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2015年度中学入試 麻布中&洛南高校附属中

中学入試の算数問題2015年03月07日18時00分
皆さんこんにちは、中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員の前田昌宏です。

本日の記事は、第224回 「平成27年度 私立中学入試 この1問 麻布中&洛南高校附属中」をお届けします。





東西の他の難関中を中心に問題をご紹介していきながら、
2016年度入試に向けて6年生がどのような点に気をつけていけばよいのか、
また5年生はどのような取り組みをしていけばよいのかを考えています。


今回は、
首都圏から男子御三家の1校、麻布中を、
関西エリアからは最難関中の洛南高校附属中を取り上げ、
2015年度入試からそれぞれ1問ずつ見ていきます。




麻布中 2015年度 入試問題 算数より


大問6 図1のような立体を角すいといいます。角すいの体積は(底面の面積)×(高さ)÷3で求めることができます。






図2のような4つの合同な正方形と、4つの合同な二等辺三角形を組み合わせてできた容器があり、水でいっぱいに満たされています。この容器をゆっくりと傾けて水をこぼし、三角形IGFを水平な地面にぴったり重ねたところ、容器内の水面がBとJを通りました。このとき、以下の問いに答えなさい。






(1) 下図は容器を正面から見た図の一部です。この図に、辺EIを表す線と容器内の水面を表す線を書きこみなさい。






(2) 容器の容積を求めなさい。

(3) 容器に残った水の体積を求めなさい。








正方形や正三角形のマス目を利用する、麻布中がお得意とする問題です。


今年の問題は立体図形の投影図ですから、
ここ数年の中では最もオーソドックスな問題と言えます。


図2の立体を正面から見た投影図は






ですから、






のようにして、頂点Iの位置が求められます。


…(1)の答え





(2)立体図形の問題では、
「長さを求めるときは投影図」
という方法が大原則
です。


そこで(1)の投影図を見ると、
四角すいの高さIJと四角すいの底面の1辺EFは、
どちらも2マス×4マスの長方形の対角線ですから、
同じ長さとわかります。


12cm×12cm×12cm÷3+12cm×12cm×12cm=2304cm3…(2)の答え




(3) 水面は、投影図では地面と平行な直線ですが、
見取り図では折れ曲がったようになります。


この見取り図を正確に作図するには、
水面と立体図形の辺との交点を書込んで結べ
ばOKです。


(1)の投影図から、
水面(青色の直線)と辺IEの交点は辺IEのまん中の点(中点)とわかりますから、






のようになります。


あとは計算です。






上図のようにアとイに分けて求めます。


アは四角すいから断頭三角柱を引けばよいので、
12cm×12cm×12cm÷3-6cm×6cm÷2×(6cm+12cm+12cm)/3=396cm3

イは三角柱なので、
6cm×12cm÷2×12cm=432cm3

とわかり、396cm3+432cm3 =828cm3が(3)の答えです。



立体図形の見取り図は「頂点うち」が基本ですし、
立体図形の辺などの長さを求めるときは投影図で考えることが基本
です。


この麻布中の大問6は、
「○○を解くときは☆☆とするのが基本」
という学習が身についてれば、
少しくらい難しい問題でも正解できる
ことを示しています。
「塾教材の各テーマや例題の学習が大切」ということですね。








洛南高校附属中 2015年度 入試問題 算数より


大問5 1、2、3、4、5、6の6枚のカードから3枚を選んで並べてできる3桁の整数を考えます。136や235のように、書かれた数字が小さい順にカードを並べてできた整数の集まりをAとし、542や631のように、書かれた数字が大きい順にカードを並べてできた整数の集まりをBとします。このとき、次の問いに答えなさい。

(1) Aには全部で何個の整数がありますか。

(2) AとBにある整数をすべて足すといくらになりますか。

(3) AにもBにも含まれない整数をすべて足すといくらになりますか。








(1)は近年よく見かけるようになった問題ですので、
塾でも習ったことがあると思います。


(1、2、3)の3枚のカードを選んでも、
の並べ方は「123」の1通りですから、
順列ではなく、組み合わせの問題です。


6C3=(6×5×4)÷(3×2×1)=20通り →20個


(2)も類題がありますので、
洛南中を受験するレベルであればすぐに気づけたでしょう。


Aは小さい方から順に、123、124、125、126、…、356、456
Bは大きい方から順に、654、653、652、651、…、421、321
ですから、






のように書き出しても、あるいは各位の「平均」に着目してもOKです。


(1)でAが20個とわかっていますから、
Bも20個あるので、777×20=15540です。


(3)「~にも~にも含まれない」とあるので、余事象の利用が良さそうです。


各位に1~6が同じ回数使われますから、
各位の平均は、(1+2+3+4+5+6)÷6=3.5 と求められます。


1~6のうちの3枚のカードからできるすべての整数の個数は、
6×5×4=120個ですから、
その和は、3.5×111×120=46620 とわかり、
46620-15540=31080が(3)の答えとわかります。




灘中や洛南中のような最難関中では、「数の性質」の出題が必須です。


「数の性質」では
この問題で用いた「平均」や「余事象」の他に多くの解き方を学びます。


それら、ひとつひとつの理由や使える条件をきちんと身につけておくことが
最難関中受験には必要です。


中学入試の算数問題2015年03月07日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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