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2015年度中学入試 慶應義塾中等部 湘南藤沢中等部

中学入試の算数問題2015年04月11日18時00分
皆さんこんにちは、中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員の前田昌宏です。

本日の記事は、第229回 「平成27年度 私立中学入試 この1問 慶應義塾中等部 湘南藤沢中等部」をお届けします。






難関中を中心に問題をご紹介していきながら、
2016年度入試に向けて6年生がどのような点に気をつけていけばよいのか、
また5年生はどのような取り組みをしていけばよいのかを考えています。


今回は、
慶應義塾附属中から、中等部、湘南藤沢中等部(SFC)を取り上げ、
2015年度入試からそれぞれ1問ずつ見ていきます。


2015年の慶應義塾附属中の入試問題は、
前回の早稲田同様に、
2016年の受験生にとっては知識と処理力のチェックに適した良問
多く含まれています。


受験生はもちろん、5年生も挑戦し、
現時点でできていること、できていないことを確認してみましょう。




慶應義塾中等部 2015年度 入試問題 算数より


大問6 1、1、2、2、3、3、4、4の8個の数字を全て使って、4つの2けたの数を作ります。ただし、十の位の数字と一の位の数字が同じにならないようにします。このとき、次の問いに答えなさい。

(1) 4つの2けたの数の合計が最も大きいとき、その合計を求めなさい。

(2)-ア 十の位の数が4つとも違うように2けたの数をつくる方法は全部で何通りありますか。

(2)-イ さらに、アの4つの2けたの数の中に、3の倍数が含まれている場合は全部で何通りありますか。
(一部問題文変更) 








書き出しで解く場合の数の問題ですから、
学年に関係なく挑戦できますね。


同じ数字が2つずつあることに注意して
書き出しましょう。


(1)合計が最大になるのは、
十の位の数が大きい
ときですから、
十の位が4、3で、一の位が2、1です。

具体的に
42+42+31+31=146
としてもよいですし、
十の位の和 4+4+3+3=14 → 140
一の位の和 2+2+1+1=6 なので、
140+6=146
でもOKです。


(2)-ア 本文の条件「十の位の数字と一の位の数字が同じにならない」と
設問アの条件「十の位の数が4つとも違う」の2
つの条件をクリアさせます。


「十の位の数字と一の位の数字が同じにならない」という条件は、
2013年に武蔵中でも出題された、
「攪乱順列」です。


「十の位の数が4つとも違う」ので、
4つの数は 1☆、2★、3◇、4◆ です。


そこで「一の位の1が2★」にある場合を考えると、







のように3通りありますから、
「一の位の1が3◇」「一の位の1が4◆」のときとあわせると、
3通り×3=9通りとわかります。


あるいは、「1☆の☆が1にならない」ように














といった樹形図などから、
9通りを導き出してもかまいません。


(2)-イ 書き出しでよいのですが、
せっかく(2)-アを、
「少し書き出し→あとは計算」
という解き方をしましたので、
(2)-イも工夫して解いてみましょう。


3の倍数つくりの問題は、
「3で割った余り」
で考えると解きやすい
です。


3で割った余りは0、1、2の3通りがあり、
また3の倍数は各位の数の和も3の倍数ですから、

2けたの数が3の倍数になるのは

(十の位を3で割った余り、一の位を3で割った余り)
=(0、0)、(1、2)、(2、1)

の3パターン
です。


ですから、
用いる数が1~4、
十の位と一の位は異なる数
という2つの条件を満たす2けたの3の倍数は、
12、21、24、42
の4つだけです。


ここで「2」が必ず使われていることに気をつけると、
作る4つの数の中に「23と32」の両方が含まれていると、
残りの2数で3の倍数を作ることはできません。



9通り-1通り=8通り




この問題は、「書き出して解く」練習になると思います。


また、「3で割った余りと3の倍数作り」の練習にもなります。


3の倍数作りの問題を
「各位の数の和が3の倍数」だけで解けるならば、
次はこの「3で割った余り」という解き方にも挑戦し、
レベルアップを図って下さい。





慶應義塾湘南藤沢中等部 2015年度 入試問題 算数より


大問2-(3) 図のように、点Oを中心とする円の中と外に正六角形がある。かげのついた部分の面積が90cm2のとき、三角形ABCの面積を求めなさい。







正六角形の問題です。


正六角形の問題は、
問題図が「均等分割」に近いのか、
「延長」に近いのか

見極めることから始めます。







この視点から見ると、
求める図形である三角形ABCは
「正六角形の18分割」に近いことがわかります。






ということは、
円の内側にある正六角形の面積がわかれば、
三角形ABCの面積が求められるということです。


この問題のように、
円の内側と外側にある正六角形の面積を比較する場合は、
「向きをずらす(回転させる)」ことがコツ
です。




図から、アの面積=イの面積がわかりますので、

90cm2=外側の正六角形-内側の正六角形=イ×6=ア×6
→ ア=15cm2


アは正六角形の面積の1/18、
三角形ABCは正六角形の面積の1/36
ですから、
15cm2÷2=7.5cm2が答えです。




近年は新傾向として
「正八角形の問題」が出題されることもありますから、
定番問題である正六角形の問題は
必ず正解できるようになっておきたい
ところです。


正六角形の「均等分割」「延長」は、
両方とも使いこなせるようになっておきましょう。

中学入試の算数問題2015年04月11日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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