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ゴールデンウィークから夏休みまでの学習2

受験算数と塾の使い方2015年05月09日18時00分

「第233回 ゴールデンウィークから夏休みまでの学習2」


ゴールデンウィークもはや終わり、週が明ければ5月第3週です。
今日、明日あたりはゴールデンウィークの振り返りでしょうか?


さて前回は
夏期講習や志望校別特訓の受講コースやクラスが決まるテストに向け、
得点を上げるためにどんな力が必要かを考えてみました。


今回も
同じテーマについて、
2014年に行われた「SAPIX 7月度(夏期) 入室・組分けテスト」を題材に、
見ていきたいと思います。



サピックス 2014年 7月度(夏期) 入室・組分けテスト 算数より

大問5 3つの容器A、B、Cがあります。はじめ、濃度の等しい食塩水が、容器Aには100g、容器Bには150g入っていました。そこに、容器Aの食塩水には7.5gの食塩を、容器Bの食塩水には何gかの水をそれぞれ加えてよくかき混ぜたところ、容器AとBの食塩水に含まれる食塩の量が等しくなりました。さらに容器AとBの食塩水すべてを、空の容器Cに入れてよくかき混ぜたところ、濃度が12%の食塩水ができました。なお、このとき、いずれの容器からも食塩水があふれることはありませんでした。

(1) はじめ、容器AとBの食塩水には、それぞれ何gの食塩が含まれていましたか。

(2) 容器Bの食塩水には、何gの水を加えましたか。







全7問のうちの大問5ですから、
クラスアップのためには失点したくない問題ですね。

では、前回同様、この問題を解くために確認をしましょう。

□何に関する問題なのか、わかりますか?
□条件をどのように整理するか、決められますか?


この確認は、

算数の問題を解く流れの手順1、
「仮定(問題文中の条件)を正確に把握する」
に進むために必要です。


☑何に関する問題なのか、わかりますか?
→ 濃さに関する算(食塩水の問題など)


こちらは簡単ですが、
「どのように整理するか」
で困ることもあると思います。


そのようなときは、
・食塩水の濃さに関する問題にはどんな整理方法があるのか、
・問題の仮定(条件)が何であるか
の2点を確認して、
どの整理方法にするかを決めます。

20150505111808.jpg


これらの使い分け方は次の通りです。

①...食塩水に食塩や水、食塩水を加えたり、蒸発させたりするとき
②...比を利用する食塩水の混合の問題のとき
③...食塩水のやりとりをするとき

解き方とその使い分け方を結びつけて理解しておくことが
テスト時間を無駄にしなくてすむコツです。


問題前半の仮定は
「濃度が等しい(1:1)」
「食塩水が容器Aに100g、容器Bに150g」
ですから、比を使う②の整理方法が良さそうです。

20150505111840.jpg


算数が苦手、正答率の高い問題で失点をするというお子さんの場合は、
次の仮定へ一気に進む前に、
これらの「仮定から何がわかるか」を考えるようにしましょう。


すると、次のようになります。

20150505111900.jpg


そこで次の仮定をこれらに書き加えると、

20150505111919.jpg


これで本文の条件は全て整理できましたから、
手順1が完了したことになります。


そこで、次は手順2です。


手順2は
「答えを出すのに必要なこと(○○がわかれば答えが求められる)」
というステップです。

しかし、この問題はここまで整理をするとすぐに答えまで進めますので、
手順2を省略できます。


7.5g×2=15g...はじめに容器Aの食塩水に含まれていた食塩の重さ
7.5g×3=22.5g...はじめに容器Bの食塩水に含まれていた食塩の重さ


(2) (1)でわかったことと、問題文中にある最後の仮定から、
「容器Aの食塩水107.5g(食塩22.5g)と容器Bの食塩水?g(食塩22.5g)を混ぜると、12%の食塩水ができる」
ということですから、
整理方法①の塩分数でも、
②の面積図やてんびん法のどちらでも解けそうです。


ここでは濃さの計算をしないですむ、塩分数で解いてみましょう。

20150505112016.jpg


22.5g+22.5g=45g...ア
45g÷0.12=375g...イ
375g-107.5g=267.5g...?(水を加えた後の容器Bに入っている食塩水の重さ)
267.5g-150g=117.5g



前回のような難しい問題を解くためには、
手順1 仮定(問題の条件)から、わかることを整理する
手順2 結論(求める答え)から、何がわかれば良いかを探し出す
手順3 1の何と2のどれが結びつくかを考える
という問題を解くための考え方(=問題解決力)も必要でしたが、
今回問題のように「中級レベル」の問題であれば、
□ 何に関する問題なのか
□ どのように整理をするのか
□ 問題文中の用語(ヒント)に関係があるのはどんな算数の知識なのか
という問題を解くための算数力(計算力・知識・解法・整理力)が中心です。

それでも、中級レベルになれば仮定が2つ、3つと与えられますので、
「手順1 仮定(問題の条件)から、わかることを整理する」は必要です。

現時点の成績に応じて、
1. 問題を解くための算数力(計算力・知識・解法・整理力)
2. 問題を解くための考え方(=問題解決力)
の順に未完成の部分をなくし、
あと2ヶ月少しで始まる塾の夏期講習で、
「○○ができるようになったか確認してみよう」
というレベルに引き上げておきましょう。


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受験算数と塾の使い方2015年05月09日18時00分

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。