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苦手の克服 速さ8

速さの練習問題2016年07月23日18時00分

「第297回 苦手の克服 速さ8」


「速さ」の苦手克服のため、
これまで「ダイヤグラム解法」の2つの着目点(相似・山&谷)について触れました。


今回はダイヤグラムの着目点の3つ目「平行四辺形」について見ていきます。


まずは基本レベルの問題をご紹介します。




日能研 本科教室ステージⅣ 速さと比Ⅰより

大問14 A地点からB地点まで、うさぎとかめが競争しました。1分間にうさぎが30m進む間に、かめは5mしか進みません。ところが、うさぎが途中で3時間昼寝をしたために、かめが先に着き、うさぎは20分遅れて着きました。A地点からB地点までは何mですか。(東京家政大附)









グラフを書こうとすると
「うさぎがどこで昼寝をしたかがわからない」
ので手が止まってしまうことがあるかも知れません。


そのようなときは
「一旦適当なところで昼寝をしたものとし、上手くいかなかったら修正」
という取り組み方を覚えるようにします。

20160706165748.jpg

ここで「もし休まなかったら」と仮定してみます。

20160706165809.jpg

すると、グラフ中に「山あり谷あり」と「平行四辺形」があることに気づけます。


平行四辺形は向かい合う辺の長さが同じですから・・・

20160706165833.jpg

グラフから⑤=2時間40分なので、
①=32分 30m/分×32分=960m が答えとわかります。




ダイヤグラム解法の着目点の3つ目「平行四辺形」は、
この問題のように「もし休まなかったら」と仮定することです。


これの派生に「休憩は最初か最後に仮定する」があります。

20160706165933.jpg

こちらが使える問題であれば、
上記のようにグラフを簡単に書くことができます。




次の問題はどうでしょう。




2009年度 ラ・サール中 入試問題 算数より

大問3 A君は午前9時にP地を出発し、一定の速さでQ地に向かいます。途中R地で6分間休みましたが、その後。前と同じ速さで歩き、午前10時42分にQ地に到着しました。一方、B君は午前9時13分にP地を出発し、一定の速さでQ地に向かいます。B君はA君が休み始めたときにR地でA君を追い越し、午前10時25分にQ地に到着しました。次の問に答えなさい。

(1)PR間とRQ間の道のりの比を最も簡単な整数の比で表しなさい。

(2)B君がA君を追い越した時刻を求めなさい。








早速ダイヤグラムを書いていきます。

ダイヤグラムは
「時刻の目盛りを打つ→直線で結ぶ」
というルール通りに書いていきます。

途中で休まないB君から先に書き・・・

20160706170055.jpg

A君の休み始めとB君のグラフが交わるように書いていきます。

20160706170118.jpg

先ほど同様、「もし休まなければ」と仮定してみると・・・

20160706170136.jpg

となり、
平行四辺形と砂時計型の相似が見つかります。


下の三角形の底辺:上の三角形の底辺=13分:11分ですから、
PR:PQ=13:11です。




(1)がわかれば(2)は簡単です。

20160706170207.jpg

A君を利用した場合ですと、
上図のように96分×13/24=52分より、
午前9時52分を求めることができます。




ダイヤグラム解法の3つ目の着目点「平行四辺形」は、
この2問のように、
「相似」や「山あり谷あり」など他の着目点と
セットになって使われることが多いです。


ですから、着目点の1つ目から3つ目まで、
どれをマスターしそびれてもうまくありません。


まずは単独で使われやすい「相似」や「山あり谷あり」を、
次に「平行四辺形」を順に習得していきましょう。


次回は4つ目の着目点、「二等辺三角形」について考えていく予定です。

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速さの練習問題2016年07月23日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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