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速さに「みはじ」は必要か

中学受験 / 算数2016年08月19日10時03分
速さの三公式を覚えるための公式(?)として「みはじ」と呼ばれるものがあります。「みはじ」とは
み=みちのり(距離)
は=はやさ
じ=じかん
のことで、
20160819100540.png

と図に表します。
この図を覚えてしまえば、速さと時間と道のりとの関係が一目瞭然というわけです。
速さ × 時間 = 道のり(距離)
道のり(距離) ÷ 速さ = 時間
道のり(距離) ÷ 時間 = 速さ
これが速さの三公式ですが、確かに「みはじ」という呪文(?)を覚えてしまえば、速さの三公式は「言葉としては」出てくるようになります。でもこの呪文で「速さの感覚」を身につけることはできません。
「速さとは1時間とか1分あたりに進む距離のことで、時速90kmっていうと1時間に90km進むということだから、1分あたり90km÷60分=1.5km進むということ。つまり1.5km(=1500m)÷60秒=25mで、1秒間に25m、学校のプールをはしからはしまで進むってことか。『い〜ち』と数える間にプールのはしからはしまでなんて、すごいスピードだね!」
こういう感覚がじゅうぶん身についた上での「みはじ」ならいいのですが、とにかく「みはじ」ということばをまる覚えしてしまう、というのは危険です。
速さの概念というのは、言葉だけで説明されても子どもにはなかなかわかりづらいもの。だから、
時速60km=1時間に60km進む
    =60分に60km進む
    =1分あたり1km進む
と、1つ1つ順番に、段階を追って考え「なるほど、そういうことか。だから速さに時間をかけると進んだ道のりが出るんだ」という納得の上で、公式の意味を理解する。そうすれば時間がたっても忘れてしまわないし、こんがらがりそうになっても「待てよ、1時間に120kmってことは、60分で120km進むから・・・」と自分で噛み砕いて考えられるわけです。
なんで今の時期にこのようなことをお伝えするかというと、速いペースでいろいろな単元を(復習とはいえ)たて続けに習う夏期講習、勉強が「公式まる覚え」「当てはめ作業」に陥りやすいからです。とにかく習ったとおりに当てはめて作業する、という勉強は、宿題は早く終わるかもしれませんが、あまり身につかないし、勉強が「念じ覚えること中心の苦行」になってしまいます。
子どもが勉強を嫌がりだすのは、多くの場合は「面白くない」から。なぜ面白くないかというと、「考える」という要素が少ない勉強スタイルになっているからです。
新学期を前に、今一度お子さんの勉強のスタイルを見なおしてみるといいかもしれません。

IMG_3726.jpg
夏はラベンダー。美しい花を咲かせるこの植物は、シソ科です。
中学受験 / 算数2016年08月19日10時03分
主任相談員の辻義夫
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である辻義夫が家庭学習で悩んでいる方にすぐに実践できる効果的な学習方法をお教えします。
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