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重さのあるてこをマスターしよう①

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理科 2016年11月01日18時04分
サピックスの5年生は、棒に重さのあるてこの学習に入っていきますね。
サピックスに限らずですが、やはり「得意ではない」と感じている子が多い分野です。
棒に重さのあるタイプのてこの問題を考えるとき、最大のポイントとなるのは、棒の重さを表す矢印(おもりの形でもよい)を棒の重心部分に書き入れるということです。
あとは簡単。
こう言ってしまえばひとことで終わるのですが、本当です。
書き入れないから、その存在を忘れてしまうのです。おもりには形があり、そもそも問題の図に書かれていますから、その存在を見逃してしまうようなことはまずありません。でも、棒の重心は「書かなければ見えない」ですから、書き入れる必要があるのです。
図1のように、重さ120g、どこも太さが一様な棒があります。この棒を使って、図2のようにつりあわせたとしましょう。ばねはかりは何gを示してるでしょうか。

20161101180547.png

20161101180626.png
▲が支点ですから、棒の重さを考えなければ
100(g) × 100(cm) = (ばねはかりの目盛り) × 80(cm)
が成り立つはずで、ばねはかりの目盛りは
10000 ÷ 80 = 125(g)
となります。
が、この問題の場合は棒の重さが120g、それが棒の重心(太さが一様とあるので左右から50cmのところ)にかかっているので、それを書き込んで計算しなければなりません。
要するに「おもりが1つ増えた」ということですね。

20161101180954.png
はい、それじゃ気を取り直して計算です。100gのおもりと120gのおもり、2つあると考えるといいんですね。手順はさきほど同様、「重さ×支点までの長さ」を計算するだけです。
100(g) × 100(cm) + 120(g) × 50(cm) = (ばねはかりの目盛り) × 80
10000 + 6000 = (ばねはかりの目盛り) × 80
16000 = (ばねはかりの目盛り) × 80
16000 ÷ 80 = 200(g)
これがばねはかりの目盛りです。
とにかくてこの計算は、「重さ×支点までの長さ」を愚直に間違いなく計算できれば「勝ち」です。
間違いなく重心部分に矢印を書きさえすれば、少し計算が増えるだけ。
お通いの塾のテキストの問題で、矢印を必ず書く癖がつくまで練習してみましょう。
「これくらいの計算までならうちの子は大丈夫」な場合、次はどんな問題がつまずきの原因になるのでしょうか。つまり、「棒の重さは重心にかかっているはずだから、重心部分に矢印を書こう」と意識もできていて、計算力もしっかりしている、というお子さんが次につまずくところです。
以降、次回お話ししていきます。
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理科 / 解法 2016年11月01日18時04分
主任相談員の辻義夫
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である辻義夫が家庭学習で悩んでいる方にすぐに実践できる効果的な学習方法をお教えします。
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