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福島県へ支援物資を届けてきました(その2)

個別指導の講師の日常2011年04月12日11時30分
福島市から相馬市へは山道を抜けていくことになります。
2車線の道を延々と走り続けます。
途中何箇所かで道路の修復工事が行われていますが、地震の爪跡はそれほど感じません。
平和で美しい渓流が続く、心和む風景が広がっています。
きれいな空気と水に育まれた福島の人々は、素朴でしなやかな心を持ってらっしゃるだろうという思いが、
自然と涌いてきます。

しかし、やはり非常時なのですね。
どの田んぼも畑も、作付けがなされていません。
収穫されないまま放置されたレタスが、畑に植わったままで腐ってしまっている姿を見た時、
畑の持ち主のやるせなさと憤りが胸に伝わってくる気がしました。
「悔しいだろうな・・・」
東京電力の引き起こした原発災害は、風評によってこの土地を殺そうとしています。
聞くところによると、多くの住民は兼業農家として生計を立ててきたそうです。
地震と津波の被害をまぬかれた人も、農業の道が断たれてしまっては生活が成り立ちません。
直接的な被災者に見えずとも、複合的な要因でそれまでの生活を奪われてしまう人が数多くいます。
ですがショッキングな映像を求めるメディアは、この山里を追われる人々に注目することはないでしょう。
責任逃れに終始する東京電力や政府も、直接的被害への補償にとどめ、複合要因によって増大した被害からは目を背け続けるのでしょう。

怒りがわいてきます。
自分が怒ったところで被害を受けてらっしゃる方々には何の役にも立たないという現実に、
忸怩たる思いをかみしめるしかありません。

私達にできることは、
教育に関すること、お子さんたちの能力開発をお手伝いすること、子供を育む大人たちに寄り添うこと。
できないことを嘆くより、できることを精一杯務めあげていくしかありません。
被災地が復興していく過程で教育に関する手助けが必要とされた時に、支援者として手を挙げられる。
その力をSS-1が持つように、自分が責任を持って導いていく。それしかない。

自分ができることは何なのか、
トラックの中央座席にちょこんと座りながら、唇をかみしめて考え続けました。


そして山道に入ってから約60分後、トラックは相馬市の市街地へ入りました。
街は平穏です。
スーパーも、ファーストフード店も、ホームセンターも、開店しています。
車も流れており、一見すると震災があったことが信じられません。
市民の方々が、一日も早く日常を取り戻そうと努力なさっているのでしょう。
立ち上がるために絶対に必要なことです。
陰で奮闘なさっている多くの方々に頭が下がる思いです。

「道の駅そうま」が見えてきました。
東京を出発して6時間30分、SS-1会員の皆様から託された物資をようやくお渡しすることができます。
NPOのスタッフの方々にご挨拶をし、荷降ろしを手つだっていただきました。

パレットの上に手際良く物資を並べて下さいます。

しかし、テキパキと動きを取ってらっしゃる皆さんの顔には、疲労がにじんでいます。
震災が起きた直後からボランティアとして支援に参加なさってきて、もう3週間。
水、食糧が手に入らなかった時ももちろん大変だったのですが、
実は支援物資が潤沢に届き始めてからの方が、ボランティアの方々にとっては負担が大きいそうです。

支援物資を積んだトラックが、各地から到着するたび、皆さんは荷降ろしを行い、
リスト化を行い、各避難所への割り振りを行って、届けていきます。
トラックの到着は朝10時ぐらいに集中することが多く、物資を降ろしても降ろしても終わりがこないことに、
げんなりとしてしまうそうです。
「物資が届くことは本当にありがたい。でも、トラックが到着した時に『ああ、また来たのか』と思ってしまう。
 そんなこと思っちゃいけないと思うんだけれど、苦しい時がある。」
ボランティアの方のお一人からそう伺いました。

物資を運んできてくれた人たちに、「ありがとう」とにこやかに言いたいのだけれど、
その気持ちが湧いてこず、ぶっきらぼうな対応になってしまうと、その方は申し訳なさそうにおっしゃっていました。

道路事情もあって、トラックが到着する時間が事前に聞いていた時間より大幅に遅れることもあるそうです。
11時に到着と聞いていたのに、実際には夕方の6時に到着するといったこともある。
その間、スタッフの皆さんはずっと待ってなければなりません。
体のことを考えるとぐっすりと休みたいけれど、そうもいかず、緊張状態がずっと続いているそうです。

ぶっきらぼうになるのは当たり前のことだと感じます。

ボランティアの方々にも限界が来ている。
でも、この方々にも支援が必要だということをどれだけの人が気づいているのだろう?と心配になりました。
阪神淡路大震災の時も、ボランティアの方々が疲れきって、でも必要な支援を受けられず、
失意のまま撤退していくという問題があちこちで起きました。
今回もそういうことが起きている気がします。
被災者の方々を支援することはもちろんですが、そのためにも、役所の方々やボランティアの方々を支援する仕組みと気持ちも私達には必要だと思います。

このことは、機会のあるたびに伝えていこうと考えています。
個別指導の講師の日常2011年04月12日11時30分

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主任相談員の小川大介
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である小川大介が中学受験に関するご家庭でのお悩み解決を中心に様々な情報をお届けします。