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中学受験 滑り止め校の選び方

中学受験 滑り止め校の選び方
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中学受験の志望校選びは、親子で話し合って決めていくことが重要です。
あくまでも、受験して学校に通うのは子どもだということを忘れないようにしましょう。
親子で話し合い、親子とも納得できる志望校選びをすることが、長い取り組みとなる中学受験を成功させるために欠かせないことです。

ただ、第一志望の学校が決まってから気になってしまうのが「滑り止め校」についてです。
志望校が決まった子どもによく見られがちな傾向として、「第一志望の学校しか行きたくない!」といって、ほかの学校には見向きもしなくなるといったことが挙げられます。
もちろん、行く・行かないを決めるのは本人との相談ですが、「第一志望校にしか行かない!」と頑なになってしまっては、親としては不安でしょう。
ここでは、親子にとって「失敗しない滑り止め校の選び方」について見ていきます。

「滑り止め校」はどのくらいの偏差値までが対象?

学校選びの判断材料として、「偏差値」を意識する人も多いでしょう。
偏差値は模試などの受験者の平均点から割り出した数字です。
平均点を偏差値50として、それより高ければ平均より良く、低ければ悪いということになります。
ただ注意が必要なのは、受験をする母集団(受験者)によって、偏差値の意味合いが異なるということです。
(偏差値に関してはこちらの記事も参考にしてください)

同じ塾の模試でも判定の偏差値が違うのは、受験者の質が違うからでもあります。

「塾生全員が受験した模試」なのか、それとも「対象となる学校を第一志望と捉えている者だけが受験した」のかでは、偏差値が意味するところが違ってきます。
学校を選ぶときには、この点を意識する必要があるでしょう。

滑り止め校を選ぶ際には、通っている塾の塾生全員が受けるテスト(日能研の公開模試や四谷大塚の公開組分けテスト)を基準に各塾が発表している「合格可能性80%偏差値」などを参考にするとよいでしょう。
第一志望校と同じくらいの偏差値の学校を選ぶのではなく、偏差値が5~10程度開きのある学校を選んでみるといいでしょう。

過去の受験データから受験者数などを調べてみるのも、学校選びには重要な要素となります。
また、滑り止め校だからといって親の判断だけで決めてしまうのではなく、実際に子どもと一緒に見学に行くことも大切です。

中高一貫公立校と私立中学の併願ってあり?

公立の中高一貫校の魅力は、何といっても公教育にもかかわらず、私立中学並みの教育が受けられるといった点にあるでしょう。
ただ気になる部分は、中高一貫校と私立中学の併願は可能なのかということです。

以前は、何が何でも私立中学を!という家庭と、公立の中高一貫校を第一志望とする家庭に分かれていましたが、近年ではその傾向にも変化が見られます。
私立の難関中学を第一志望として、第二・第三志望校として公立の中高一貫校を「受検」するパターンが増えてきています。

私立の受験と違って、公立で「受検」と書くのは、単に学力テストのみで合否を判定するわけではないからです。
小学校の成績・活動の記録からなる「報告書」と「適性検査」と呼ばれる筆記テストで、合否判定を行うのです。

「適性検査」では教科の枠を越えた総合力が求められるため、併願をする際にためらってしまう要因となってきました。
しかし、子どもが難関の私立中学を目指しているのであれば、中高一貫校との併願は可能です。
なぜなら、こういった総合力を問われる出題は、以前から難関の私立中学では行われてきたからです。
ただし、人気の公立中高一貫校は倍率が高く、確実に合格を勝ち取っておきたい滑り止めというよりは、併願校の選択肢の1つとして考えておくのが無難です。

「滑り止め校」に進学することになったら?

滑り止め校に進学するときに大事なことは、「子どもの意志」の確認です。
実際にその学校に通うのは本人ですから、納得した形で通わせられるのがベストでしょう。
受験に向けて一生懸命に頑張っていた子どもほど、第一志望に受からなかったときのショックは大きいものがあります。
ただ、そうしたときには腫れ物に触るように接するのではなく、きちんと親子でコミュニケーションを取ることが大切です。

子どもに対しては、「もしもどうしても第一志望校に行きたければ、高校受験で再チャレンジすれば良い」というアプローチをしてみましょう。
そのうえで、本人が滑り止め校に進みたければ進学させ、そうでなければ公立中学といった選択になるでしょう。

第一志望に受からなかったから中学受験は失敗、というわけではありません。
第二志望校、第三志望校に進学することになっても、そこから先の子供の人生が実りあるものになればいいのです。

いざという時に柔軟に進学校選びができるようにするためにも、受験をする前に滑り止め校の学校説明会に出向いたり、出願の願書を本人と一緒に出したりすることが大切です。

こういったやりとりをしていれば、たとえ第一志望への合格が叶わなかったとしても、子どもが自らの意志で選択できる環境を作ってあげられます。
子どもの立場に立ちつつ事前にそういったアプローチをしておけば、親にとっても納得のいく結果を導き出せるのではないでしょうか。

中学受験を考える家庭は、誰しも第一志望を目標に頑張っているものです。
ただ、大切なことは第一志望に受かることよりも「子どもにとって最適な学校を選択する」ことです。
第一志望の受験だけにすべてをかけてしまうのではなく、滑り止め校や中高一貫校への併願も検討してみることは、子どもにとって大いにプラスに働くことでしょう。

後から時間が経って、「この学校を選んで良かった」と親子ともに思えるような学校選びを心がけてみてください。

この記事を書いた人
主任相談員 辻 義夫主任相談員 辻 義夫
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