中学受験 情報 局『かしこい塾の使い方』

TV、雑誌など多数メディアに連日掲載

中学受験情報局『かしこい塾の使い方』 ホーム -> 主任相談員の中学受験ブログ -> 前田昌宏の中学受験が楽しくなる算数塾 -> 中学入試の算数問題 ->2016年度中学入試 麻布中・四天王寺中

2016年度中学入試 麻布中・四天王寺中

中学入試の算数問題2016年02月20日18時00分

第274回 「平成28年度 私立中学入試 麻布中・四天王寺中」


今回も各学校から出題されました、工夫された問題や特徴的な問題をご紹介します。


今回ご紹介する学校は、首都圏の麻布中、関西圏の四天王寺中です。


麻布中の入学試験は60分、60点満点です。


今年度は昨年度よりやや難化しました。


前半の3題は麻布中の受験生には解きやすい問題でしたから、
後半3題で差がついたことになります。


その中からご紹介する大問5は、2016をテーマにした「数の性質」に関する問題です。


新6年生も書き出しなどを利用してチャレンジしてみて下さい。




平成28年度 麻布中学 入学試験問題 算数 より

大問5 2016は各位の和が9となる整数です。このような整数を小さい順にならべると次のようになります。1008、1017、1026、1035、... 、9000 この数の列について、以下の問いに答えなさい。
(1) 2016は何番目にありますか。
この数の列にある整数はすべて9の倍数です。したがって、これらの整数は3で2回以上割り切れることがわかります。例えば。1026を3で割っていくと、1026÷3=342 342÷3=114 114÷3=38 38÷3=12あまり2 となり、3回目では割り切れますが4回目には割り切れません。このとき、「1026は3でちょうど3回割り切れる」ということにします。
(2) この数の列の中には、5でちょうど3回割り切れる整数がいくつかあります。それらの数の内、最も小さい整数と3番目に小さい整数を答えなさい。
(3) 2016は2でちょうど5回割り切れる整数です。このような整数の列の中に2016を除くと3個あります。それらをすべて答えなさい。
場合分けによる書き出しが中心の問題ですから、新6年生にとって自分の課題を発見するためのよい「教材」だと思います。








(1)1000~1999の中に各位の和が9となる整数がいくつあるかを調べます。


下3桁の和が8の場合を考えます。
(0、0、8)...3通り (1、1、6) ...3通り (2、2、4) ...3通り
(0、1、7)...6通り (1、2、5) ...6通り (2、3、3)...3通り
(0、2、6) ...6通り (1、3、4) ...6通り
(0、3、5) ...6通り
(0、4、4) ...3通り
ですから、全部で24+15+6=45個あります。


2000以上は、2007、2016、...ですから、47番目 が答えです。


(2) 5で3回以上割りきれる整数は、5×5×5=125より、
下3桁が125、250、375、500、625、750、875、000の整数です。

下3桁が125の整数...1125、下3桁が250の整数...2250、下3桁が375の整数...なし
下3桁が500の整数...4500、下3桁が625の整数...なし、下3桁が750の整数...なし
下3桁が875の整数...なし、下3桁が000の整数...9000 なので、
最も小さい整数 1125 、3番目に小さい整数 4500 です。


(3) 2で3回以上割りきれる整数は、2×2×2×2×2=32より32の倍数です。


また、各位の数の和が9になる整数でもありますから、
求める整数は32と9の公倍数=288の倍数=288×□です。


このとき□に偶数(=2の倍数)が入ると、2で6回以上割り切れることになりますから、
□に入る整数は奇数です。あとは順に調べます。

288×5=1440 →○ 288×7=2016 →○(除外) 288×9=2592 →× 288×11=3168 →×
288×13=3744 →× 288×15=4320 →○ 288×17=4896 →× 288×19=5472 →×
288×21=6048 →× 288×23=6624 →× 288×25=7200 →○ 

これで3個見つかりましたから答えは、1440、4320、7200 です。



新6年生は、知識としての「倍数判定法」が理解できているか、
整理方法としての「場合分け」ができるかを確認し、
十分でない点を春休みまでに解決して、
春休み期間中に実際に使えるようになれるといいですね。





次にご紹介する四天王寺中の入学試験は60分、120点満点です。


医志・英数Ⅱ・英数Ⅰの3つのコースをひとつのテストで判定するため、
中級・上級・最上級の3ランクの問題で構成されたテストとなっています。


その中からご紹介する問題は大問8です。


②は少し珍しい問題ですが、
回転体が既習範囲であれば、その理解度を確認できる問題となっています。




平成28年度 四天王寺中学 入学試験問題 算数 より

大問8 次の問いに答えなさい。ただし、円周率は3.14とします。
①図1のように円に正方形がピッタリ入っているとき、この円の面積は正方形の面積の何倍ですか。
②1辺の長さが1cmの立方体を積んで、図2のような立体を作りました。直線ABを軸として、この立体を1回転させたときにできる立体の体積を求めなさい。
20160219193558.jpg







下の図のような、円と正方形の面積の関係は、すぐに頭の中から引き出せるようにしておけるといいですね。

20160219193612.jpg

3.14÷2=1.57(倍)  答え 1.57倍


回転する図形のポイントは、
「回転の軸から最も遠い点、最も近い点に着目」
することです。


そこで、この立体を真上から見てみると、隠れて見えない部分がありますので、
4段に分けて書く方が安全そうです。

20160219193637.jpg
スライス解法の流用です。


すると下の図のように、
上から2段目までが中空の円柱、
下2段は円柱になることがわかります。

20160219193723.jpg

上2段について、回転の軸から最も近い点を間違えないように、気をつけましょう。


最も遠い点が描く円と、上から1段目で最も近い点が描く円は半径がわかりませんが、
①の答えが利用できます。


36cm2×1.57×4㎝-4cm2×1.57×1cm-1cm×1cm×3.14×1cm=216.66cm3


少し手間でも4つの図を書くとミスを防ぐことができる問題ですが、
60分で8題ある問題の8題目ですから時間が足りずに...
ということもあったかもしれません。


これから受験に向かけて勉強していく場合、
計算を含めた処理速度の向上も、
日々の練習に取り組んでいけるといいですね。

mflog.GIF

中学入試の算数問題2016年02月20日18時00分

ページトップへ戻るページトップへ戻る

主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。