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思考力をつける

家庭学習2012年03月12日21時01分
私は、入試問題(理科)を分析するとき、つねに

①知識
②思考
③計算

の3つの分野に分類することにしています。
そして、それぞれの問題の難易度をA・B・Cランクに分けます。つまりすべての小問が

「①A」とか、「②C」という風に分類されます。

たとえば、私の分類では、2012年度の麻布中学校は
①が9%、②が63%、そして③に属する問題が28%となります。

学校によって様々ですが、難関中学校ほど②や③、特に首都圏の私立中学校では②の分野が出題の中心となります。

もちろん、思考の問題といっても、その基礎となるのは知識ではありますが、さすがに一問一答のような問題は、少なくとも御三家、最難関と呼ばれるような中学校では、ほとんど出題されないと思っておいてよいでしょう。

では、その思考の力はどうやったらつくのでしょうか?

たとえば
「範囲の決まっている復習テストなどでは点が取れるのですが、範囲のない実力テストなどでは点が取れません」
という悩みがあるとします。

これは、思考力がついていないか、あるいは「思考するということはどういうことか」がよくわかっていない状態です。

今4年生までであれば、お子さんが不思議に思うことを大切にしてあげてください。塾や学校で習ったことに対して、「どうして?」ということがあると思います。

「地球からは、月の裏側は見えません。」・・・・・・どうして?
「アブラナには、おしべが6本あります。」・・・・・・どうして?
「昆虫の体は、3つの部分に分かれています。」・・・・・・どうして?

答えが出ない問題だってあります。
でも、お父さんお母さんが一緒に調べたり、一緒に不思議がったり、一緒に驚いたりする、その経験が、お子さんにとって非常に大きな体験になるのです。考えることが楽しい、という幸せな体験を通して、高学年になったときも、ワクワクしながら理科の学習に取り組む素地ができていきます。

ですから、「そう決まっているんだから、覚えときなさい!」の一点張りだけはお勧めしません。

4年生での幸せな時間が、1年後2年後への大きな礎になるんですから。


さて、拙著「SS-1メソッドで理科の点数を一気に上げる!」にも書いていますが、「理科嫌い」が生まれるのは5年生の時期です。その理由はいくつかあります。

まず、5年生になると、理科にも本格的な計算分野の問題が登場すること。
そして、非常に多くの単元を1年で学習するので、復習の機会が取れず、一度「わからない」となった単元がずっとそのままになってしまう可能性が高いこと。
極端な場合、5年生で習う単元を、その年のうちに復習する機会が全くない(つまり、5年生で電流を学習したら、次に電流を学習するのは6年生!)という塾もあります。

お子さんたちの記憶力は、ある意味では大人よりもはるかに優れています。
大人に比べて社会経験の少ないお子さんは、いわゆる「丸覚え」によって、世界のことをどんどん覚えていくんですね。そんあお子さんたちですから、「その週に習ったこと」を次の週の復習テストまで覚えることなど、たいしたことではありません。

そして、復習テストが終わると、どんどん忘れる。
そうでないと、次の週のメニューを覚える事ができないからです。

このサイクルを繰り返す以上、そこに「思考」が入り込む余地は非常に小さくなります。

では、どうすればいいのか。

一つの答えは、前回述べたように「思考」という作業が必要な問題を、週あたり大問で1つか2つ、学習に取り入れていくことです。

成功率が高い取り入れ方として、次のようなタイミングがあります。

たとえば学習塾では、植物を3回くらいに分けて学習します。1回目で種子、2回目で根と茎と葉、そして3回目に花、という具合です。

・・・正直、「え~、また今週も植物か~。もういいよ~。」と思っているお子さんも多いです。そんなときに「今習っている単元以外のもの」を提案すると、結構乗ってくるんですね。

大切な5年生という時期に、理科という科目を苦手にさせない、だけでなく得意にさせる試みをぜひ行ってくださいね。

もう今年6年生なんだけど、去年カリキュラムを追うことだけに終始してしまって失敗したかも、というご家庭には、次回具体的な対策を考えてみたいと思います。春休み前の大切な時期、できるかぎり早く更新します!
家庭学習2012年03月12日21時01分

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主任相談員の辻義夫
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である辻義夫が家庭学習で悩んでいる方にすぐに実践できる効果的な学習方法をお教えします。