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ゆったり受検

かしこい塾の使い方2010年12月27日16時56分
私が担当するお子さんで、大手の学習塾には通っていない方がいます。
とはいえ、まったく利用していないかといえば、月1回の公開テストだけ受検するとか、講習会などを受講する、といった利用のしかたはされています。
ご家庭の方針として「過度の競争」は避けたいとか、理由は様々ですが、個別指導だけで中学受験を目指す方が確実にいらっしゃいます。

例えばあなたのお子さんが、この春小学5年生になり、中学受験を志しているとしましょう。今まで中学受験の学習をしたことがないお子さんであれば、2年という学習期間は,贅沢を言えば最低ラインとなります。6年生の後半は過去問や総合問題の演習やまとめの時期に充てたいとすれば、解き方に関する知識を身につけたり、練習する期間が1年半くらいは欲しいからです。
算数なら、通常の進学塾のカリキュラムは1年ですべての単元をほぼ網羅するように作られています。ですから極端な話、6年生の1年間で受験算数をすべて習うことは、何とか可能でしょう。ということは、少し余裕を持って5年生から学習を始めれば、最低2回の繰り返し学習をすることになりますし、夏期や冬期の講習会でも復習するから、割と余裕のある学習サイクルが築けそうです。

しかし現実に塾に入ってみると、5年生で入塾しても、それが6年生であっても4年生であっても「十分すぎるくらい」の宿題を与えられることになります。それは、「これくらい準備しておけば万全だろう」という「至れり尽くせり」のカリキュラムだからです。中堅といわれる中学校を目指す、算数はあまり得意でないお子さんも「努力次第」でなんとかこなせて、算数が大得意で、できるだけたくさんの問題を解きたい、というお子さんもある程度満足させる「最大公約数」的なカリキュラムになっているからです。

おいしいものを少しだけ食べたい時に、大盛りの定食を出されるような状態になることがあるんですね。宿題を消化するのに毎日夜遅くまでかかるとか、学校でも塾の宿題をやっているけど追いつかない、というのはまさにそのような状態です。

個別指導のみで中学受験を目指そうとされる方たちが、そのような方法を選んだきっかけになるのは「そもそもこんなにやらなくちゃ合格できないの?」という素朴な疑問を持ったことです。苦手なところは十分時間をかけて、もうできることに関しては確認くらいで済ませて・・・と効率よく勉強すれば、身を削るような生活をしなくても中学受験にチャレンジできるんじゃないか、と誰もが1度は考えたことがあるのではないでしょうか。でも、確実にできるという保証のないことに1歩踏み出す勇気が持てないから、あるいはふさわしいパートナーが見つからないから、躊躇されている方も多いのかもしれません。

例えば夏休みだと、朝の時間は宿題、終われば自由時間。お昼から3~4時間集中して個別指導で学習して、夕方にテニススクールに通って帰宅。夜は、ぜひその日のうちに思い出しておきたいことを復習。これが実際に私と学習した、ある小学6年生の夏休みのスケジュールです。日曜日には“ちゃんと”遊び、真っ黒に日焼けしていました。進学塾では朝9時から夜9時まで、ほぼ12時間の拘束が40日続くというような強行スケジュールを採用しているところさえあります。冷静になって考えてみると、大人でさえこのようなスケジュールでひと夏過ごせば、ヘトヘトになるでしょう。育ち盛りのお子さんのことですから、成長への悪影響にも注意しなければなりません。

「努力しなければ成果は得られない」というのは事実だと思いますが、「苦しまなければ成果は得られない」とはちょっと違うように思います。

みなさんもちょっと視点を変えて、いろいろな中学受験の形を考えてみませんか?
かしこい塾の使い方2010年12月27日16時56分
主任相談員の辻義夫
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である辻義夫が家庭学習で悩んでいる方にすぐに実践できる効果的な学習方法をお教えします。
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