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小5生の学習方法 秋編 実力テストを活かしましょう1

算数の成績アップ勉強法2015年10月17日18時00分

「第256回 小5生の学習方法 秋編 実力テストを活かしましょう1」

今回は先日実施されました、
「浜学園 2015年度 第1回 小5 志望校判定模試」の振り返り方と、
秋~冬の学習方法について考えてみたいと思います。


2015年度 第1回 小5 志望校判定模試 算数Ⅰより

① 10×9×8-7×6×5-4×3×21


「小町算」風に、1~10の整数を使用した計算問題です。

それぞれのかけ算を行い、その後で前から順に引く、通常の計算手順でOKです。

しかし正答率は89%で、受験者のうち10人におよそ1人が不正解となっています。

中には「工夫ができるのでは?」と深読みしすぎたケースもあると思います。

が、理由に関係なく1問5点の問題を落とすことは、
好成績をえるために絶対に避けなければいけません。


【秋~冬の学習方法1】
通常の計算手順で間違えていた場合、
計算をどこで間違えたかをチェックして、
日々の計算練習で同じ過ちをくり返さないことに気をつけましょう。



②  20151012131345.jpg


こちらも前問同様に1~10の整数を使用した計算問題です。

通常の計算手順でOKですが、
(  )の中のたし算を以下のように工夫すると、
最後のわり算で「楽ができる」サービス付の問題でした。

20151012131423.jpg


【秋~冬の学習方法2】
お父さん、お母さんがお子さんに対して、
「計算問題の正答率を上げたい」
「計算の速度を上げたい」
「計算を工夫して解くようになって欲しい」
というお気持ちがある場合は、
このような「良問」を選び、練習して、
「工夫することが得なんだ」
という経験を多く持たせるとよいでしょう。



③ 45+47+49+51+...+□=9317


この問題の正答率は16%ですから、試験中はパスをしても構わない問題です。

しかし、テストの振り返りをするときにこの問題を外すことは、
6年生に向けた秋~冬の学習方法という点で、大きな損失です。

なぜならこの問題には、2つの重要な要素があるからです。

1つめは、
「等差数列 □番目の項=初項+公差×(□-1)」
「1からの奇数の和=個数の2乗」
という2つの公式の定着確認です。

今後の公開学力テストや志望校判定模試で高得点を目指すのであれば、
このような知識の漏れは非常に危険です。

公式は算数の問題を解くときになくてはならない知識ですから、
公式が漏れてしまうような学習をこれからも続ければ、
さらに多くの公式を学ぶ6年生の学習についていくことはかなり困難だと言えます。

例えば単語カードの利用や冷蔵庫の側面に張り出すといったように、
お子さんに適した方法で公式などの知識を覚えていくようにしましょう。

2つめは、
「公式を覚えているのに解けない」
というケースです。

この場合、覚えるだけの「暗記学習」になっている可能性があります。

20151012131614.jpg「1からの奇数の和=個数の2乗」という公式は、
右の図のような理由(1からの奇数を4個加えると1辺が4個の正方形になる)と
一緒に学んでいるはずです。

この理由まで理解できていれば、
「1+3+...+43を補って考えればよい」
ことに気づけます。


20151012131643.jpg

図より、□=99番目の奇数=197 が求められます。


【秋~冬の学習方法3】
正答率が低い問題であっても、
算数Ⅰのように「小問集合」形式の問題は、
公式とその理由の確認ができます。

今の学習方法が「暗記学習」なのか、
秋~冬の学習に必要な「覚える+理解する」なのかを、
是非チェックしておきましょう。



④ ある偶数□を7でわったときの商を小数第一位で四捨五入すると12になり、9でわったときの商を小数第一位で四捨五入すると10になります。


20151012131745.jpg

11.5×7 以上、12.5×7 未満 の偶数 → 82、84、86 と 
9.5×9 以上、10.5×9 未満 の偶数 → 86、88、90、92、94 から、
□=86 とわかります。

この問題は、「知識」がほぼすべての問題ですが、
条件整理の仕方の確認もできます。


【秋~冬の学習方法4】
問題の流れを「→」で表すと、
「巻き戻し方(元への戻り方)」でミスを大きく減らすことができます。



⑤ 6でわると2あまり、14でわると6あまる数のうち、小さい方から数えて3番目の数は□です。


整理すると □÷6=商...2 □÷14=商...6 ですから、
(1)あまりが等しい、(2)割る数とあまりの差が等しい、(3)どちらでもない 
の3パターンのうちの
(3)だとわかります。

(3)は割る数が大きい方の数を書き並べ、
もう一方の条件にあてはまる数(=最小)を探し、最小の数+公倍数 
が答えになるパターンです。

20151012131957.jpg

小さい方から3番目なので、20+42×(3-1)=104 が答えと求められます。


【秋~冬の学習方法5】
20151012132225.jpg「あまりの処理」問題は正答率が低くなりやすい問題(本問は51%)です。

絶対に正解できる問題か、難問かの区別をすぐに見分け、
テストの時間を効率よく使えるようになるために、
「5大パターン」とそれ以外
という分類をしておきましょう。



⑥ 1から100までの整数のうち、3または4でわりきれる数の総和は□です。


よくある問題は「個数」を求める問題ですが、本問は「総和」です。

④の「偶数」同様、見落とさないようにしましょう。

3で割り切れる数は3、6、9、...、99の33個ですから、
総和は「等差数列の和の公式」より、
(3+99)×33÷2=1683 とわかります。

4で割りきれる数も同様にして、(4+100)×25÷2=1300 です。

20151012131923.jpgあとは「重なりを引く」ことが必要ですから、
最小公倍数12の倍数の和を引きます。

(12+96)×8÷2=432 より、1683+1300-432=2551 


【秋~冬の学習方法6】
この問題で不正解であった場合は、
「問題条件の確認」
「倍数の個数」
「等差数列の和」
「重なりの問題(集合算)」
のいずれに理由があるのかを振り返ります。

どの知識も、これから中学入試まで頻繁に使うことになりますから、
必ず弱点を潰しておきましょう。



⑦ 84個のりんごと132個のかきと204個のみかんがあります。これらを何人かの子どもに等分するとそれぞれ同じ数あまりました。このとき、子どもの人数は□通り考えられます。


⑤で整理した「不明の同数あまり」問題です。
20151012132313.jpg

条件は上記のような線分図に整理できますから、
子どもの人数は48と72の公約数(1、2、3、4、6、8、12、24)です。

最も多い24人の場合、84個÷24人=3個...12個 ですから、
子どもの人数は、
このあまった12個を分けることのできない人数(=12の約数以外)でなければいけません。

従って、24人、8人の2通りとわかります。

「不明の同数あまり」は、
基本レベルでは「最も多い」場合だけを答えますが、
応用レベル(本問の正答率は20%)では「条件にあてはまるものすべて」を答えます。

応用レベルの問題を正解するためには、
「あまり」の意味を理解しておく必要があります。


【秋~冬の学習方法7】
「覚える+理解する」のうちの理解を深めるために、
上記のような線分図を書くことは非常に有効です。

といっても、線分図を書いて「機械的に処理」するのであれば、書く価値は半減です。

「なぜそのような処理ができるのか」を線分図から読み取る学習が、
「理解する」ことを可能にしてくれます。



ここまでの7問が、2枚ある問題用紙の1枚目の左半分です。

このように
「知識系問題」
「解きやすそうな問題」
「正答率の低い問題」
それぞれに、今後の学習に向けたヒントが隠されています。

問題の○×に関わらず振り返りの時間を作って、
今後の学習に役立てられるといいですね。

次回は⑧以降の問題を振り返る予定です。

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算数の成績アップ勉強法2015年10月17日18時00分

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主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。