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中学受験に倍率は関係ない!?倍率の変動事情を入試のプロが解説

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中学受験の倍率とは

中学受験においての倍率とは、合格者に対する受験者の割合(実質倍率)、もしくは志願者の割合(志願倍率)のことです。
中学入試の場合、応募段階の倍率と実際に受験した人数の差は、だいたい3倍くらいまででおさまります。
かなり人気の高い中学校だと応募倍率が高くなるケースがありますが、そのような学校であったとしても差は3倍程度となっています。

倍率と合格点の関連性

前年度よりも倍率が高くなった学校は、必然的に合格点が上がるケースがよくあります。
このような場合は、昨年度までの過去問題集を解いた結果で、合格点や合格者最低点をクリアしていたとしても油断は出来ません。
志望校の倍率が前年度からアップしたことにより、成績優秀な生徒が集まった結果合格点も引き上げられ、昨年の合格点を取っていたとしても不合格となってしまう、ということもあるのです。

高倍率の学校の特徴

高倍率の学校の特徴

倍率が高い傾向にある中学校には、いくつかの共通した特徴が見受けられます。
独自の方針がしっかりと打ちだされている学校や、最近になって共学化した学校は倍率が高くなる傾向にあります。
また、東京都内には共学校の私立中学があまり多くないため、私立の共学中学は倍率が高くなる印象を持っています。

さらに、受験年度によって倍率の変動が起こる学校もあります。
その年度に試験制度が変更された学校や、「サンデーショック」の影響を受けた一部の学校では倍率が跳ね上がります。

難関校は人気が高いため、高倍率なのではないかと思われがちですが、他の学校と比べて極端に倍率が高いとは言い切れません。

サンデーショックとは?

キリスト教では日曜日を宗教上の休日としているため、キリスト教系の学校は日曜日には入学試験を実施しないことがよくあります。
つまり、東京・神奈川では2月1日から入試が始まりますが、1日が日曜日に当たる場合、キリスト教系の学校は2月2日や3日に受験日を変更するケースがあるのです。

キリスト教系の中学校を志望校としている受験生が、本来の受験日だった2月1日が日曜日となり予定が空いてしまったために、空いた1日に他の学校を受験するという動きが起こります。
そして、この動きにより2月1日に特定の学校の出願者数が急増して、倍率がぐんと上がる年度があるのです。
このような一連の流れを「サンデーショック」といいます。

中学受験塾に通っているのであれば、塾の説明会で「来年度はサンデーショックが起こる年に当たるので、倍率にこのような変動があるでしょう」というような話をしています。

サンデーショックで倍率が上がる学校

今までサンデーショックによって倍率が上がった学校としては、豊島岡女子学園中学校が代表的です。

キリスト教系の学校である女子学院中学校・フェリス女学院中学校の入試日程が、2月1日の日曜日から2月2日の月曜日に変更になったため、女の子の受験者が2月1日に入試が行われる豊島岡女子学園へ大量に流れ込むといった事態を生んだのです。

女子校に比べると、キリスト教系の男子校は少ないため、男の子の受験生はサンデーショックの影響を受けることはあまりありません。
女の子の受験生を持つ保護者の方が、サンデーショックに注意する必要があるといえるでしょう。

倍率を見て受験校を決めるべきか

倍率を決めて、受験校をきめるべきか

「志望校の倍率が高く、うちの子どもには難しいかもしれない...学校のランクを下げようかな」と考えている保護者の方もいらっしゃるでしょう。
昨年の倍率と比べて極端に高い場合は考え直す必要があるとは思いますが、実際に倍率が前年から激変することは稀です。

そのため、「倍率を見て志望校の受験を回避する」ことは、個人的にはおすすめしません。
しかし、抑えの学校として受験しようとしている中学校の人気が高くなり、合格の可能性が低くなりそうな場合に限っては、受験を回避しても良いと考えています。

例えば最近、私立校の横浜英和学院が青山学院大学と継続校提携をして、校名を「青山学院横浜英和中学高等学校」と変えました。
2016年度以降の入学者は、進学条件を満たす場合、全員青山学院大学に合格することができるので、中学の段階で入学すれば、大学までの目途がつく形となったのです。
今まではそんなに倍率が高くなかったとしても、学校からこのような方針が発表されると、抑えの受験校として甘く見ることは出来なくなります。
このようなケースでは、抑えとして別の学校を選択することを考えても良いのかもしれません。

この記事を書いた人
主任相談員 西村 則康主任相談員 西村 則康
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