天王寺中

中学入試の算数問題2015年02月28日18時00分
皆さんこんにちは、中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員の前田昌宏です。

本日の記事は、第223回 「平成27年度 私立中学入試 この1問 女子学院中&四天王寺中」をお届けします。







前回から東西の他の難関中を中心に問題をご紹介していきながら、
2016年度入試に向けて6年生がどのような点に気をつけていけばよいのか、
また5年生はどのような取り組みをしていけばよいのかを考えています。


今回は、
首都圏からの女子御三家の1校、女子学院中を、
関西エリアからは大阪府ナンバー1の四天王寺中を取り上げ、
2015年度入試からそれぞれ1問ずつ見ていきます。




女子学院中 2015年度 入試問題 算数より


大問4 2台のバスA、Bが、J町とG町の間をそれぞれ一定の速さで往復します。バスAはJ町を出発して時速36km でG町に行き、G町で15分間停車してからJ町に戻ります。バスBはバスAより遅い速さで、AがJ町を出発するのと同時にG町を出発しJ町で15分間停車してからG町に戻ります。下のグラフは、「バスA、Bが出発してからの時間(分)」と「バスA、Bの距離(km)」の関係を表したものです。グラフ中の(ア)~(オ)にあてはまる数を求めなさい。(一部改題)







近年、よく出題されている「隔たりグラフ」の問題です。


隔たりグラフの解き方は
1.グラフの変曲点または傾きが変化した理由を考える
2.ダイヤグラムに書き直す
3.線分図に書き直す
の3つがあります。



御三家レベルの問題ともなれば、
「1と2」または「1と3」のように、
組み合わせて解くことが多くなります。


さて、この問題の着目点はどこにあるのでしょうか?


条件を整理してみると、
・一定の速さで往復する
・バスAの速さは時速36km
・バスA、Bともに、G町で15分間停車する
・バスBはバスAより速さが遅い
・2台は同時に向かい合って出発する
の5つの条件があることがわかります。


距離条件がなく、時間条件(15分間停車)だけですから、
ダイヤグラムがよさそうです。


速さがわかっているバスAの動きから書いてみましょう。


ダイヤグラムを書くときは「時刻」「時間」を利用しますが、
JG間の距離がわからないために、
せっかくの速さも使うことができません。


仕方がありませんから、とりあえず1往復だけ書いてみましょう。







このグラフにバスBを書き込むのですが、
距離も速さもわかっていませんから
時間もわかりません。


そこで「グラフがの変曲点または傾きが変化した理由を考える」を利用します。


2台のバスはそれぞれ15分間停車するのに、
隔たりグラフに「平らな部分がない」のはなぜか
を考えると、
一方のバスが停車している時に、他方は走行している
という理由に思い当たります。


すると、バスBの方が遅いのですから、






の2つの場合が考えられます。


問題で与えられたグラフから、






ということがわかり、
どちらか一方だけが走行しているQからTまでは、

Q~R…さらに2台の間が開く
R~S…2台の間が縮まる
S~T…より早い速さで2台の間が縮まる

3つの場面があると読み取れます。


ということは、





のように、グラフ(い)が正しいとわかります。


つまり
Q~R…Aが停車し、Bが走行している
R~S…AもBも同じ向きに向かって走行している
S~T…Bが停車し、Aが走行している

ということです。


グラフの形が決まれば、あとは計算だけです。






120分-15分=105分 …ウ=105
36km/時×105/60時間=63km …ア=63
67.5分:105分-67.5分=9:5 なので、63km×5/9=35km …イ=35
63km÷67.5/60時間=56km/時 … 2台のバスの速さの和
56km/時-36km/時=20km/時 … バスBの速さ
63km÷20km/時×60=189分 …エ=189







21:273=1:13 なので、120分+105分×13/14=217.5分 …オ=217.5




隔たりグラフは、
1.グラフの変曲点または傾きが変化した理由を考える
2.ダイヤグラムに書き直す
3.線分図に書き直す
の3つを使いこなすことで正解を求めることができます。


ですから、グラフの読み方、ダイヤグラム、速さの線分図解法の3つについて、
それぞれを学習したときの習熟がとても大切
なことがわかる問題だといえます。








四天王寺中 2015年度 入試問題 算数より


大問5 何人かの子どもにみかん、いちご、りんごを平等に配ります。1人当たり、みかんよりいちごを1個多く、いちごよりりんごを1個多く配る予定で余りが出ないように合計351個仕入れました。ところが、みかんの1/8、いちごの1/3、りんごの1/5がいたんでいたので、いたんでいないものだけを配ることにしました。いちごよりみかんを1個多く、みかんよりりんごを1個多く配ると、ちょうど配ることができました。1人の子どもにみかん、いちご、りんごをそれぞれ何個配りましたか。









問題文を見やすいように整理してみましょう。







はじめと実際に配った個数をみかんといちごから、1△=①+人数×2 がわかり、
これを利用するとはじめのりんごは 3△=③+人数×6 なので、
⑧=③+人数×5 → ①=人数×1 とわかります。


ですから、
はじめのにあったみかん=人数×8
はじめにあったいちご=人数×9
はじめにあったりんご=人数×10
となり、
人数×(8+9+10)=351 → 人数=13人 と求められます。


①=人数×1 でしたから、①=13個 です。


以上から、実際に配った個数は
みかん 13個×7÷13人=7個
いちご 13個×6÷13人=6個
りんご 13個×8÷13人=8個
です。




問題の条件が多く、また小問による誘導もないので、
パッと見た感じではとても難しい問題に見えます。


しかし、
「分配算は線分図に整理してみる」
という原則通りに取り組んでみると、
「消去算だ」と見えてきます。


「○○は☆☆のように整理する」という「解き方の原則」を身につけておけば、
難しそうに見える問題に対してもたじろがずにすみます。



困ったときに頼れる解き方を持つことを目標に、
各単元の学習に取り組んでおきましょう。

中学入試の算数問題2015年02月28日18時00分

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。