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2015年六甲中学校 入試問題分析 算数

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更新: 2015年10月16日 公開:

総評

兵庫県の私立中学校の中では、灘や甲陽学院に次ぐ難関進学校として認知されている六甲中学校。前期試験のA日程と後期試験のB日程があり、後期のほうが倍率も高く難易度も上がる傾向があります。2015年度の算数は例年通り9題の出題で、出題傾向も大きな変化はありませんでした。しかし、文意のとりにくい点や文章題に今まで見たことのない形での出題方法があり、点数が取りにくいつくりとなっています。
合格最低点は208点で、ここ数年で最も低い点数となりました。この3年間全て合格点が50%~54%で推移しており、算数の得点率が大きく合否を左右する傾向にあります。

出題範囲と難易度

※難易度はAからEの5段階で評価し、Eの難易度が最も高いものとしています。

算数
  1. 計算2題
    (1)四則混合計算 難易度C
    (2)逆算 難易度C
  2. 平面図形(正方形の区切り面積) 難易度B
  3. 文章題(速さ) 難易度C
  4. 速さ(異地点同時発で真ん中にくる問題) 難易度D
  5. 長椅子の過不足算 難易度C
  6. 立体の切断 
    (1)辺、面、頂点の数 難易度B
    (2)展開図 難易度D
  7. 点の移動 
    (1)グラフの読み取り 難易度C
    (2)面積 難易度C
    (3)面積 難易度C
  8. やりとり算 
    (1)、(2)、(3)途中の枚数を条件にしたやりとり 難易度C
  9. 正六角形の分割 (1)面積 難易度C (2)区切り面積 難易度D

受験者平均得点、合格者平均点

  2014年度
平均点
2015年度
平均点
合格者平均 95.5点 未公表

各問の解説

1 計算2題

長い計算2題ですが、難度レベルは高くありません。絶対に落とせない問題です。

2 平面図形(正方形の区切り面積)

正方形が五等分される区切り。有名なパターンなので、進学塾のテキストやテストで解いた経験がある受験生も多かったと思います。

3 文章題(速さ)

六甲独特の文意の取りにくい文章題。振り子を題材にしていて、解く方向性の分かりにくい問題です。

4 速さ(異地点同時発で真ん中にくる問題)

速さの比から距離の比を使って考える難問。学校が2人の真ん中になるときの2人の間の距離をどう求めるのか悩んだ受験生も多かったでしょう。影武者解法など高度な考え方を習得していることが必要です。

5 長椅子の過不足算

長椅子の過不足算。4人ずつ座ると1人も座っていない椅子が12個残りましたという読み取りがポイントですが、塾で何回も目にしてきた形でした。多くの受験者が正解できる文章題です。

6 立体の切断

立方体の頂点から三角すいを8個切り落とす問題ですが、この14面の展開図を見せられることに慣れておらず、どう処理するかびっくりした受験生も多かったと思います。

7 点の移動

2点が台形上を動きますが、動く点によってできる2つの三角形の和をグラフで表しており、難しく感じます。普段から細かく調べる練習をしていないと、正答は厳しいでしょう。

8 やりとり算

多くのやりとり算では、3人の合計枚数が分かっていて最後は全員同じになるという結びですが、今回は2回目の1人と、3回目の1人の枚数が与えられる出題でした。比を使って①解法で解く力が必要です。3問構成で、解けた人は全問正解、分からなかった人は全問不正解となり得るため、合否を分けたのは、この大問8と考えられます。

9 正六角形の分割

正六角形の分割で6個並べた形の対角線を使っての問題でした。6等分、18等分に延長線など正六角形の性質を十分に理解して解いておかないと、対応は難しかったでしょう。

全体的には例年通りの傾向でしたが、標準レベルの力で正解できる問題を見ると、大問1の計算2問、大問2、大問5、大問6の(1)、大問7の(1)(2)、大問9の(1)と、17問中8問となります。六甲を目指す受験生は過去20年の算数から各単元を全問消化し、この傾向に徹底的に慣れる勉強をしておいて欲しいと思います。
その他東京出版「プラスワン問題集」「ステップアップ演習」も消化しておくと、いい準備ができるはずです。

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