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(続)第1回志望校判定サピックスオープンとGS特訓

受験算数と塾の使い方2016年04月23日18時00分

第284回「(続)第1回 志望校判定サピックスオープンとGS特訓」


前回は、
サピックスの「第1回 志望校判定サピックスオープン 算数A」と
ゴールデンウィークに行われるサピックスGS特訓との関係を考えました。


今回は、
「第1回 志望校判定サピックスオープン 算数B」と
GS特訓の関係を見ていきたいと思います。


2016年4月のオープンの算数Bは、
大問1が規則性の問題、
大問2は旅人算、
大問3は「ピックの定理」でした。


このテストで求められている力は、
大問1が「書き出し力」、
大問2が小問(1)(2)を利用して小問(3)を解く力(誘導を活かす力)です。


大問3は
ピックの定理(首都圏入試の過去問に出題があります)を知っていれば
非常に簡単ですが、
知らない場合は
順序よく調べる力と調べる量を絞り込むために類推する力
必要となります。


それでは一体どのような問題なのか、算数Bの大問1を見てみましょう。




2016年4月実施 第1回 志望校判定サピックスオープン 算数Bより

20160420172951.jpg大問1 1から6の目がついたさいころと、右の図のように1から11までの整数が表と裏に書かれた11枚のカードがあります。それぞれのカードの表と裏に書かれた数の和は12です。はじめ、11枚のカードをすべて表が見えるように机の上に並べます。さいころをふって、11枚のカードに対して次の《ルール》にしたがって得点を計算するゲームを3回続けて行います。
《ルール》
〈1〉さいころをふって、カードの見えている面に出た目の数の倍数が書かれていれば、そのカードをすべて裏返す。あてはまるカードがなければ、どのカードも裏返さない。
〈2〉〈1〉のあと、11枚のカードの見えている面に書かれた数の和をゲームの得点とする。
例えば、さいころの目が順に「3」→「4」→「1」と出たとすると,下の図のようにカードを裏返し、ゲームの得点は順に「66点」→「66点」→「66点」です。次の問いに答えなさい。
20160420173146.jpg

(1) このゲームを3回続けて行ったところ、3回ともさいころの出た目が異なりました。
20160420173318.jpg
① (ア)、(イ)はそれぞれ何点ですか。
② (ウ)は何点ですか。考えられるものをすべて答えなさい。

(2) このゲームを3回続けて行ったところ、3回ともさいころの出た目が異なり、3回ともゲームの得点も異なりました。さいころの出た目とゲームの得点を次の表にまとめました。
20160420173341.jpg
① (エ)が6のとき、(オ)(カ)にあてはまるさいころの目の組み合わせとして考えられるものを,(オ・カ)のようにすべて答えなさい。ただし、解答欄はすべて使うとは限りません。
② ①の場合も含めて、(エ)(オ)(カ)にあてはまるさいころの目の組み合わせは全部で何通りありますか。








テスト用紙3ページに渡る大型問題です。


問題文が長いため大変なのですが、
ルールを把握しやすいように、
図と誘導形式の小問が与えられています。


(1)① 1回目に出た目が2ですから、2、4、6、8、10のカードが裏返ります。
2 → 10(+8) 
4 → 8(+4) 
6 → 6(±0) 
8 → 4(-4) 
10 → 2(-8) 


ですから、増減はありません。
(ア) 66 


2回目に出た目は3ですから、3、6、9のカードが裏返ります。
3 → 9(+6) 
6 → 6(±0) 
9 → 3(-6) 


ですから、増減はありません。
(イ) 66 


② 2回目のあとに見えているカードは、
数字の小さい順に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11で、
ルールに従った操作をする前と変わっていません。


つまり、
①から、「6」を中心に左右対称に裏返しても和は変わらない
とわかりますから、
3回目にでたさいころの目が1、2、3、4、6のときの和は66のままで、
さいころの目が5のとき、
5 → 7(+2)
10 → 2(-8)
となり、和は6小さい60になります。
答え 60、66 


(2)① 「3回ともゲームの得点も異なりました」とありますから、
2回目に出たさいころの目は5で、和は60になります。


2回目の後の見えているカードは、
数字の小さい順に、1、2、2、3、4、6、7、7、8、9、11となっています。


そこで3回目に出た目が1から4の場合について調べると、
出た目が1のとき、和は12増えて72、
出た目が2のとき、和は16増えて76となり、
いずれも問題の条件にあてはまりますが、3、4のときは和は変化しません。
答え (5・1)(5・2) 


② 1回目の得点が66点になるようなさいころの目は
1、2、3、4、6の5通りがあります。


また1回目の得点が66点のとき、
「3回ともゲームの得点も異なりました」のようになるのは、
2回目に出るさいころの目は5だけ、
3回目に出るさいころの目は前問①より、1または2だけとわかっています。


ですから
「3回とさいころの出た目が異なり」という条件より、
1回目...1、2、3、4、6のうち、3回目の目以外、
2回目...5、
3回目...1または2 
となり、
4通り×1通り×2通り=8通り が答えとわかります。




解法知識を選択して計算するだけ、
あるいは整理する条件の量が少ない算数Aとは
全く異なった問題です。


また、前回見ましたGS特訓の問題よりも「大型問題」です。


GS特訓の教材は1ページあたりの問題数が4題で、
「大型問題」ではありませんから、
「算数Bの大型問題を今解くことができなければ、GS特訓を受けるメリットが小さい」
ということはなさそうです。


しかし、
GS特訓の御三家コースは、
前回みましたように過去問レベルですので、
「問題文から条件を整理する力」は必要です。


ですから、
「第1回 志望校判定サピックスオープン 算数B」の大問1、3については、
正解・不正解は別として、
整理して解くようにしているかどうかの確認をしておきましょう。


前回と今回は、
4月10日に行われました「第1回 志望校判定サピックスオープン」と
ゴールデンウィークに行われるGS特訓との関係を見てきました。


その結果、
算数Aについてはまちがい直しとその問題に関連する知識の復習、
算数Bについては問題条件の整理方法の確認を完了させることで、
入試問題レベルのGS特訓の恩恵を受けることが出来そうだとわかりました。


ゴールデンウィークまで、まだ1週間あります。


限られた時間ではありますが、
家庭学習の時間を探して、
テストの振り返りとGS特訓の準備が出来るといいですね。

mflog.GIF

受験算数と塾の使い方2016年04月23日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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