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理科好きの子の頭の中では何が起こっている?

かしこい塾の使い方2016年10月03日19時11分
■理科が好きってだけで、点がとれちゃうの?
「暗記が苦手」「興味がない」
よく聞きますが、理科を教えてきた経験上、本当に暗記が出来なかったり、どうしても興味が持てないというお子さんは、むしろ少数です。ただ、そのきっかけがなかった、というのが多い印象です。
生物や自然科学を面白がれるお子さんになるかどうかは、実際に塾で理科の勉強が始まるまでにある程度決まっています。あるいは塾の4年生の時点で決まるように思います。
理科や社会が得意、好きなお子さんは、あまり猛勉強しているふうでもないのに、どんどん覚えることができたり、実際テストなどでも高得点を取ります。
「好きだってだけで、そんなにラクラク点がとれちゃうの?」
と思われるかもしれませんが、別にそんなに不思議なことではありません。
■理科好きの子の頭の中はどうなっているか
たとえば、こん虫には「完全変態」といってさなぎの時期があるものと「不完全変態」というさなぎの時期のないものがあります(「無変態」というのもありますが)。
小さいころにこん虫を飼育したり、セミをとったりという経験がある子は、「さなぎになるこん虫=幼虫と成虫の姿が大きく違うこん虫」ということを体験的に知っています。カブトムシ、チョウなどです。こんどは、幼虫の姿は見たことがないけれど、成虫の姿がカブトムシに似ているカナブンやコガネムシもおそらくさなぎになるんだろう、と考えます。
カマキリの卵を見つけて喜んで持って帰り、机の引き出しに入れたまま忘れてしまって、うじゃうじゃと小さいカマキリが机の中から出てきて親に叱られた、というのは私の経験ですが。こんな経験から「さなぎにならないこん虫は幼虫と成虫がよく似た姿をしている」ということを学びます。セミ・トンボもそうですね。
アリやハチはさなぎになるこん虫ですが、さなぎの姿を見たことがある子はあまりいません。「そうか、成虫にならないと巣から出てこないんだな」と「似た仲間」として認識されます。
こういった「分類」「グループ分け」が、理科好きの子どもの頭の中では常に行われているので、新しく「シロアリはさなぎにならない」という知識が入ってきたときに、「あれ?アリはさなぎになるのに」と思うわけです。で、調べてみるとシロアリはゴキブリと同じ分類。「さすが害虫!」こうやって知識のアップデートが続いていきます。
こういうお子さんは「語呂合わせ」でがんばっているお子さんよりも強いのです。「語呂合わせ」がダメなわけではありませんが、ベースがしっかりしていると知識が点ではなく線、そして面になります。
■理科好きの子に育てるのは「経験」
ではそういう「理科好き」のお子さんに育てるにはどうすればいいのかというと、やっぱり「経験」は大きいと思います。
実体験があると、実際にそれを習ったときに「ああ、あれのことか」と納得感が得やすいのです。
特に小さい頃は、勉強ばかりではダメです。というより、日常の経験のすべてが勉強です。一緒に行ったプールで「胸まで水につかってごらん。なんか胸が少し苦しい感じがしない?それが水圧っていうんだ。」「あ、言われてみればホントだ!」と実感した水圧の話が、5年生で出てくるのです。
雨、風、海、太陽、月・・・学びのもとは身のまわりに溢れています。
別にお父さん、お母さんが「物知り博士」である必要もありません。お子さんと一緒に不思議がり、面白がって一緒に調べればいいんです。
そうやって育ったお子さんはきっと理科が大好きになります。

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海に行ってみるだけでいろんな勉強ができますね。
かしこい塾の使い方2016年10月03日19時11分
主任相談員の辻義夫
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である辻義夫が家庭学習で悩んでいる方にすぐに実践できる効果的な学習方法をお教えします。
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