中学受験 情報 局『かしこい塾の使い方』

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ゴールデンウィークから夏休みまでの学習3

受験算数と塾の使い方2015年05月16日18時00分

「第234回 ゴールデンウィークから夏休みまでの学習3」

5月も今日で残り半分です。

6月になれば6年生は
・SAPIX 志望校判定サピックスオープン
・四谷大塚 公開組分けテスト
・日能研 志望校判定テスト
・浜学園 第2回 小6合否判定学力テスト
など、
「志望校」「合否」「判定」といった、
受験がどんどん近づいていることを感じさせる表題のテストがあります。


そこで今回は、
2013年6月23日に行われた「浜学園 第2回合否判定学力テスト」を題材に、
志望校の合格可能性を判定するために、
塾ではどのような問題を出題するのかを見ていきます。


浜学園ではこのテストが公開学力テストとともに、
夏期講習の受講資格に関係していますから、
塾生にとっては重要なテストのひとつです。




浜学園 2013年 第2回 小6合否判定学力テスト 算数Ⅰより


問題(17)  右の図のAB間とBC間の距離の比は3:5です。まゆみさんはAから、さやかさんはBから毎分78mの速さで同時に向かい合って出発し、AC間を何回も往復しました。まゆみさんは最初にさやかさんとすれちがってから24分後にCに向かうさやかさんとCから186m離れた地点で2回目にすれちがいました。まゆみさんの速さは分速何mですか。(一部改題)










浜学園の小6合否判定学力テストのうち、
算数Ⅰは「算数力(計算力・知識・解法・整理力)」の問題が中心で、
この問題は全20問中の第17問にあたります。


実施されたときの正答率は3.5%で、この時期にしては難度の高い問題でした。


どのような整理や考え方をすると正解できるのか、見ていきます。




これまで同様、
□何に関する問題なのか、わかりますか?
□条件をどのように整理するか、決められますか?
を確認します。



何に関する問題なのか、わかりますか?
→旅人算

☑条件をどのように整理するか、決められますか?
→線分図



速さの問題の整理方法には、線分図とダイヤグラムがあります。

そのうち、
ダイヤグラムは時間の条件が多いときや何度も往復する問題に適した整理方法です。


この問題文には「何回も往復」とありますが、
最後まで読んでいくと、
実際には2回目のすれ違いで問題文が終わっています。


ですから、「何回も往復」を決め手とせず、
距離の条件が2つで時間の条件が1つですから、
距離の条件が多い問題に適した線分図を書いてみて、
上手くいかなければダイヤグラムに整理方法を変更しましょう。



問題文の条件(仮定)を順に書込んでいきます。(手順1)


20150512145125.jpg


これで、問題文の条件(仮定)は全て書込みました。



次は仮定から何がわかるかを考えます。(手順2)


このとき注意したいのは
「手当たり次第」に書込むのではなく、
「方針(ルール)にそって」書込んでいくという点です。


線分図を用いて問題を解くときのルールは、
「→に距離や距離の比を書込む」です。


さやかさんは速さがわかっていますので、
78m/分×24分=1872m 
と24分間で進んだ距離がわかります。

20150512145229.jpg



この図を見ると、
AB間=③、BC間=⑤として、「○=☆mがわかるといいな」という、
手順3「何がわかれば答えが求められるか」
に進むことができます。


まゆみさんの速さを求めるのが問題ですから、
線分図の中の→(赤矢印)に数値を書込むのは無理なはずです。


ですから、狙いは下図の★部分しかありません。

20150512145322.jpg



★部分を求めるには、
まゆみさんとさやかさんが1回目にすれちがうまでの時間が必要です。


ここで算数力の知識、「N回目の出会い」を使います。


この図までたどり着き、しかも「N回目の出会い」を習っているのに
それが使えなかったならば、
線分図のルールが十分に理解できていないことになります。


線分図のルールは「→に距離や距離の比を書込む」と先ほど書きましたが、
より正確には「→や→の和・差の距離や距離の比を書込む」です。


「→」だけを見ていても解決できないのならば、「→の和・差」に視点を移しましょう。


線分図から、2人は24分間でAC間1往復分=⑯進んでいることがわかります。


すると、
求めたい「まゆみさんとさやかさんが1回目にすれちがうまでの時間」で、
2人は③進んでいますので、
24分間×③/⑯=9/2分間 が求められます。

20150512145452.jpg


この線分図から、
③+⑧=351m+1872m+186m → ①=219m が求められますので、
219m×3÷9/2分-78m/分=68m/分...まゆみさんの速さ もわかります。



合否判定学力テストのような難しいテストで得点を伸ばすには、
この問題のように2つの異なる力を使います。

20150512145542.jpg

テストで高得点を得るために難しめの問題を家庭学習するときは、
この2つの力を鍛えていけるといいですね。

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受験算数と塾の使い方2015年05月16日18時00分

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。