中学受験 情報 局『かしこい塾の使い方』

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「積み残し」への処方箋

中学受験2014年09月26日09時04分
同じ教材で、同じ先生に習っているのに、成績の良い子どもとそうでない子どもが出てきます。ではどうして塾だけでは成績が上がらないのでしょう。

教えていて「あ、この子はここが足りなかったんだ」と感じることがあります。ずいぶん過去に勉強した、「単元」ではなく「感覚」といったものです。たとえば「つるかめ算は表解」というのは一見「知識」ですが、その根底にあるのは「いったん鶴ばかりだったらどうかって考えてみよう」という「試行力」と、「規則的に数が変化するのだから、表にしたら考えやすそう」という、ずっと以前に体に染み込んだ「感覚」に分解できます。

この「感覚」こそが「閃き」と呼ばれるものの正体です。ずっと昔、「単元」としてではなく「経験」として学んだこと。何度も何度も「経験」し、規則的に変化するものといえば「表かな?グラフかな?」とどうしたって連想してしまう、これが閃きです。

こういう「感覚」をもっている子は、つるかめ算に限らず、規則的に変化する数のことを「見やすくしよう」と思ったら、表やグラフを使うのです。だから「つるかめ算は表解、消去算は・・・」みたいなことをいちいち暗記しなくていいのです。

では、たとえば今6年生で、その「感覚」がない子はどうすればいいのか。

これは、受験勉強の中でそれを学んでいくのです。「こういうふうに規則的に数が変わっていく問題って、どういうふうにまとめると考えやすそう?」という問いが必要です。「どれどれ、つるかめ算か。では表を書いてみようか」という指導の始まり方では、その問題はわかったとしても、問題の根源は解決しません。

お子さんが「ああ、なるほど」と思い、「表のありがたさ」を痛感し、感動する瞬間を、過去に沢山経験できなかったその瞬間を、受験勉強の中で少しずつ経験させ、「感覚」を養いながら、今やっている受験勉強に取り組ませてあげる。

とても難しいことですが、とても大切なことです。遠い過去に積み残してきたものに気付き、それを小学校高学年になって取り戻すのは、受験までの時間が限られている中学受験生にとって、時間的にも負担となることです。しかし、そうやって「思考力の足腰」を鍛えることで、学習の楽しさは間違いなく大きくなっていきます。

目標達成までの時間と目標までのギャップ。そのステップの中に、どれだけ「過去の補充」を盛り込んであげられるか。その道程を子どもにどれだけ飽きさせず、むしろ楽しませてあげられるか。

子どもたちが幼児期からどのようにものを学んでいくのかを考えていると、改めて、この骨の折れる仕事こそ講師の使命だと感じるのです。
中学受験2014年09月26日09時04分

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主任相談員の辻義夫
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