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「大テストの振り返り」をしましょう1  SAPIX編

算数の成績アップ勉強法2015年07月18日18時00分

「第243回 大テストの振り返りをしましょう サピックス編」

早いもので、週が明ければ夏期講習です。

6年生にとっては「受験の天王山」の始まりです。


6年生をはじめ、夏期講習には人それぞれの目標を持って臨むことでしょう。


6年生であれば、目標のひとつに、
8月下旬から9月上旬にかけて行われる「大テスト」で好成績を収め、
秋から始まる志望校別特訓に結びつけていきたいという目標があると思います。


そこで今回は、
次の「大テスト」で好成績を収めるために
しておきたい「大テストの振り返り」について、
7月5日に行われましたサピックスの「6年 7月度(夏期) 入室・組分けテスト」を例に、
考えてみます。

20150717094727.jpg


「テストの振り返り」といえば、
「正答率の高い問題の解き直し」
を思い浮かべる人も多いと思います。


もちろん「正答率の高い問題の解き直し」は
重要な「テストの振り返り」のひとつですが、
単に「解き直す」だけでは、
なかなか次のテストに生きてきません。



実は、
「テストの振り返り」には
5つの確認事項があります。



1つ目は、
計算まちがいの問題があれば、
「間違えた部分の確認」です。


計算問題の不正解は「(ケアレス)ミス」ではなく、
「間違え(悪い習慣)」です。


ですから、

・計算を書いている位置は問題式の近くか また、あちこちに飛び散っていないか

・字の大きさは適切か(特に、くり上がりやくり下がり、筆算部分、約分をしたあとの数字)

・式が極端な右上がりや右下がりになっていないか

・他の式や問題文・式とが重なっていないか

・特定の計算(含む九九)に計算まちがいの傾向がないか(例:約分のあるかけ算でのかけ忘れ)

・計算順序の間違いがないか(特に逆算)

・計算の工夫をしないために計算自体が複雑になっていないか

などの「悪い癖」がないかをお子さん自身で確認し、次のテストでの計算問題の失点を防ぐようにします。

(計算の書き方の例)
20150717094653.jpg


2つ目は、
知識の覚え間違いや忘れによって間違えた問題があれば、
「知識の確認(覚え直し)」です。

今回のテストでいえば、
大問2-(1)(3)、大問3-(1)(2)(4)、大問5-(1)、大問6-(1)、大問7 が
これにあたります。
(ただし、大問5以降はそれ以前に比べて問題本文が長いので、
問題条件の整理や題意把握が不十分であったきなかったために
間違えた可能性もあります。)


一部をご紹介しますと、次のような知識の確認です。


大問2-(1) 39を割ると3余り、50を割ると2余る整数をすべて求めなさい。(一部改題)


【知識1】余り処理の問題は「文→わり算の式」のように条件整理をすると5つのパターンに分類できる


39÷□=○...3 → 36÷□=○

50÷□=△...2 → 48÷□=△



【知識2】割る数は割られる数の約数


□=36と48の公約数



【知識3】公約数=最大公約数の約数


□=12の約数=1、2、3、4、6、12



【知識5】割る数>余り


□=4、6、12





大問2-(3) 80本のえんぴつを用意して、男子には1人2本ずつ、女子には1人に6本ずつ配ると14本余ります。また、全員に1人4本ずつ配ると4本余ります。このとき女子は何人いますか。(一部改題)



【知識1】差集め算・過不足算は「表」風に整理し、「差」が生じた原因を考える

20150717095251.jpg


増えた本数の方が10本多いので、
男子の方が女子よりも 10本÷2本=5人 多いとわかります。

(80本-4本)÷4本=19人 ... えんぴつを配った人数



【知識2】和差算の基本...(和-差)÷2=小

(19人-5人)÷2=7


※この問題は「消去算」に分類することもできます。





20150717095557.jpg大問3-(2) 右の図は、1辺の長さが4cmの正方形ABCDと、直径の長さが4cmの円を重ねてかき、直線AC、PQを引いた図です。点P、Q、R、Sはそれぞれ辺の真ん中の点です。このとき、斜線部分の面積は何cm2ですか。






【知識】円問題の補助線...円の中心と結ぶ(半径)

20150717095425.jpg

問題図に補助線を書込むと、
斜線部分は、
中心角が45度で半径が2cmのおうぎ形2つと直角二等辺三角形1つ
とわかります。


2cm×2cm×3.14×1/8×2+2cm×2cm×1/2=5.14cm2



大問3-(4) 下の図で三角形ABC、三角形DCE、三角形FEGはすべて正三角形で、一直線上に並んでいます。BCとCEとEGの長さの比が10:7:3のとき、アとイの面積の比を最も簡単な整数の比で求めなさい。(一部改題)

20150717095803.jpg



【知識】共通する角(大きさの等しい角)が1組ある三角形の面積比は隣辺比で求められる

20150717095829.jpg

斜線の三角形アとイにはそれぞれ60°の角があるので、
隣辺比(共通する角をはさむ2つの辺の比の積=面積比)を用いると、
ア:イ=10×10:7×3=100:21 と求められます。



20150717095916.jpg大問7-(2) 右の図のような、1辺の長さが9cmの立方体Pがあります。辺AB、辺EF、辺CDの辺上にそれぞれI、J、Kがあり、DK、AI、EJの長さはそれぞれ6cmです。立方体Pを点A、C、Fの3点を通る平面と、点I、J、Kの3点を通る平面で切断すると、立方体Pは4つに分けられます。このとき、点Bを含む立体の体積は何cm3ですか。(小問(1)略、一部改題)







【知識1】2回切断のポイント...1回目の切断線と2回目の切断線の交点を結ぶ


問題図に
点A、C、Fの3点を通る平面、
点I、J、Kの3点を通る平面を書込み、
さらに2つの切断線の交点を結びます。

20150717100010.jpg

このことから、求める立体は三角すい台であるとわかります。

20150717100108.jpg

【知識2】三角すい台の体積=三角すい(大)-三角すい(小)


ここでは相似比と体積比の関係を使ってみましょう。


三角すい(大)と三角すい(小)の相似比は、9cm:6cm=3:2ですから、

体積比は 3×3×3:2×2×2=27:8 です。

従って、三角すい台の体積比は 27-8=19 となり、
9cm×9cm×1/2×9cm×1/3×19/27=85.5cm3 とわかります。




3つ目は、問題選択の誤りがないかの確認です。

これはテストの資料にある、
問題正答率、得点分布、得点と偏差値の関係と、志望校の偏差値から、
何問正解できれば目標とする偏差値になるかを求め、
どの問題で失点しなければよかったか、
どの問題に手をつけておかなければいけなかったかを明確にします。


この確認作業を通して、
今自分が解ける問題(=自分の力量)を把握し、
次のテストにおいて正解しやすい問題を見つける力を養っていきます。



ここまで、「テストの振り返り 5つの確認事項」のうち、
3つの確認事項についてみてきました。


残る2つについては、次回のブログで見ていく予定です。

まずは今回ご紹介しました、
「計算」「知識」「問題選択」の3項目について取り組み、
見つかった課題を夏期講習の問題演習を通して解消できるといいですね。

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算数の成績アップ勉強法2015年07月18日18時00分

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。