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2016年度中学入試 大阪星光中

中学入試の算数問題2016年01月30日18時00分

第271回 「平成28年度 私立中学入試 大阪星光中」


あと2日で首都圏での中学入試が始まります。


受験生が全ての力を出し切ることを祈っています。




さて、今回も前回に引き続き、
2016年度 関西圏の中学入試算数の問題をご紹介します。


今回は、大阪星光中です。


今年の大阪星光中の算数の出題分野と問題の難度(私見)は以下の通りでした。
20160128191153.jpg

今年の場合、解答数が20でしたから、
均等配点として計算すると1問あたりの配点は120点÷20=6点です。


20問のうち、レベルA~Cが14問ありますから、
それ以外に1問正解できると90点となり、
学校公表データによる合格者平均(下記)に達します。
20160128191222.jpg


同時に、受験者平均が約80点ですから、
レベルA~Cの14問を「取りこぼしなく」正解できることが
合格の条件だったと言えそうです。





それでは早速、大阪星光中の平成28年度入試から2問、ご紹介します。


1問目は新6年生でもこれまでに学んだ知識と解法で正解することが可能な問題です。




平成28年度 大阪星光学院中学 入学試験問題 算数 より

20160128191327.jpg大問1-(3) 右の図のような正方形があります。斜線部分の面積はcm2です。








問題を解くときには、
①何がわかるか、
②何がわかれば解けるか、
という2つのアプローチがあります。


算数が少し苦手かなという場合には、
「何がわかるか」から取りかかる方が解きやすく感じると思います。


この問題でいえば、直角三角形がすぐ目につきますから、
「直角三角形 → 角に○×を書き込む → 合同・相似の発見」
という図形の原則を適用します。
20160128191441.jpg


原則を適用しても解けないなと思ったら、
次に補助線を書き込むようにします。


直角三角形の補助線には、①平行、②垂直の2パターンがあります。
20160128191513.jpg

この補助線を利用すると次のようになります。
20160128191606.jpg

また、相似完成の補助線には、平行・垂直以外に「延長」もあります。


これを用いると、以下のように
「ダブル・チョウチョ(チョウチョ型相似が2組ある)」問題だとわかります。

20160128191653.jpg

右上図から「区切り面積」の解き方で、10cm×10cm÷2×3/5=30cm2となります。




では、この問題を「何がわかれば解けるか」から取り組むとどうなるのでしょうか。


傾いている三角形の求積問題には、
「全体-白い部分=斜線部分(まわりから引く)」
という考え方がよく使われます。


20160128191759.jpgすると、右図のように、「三角形アの高さがわかれば解ける」ことに気づけますから、問題を解いていく方針が定まります。








ここから先は前述のように、
「直角三角形の相似→⑤=10cm→30cm2」まで一本道です。




「何がわかるか」である程度問題が解けるようになったら、
次は「何がわかれば解けるか」も用いて問題を解くようにすると、
「解ける問題かどうかの判断」や「短い時間で正解を得る」ことができるようになります。


大阪星光学院中など、難関中の算数の試験で合格点を得るためには、
問題選択力と問題を解く精度が必要です。


「何がわかるか」「何がわかれば解けるか」という2つのアプローチを、
6年生の7月までに身につけて夏期講習で試し、
9月以降の志望校別特訓にいかせるといいですね。





2問目としてにご紹介する問題は、条件整理力を問うものです。


新6年生も「場合の数」等の単元で演習したことのある「順位当て」問題です。


ぜひ、挑戦してみて下さい。



大問4 A、B、C、D、E、Fの6人が総当たり戦(リーグ戦)でテニスの試合をしました。1回につきコート3面を使って3試合をし、5回で全試合が終わりました。1回目の試合にはAとCの対戦があり、2回目の試合でBとEが、3回目の試合でCとDが、4回目の試合でDとEがそれぞれ対戦しました。

(1) 2回目の試合でCと対戦したのは□です。

(2) 4回目の試合でBと対戦したのは□です。

(3) 5回目の試合でFと対戦したのは□です。









20160128191924.jpg通常の順位当て問題では、右のような表に整理します。








この問題では、誰が誰と何回戦で試合をしたかを決めていきますので、
少しアレンジが必要です。


対戦者2人と何回目に試合をしたかを表に使用とすると項目が3つになり、
少し大変ですが、対戦者2名を1組にして、
項目を1つ減らせば表も書きやすくなります。

20160128192004.jpg



順位当てのポイントは、数の少ない「○」よりも、「○」からわかる多くの「×」を書き込んでいくことです。

20160128192026.jpg


以上から、(1)F、(2)C、(3)Dがわかります。




この問題はどんな表にすれば良いかがポイントですが、
「順位当て→表に整理」を丸暗記するだけでは
気づきにくいのではないかと思います。


「項目数が2であれば表にしやすく、項目数が3になると書きにくい」のように、
「条件とそれに適した整理方法を結びつける」といった学習ができれば、
大阪星光中のような難関中の問題も、
試験時間内で正解できるようになれると思います。

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中学入試の算数問題2016年01月30日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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