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「教える」ではなく「気づかせる」

家庭学習2013年03月14日12時35分
もう間もなく春分。

まだ少し肌寒い日もありますが、非常に暖かい日もあり、衣服の選択が大変ですね。

先日、「煙霧」という現象が東京で観測されました。

すごく視界が悪くて

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のような状態でしたが、調べてみたところ、煙霧にも気象現象として
ちゃんと天気記号があるそうです。


さて、今回は勉強中の「声かけ」について考えてみたいと思います。

お子さんと一緒に塾の宿題を考えたり、質問されることが多い方は
参考にしてみてくださいね。


たとえば、お子さんと先生(ご家庭だとお父さん、お母さん)が算数の学習を
始めるとしましょう。

まず前提として、この2者の間には信頼がなければなりません。

講師の場合は、担当して日が浅いお子さんが相手の場合は特に、
この信頼の構築に力を注ぎますが、お父さんお母さんの場合は大丈夫ですね。

では学習を進めていきます。

たとえばお子さんが低学年で、こんな問題を考えているとします。

「20人の子どもが1列に並んでいます。前から12人目の太郎君は、後ろから何番目ですか。」

お子さんはどうするでしょうか?まずは観察です。

じっと止まったまま手が動かない場合、お子さんは頭の中でなんとかしようと
想像しています。

そんなときは、「頭の中がちょっとごちゃごちゃしてきた?どうしたら考えやすくなるかな?」

と助け舟を出してあげましょう。

ここでいきなり、「図を書きなさい」と指示するのはNGです。

あくまでもお子さんが「何かを書けば良さそう・・・でも何を、どう書こう・・・」

と考えるように、少しずつ話しかけながら気長に待ちましょう。

そしていざ「書こう」となった時にも、

「これこれこう書いて、こうすればいいのよ。」

ではなく、

「頭の中ではどんなことを想像していたの?みんなが並んでいるところかな?」

といった感じで少しずつ、お子さんが頭の中で何を考えているのかを探り、

「じゃあ、それをそのまま書いてみればいい!」

ということに気づかせてあげるのです。

はじめは、20人の子どもを詳しく書こうとしたり、
もどかしく感じるかもしれません。

でも、我慢です。

「20人、人を書くのは大変だよね。石ころとかだったら簡単なのにね。」

少しずつ、少しずつ、自分で気づかせてあげてください。

「あ、そうか!別に20個の○でもいいよね!」

こういったことに「自分で」気づいた時に、勉強の喜びを感じるんですね。

そして、こういった些細な部分での抽象化(人⇒○印と置き換える)に慣れていくと、

「もしも5人の人がいたら、前から3番目の人はうしろからも3番目だよね。
どうして 5 ? 3 = 2 では駄目なんだろうね?」

といったことにも対応できるようになってきます。


特に塾に通わせている場合、計画通りに塾の宿題を仕上げることに
お父さん、お母さんの意識が向かいがちですが、

声かけが「誘導尋問」にならないように細心の注意を払いましょう。


低学年のお子さんの例を挙げましたが、実はこれは6年生でも同じです。

目的は、宿題を仕上げることではありません。
塾の宿題を使って、お子さんの学力が伸びることが目的です。

それには、自分で気づき、自分で考える学習の楽しさが絶対に必要です。
教える側も、「教える」という意識を抑えた方がいいですね。

「教える」ではなく「気づかせる」という気持ちで接すると上手くいきます。


春休み、春期講習もいいですが、じっくりお子さんの学習に付き合う時間を
取ってみるのもいいかもしれませんよ。

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渋谷にて。道ばたにも春が来ていました。ちなみにこれは「ホトケノザ」ですが、
春の七草の「ホトケノザ」はこれではなく、「コオニタビラコ」という植物です。
ちなみに葉が「仏の座」みたいな形をしているのがわかるでしょうか?
家庭学習2013年03月14日12時35分
主任相談員の辻義夫
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である辻義夫が家庭学習で悩んでいる方にすぐに実践できる効果的な学習方法をお教えします。
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