中学受験 情報 局『かしこい塾の使い方』

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優しい子の育て方

子育て2014年10月30日19時32分
おとなしいと損をするでしょうか?

なぜそんなことを質問するかといえば、お母さんたちによく「先生、うちの子は引っ込み思案で、なかなか塾の先生に質問に行くことができないんです。」というご相談を受けるからです。

そんなご相談を受けたとき、私は「優しいお子さんなんですね」とお答えします。ついつい活発な子に譲ってしまう。自分は後回しでいいか、とかそんな態度をとってしまう。おとなしく優しい子のそんな気持ちや、一瞬前に一歩出ようかとした気持ちの動きに、活発な子は気付きません。

塾の先生の周りには、授業後活発な子が集まります。

「ああ。うちの子、損してるなぁ。」

活発に発言する子。
はいはいと盛んに手を挙げる子。
積極的に先生にわからないところを質問に行く子。

親であれば、我が子がそのような子だったら、さぞ安心なのにとふと思ってしまうことがあるようです。




かつて私が担当したお子さんの中に、極端におとなしくて口数が少なく、そのことに関してお母さんが悩んでいる子がいました。学校でも塾でも、殆ど喋らないそうです。「おうちではどうですか?」と聞くと「よく喋ります」だそうで安心した覚えがあります。

初めての体験授業のとき。やや緊張の面持ちで来た彼女は、私の問いかけに頷くだけで、50分の間、ほぼひと言も喋りませんでした。後ろで見学していたお母さんは少し焦り気味に「先生が聞いておられるのよ!」と彼女に「返答」をさせようとしましたが、私はそれをやんわり制しました。

何ら珍しいことではないからです。

大人の人に対して、しゃべるのが大変な子って、たくさんいます。子どもからは、大人がちょっとこわいのです。これは、子どもという「弱者」にとっては当たり前の反応で、よその大人が全くこわくない子どもはあまりいません。

やがて授業の中でぽつりぽつりと話をするようになった彼女は、無事第一志望校に合格しました。合格報告に来たときには、噛みしめるようにひと言

「うれしい。」

心の中はその何十倍、何百倍の言葉で溢れていたでしょう。

その後1年ほどしてお母さんとお話ししたとき、「下の名前が同じアーティストの方がいて、その人に憧れてバンドを始めたんですよ。」と。彼女はもう立派な大人のはずですが、まだギターを弾いているでしょうか。きっと優しいお嬢さんになっていることでしょう。

子どもは、どんどん大人に向かって成長していきます。子育てに悩み、楽しめるのは、意外に短い期間なのかもしれませんね。
子育て2014年10月30日19時32分

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主任相談員の辻義夫
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