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2015年甲陽学院中学校 入試問題分析 理科

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更新: 2015年04月09日 公開:

総評

2015年度は2014年度と比べて受験者平均点、合格者平均点とも大きく下がり、問題難度が高かったことを物語っています。例年通り、知識分野の問題は概ね易しく、計算分野、特に物理分野の問題レベルが高い出題です。計算分野では明らかに「捨て問題」扱いにした受験生が多かった問題もありますが、あるレベルまではしっかり処理できないと合格点には達することはできません。甲陽志望者にとって計算分野の力は必須と言っていいでしょう。

出題範囲と難易度

※難易度はAからEの5段階で評価し、Eの難易度が最も高いものとしています。

理科
  1. 生物(植物) 難易度B
  2. 地学(流水のはたらき) 難易度B
  3. 化学(濃度) 難易度C
  4. 力学(かっ車) 難易度C
  5. 化学(中和) 難易度D
  6. 物理(光) 難易度E

受験者平均得点、合格者平均点

  2014年度
平均点
2015年度
平均点
受験者平均 67.9点 53.7点
合格者平均 71.7点 57.1点

各問の解説

1 生物(植物)

植物に関する小問集合。問3までは易しい。
問4~はドングリのできる木とネズミの共生に関する問題で、木の実とそれを餌にする動物の相互関係を理解していないと、記述問題での正解が難しくなります。

2 地学(流水のはたらき)

流水のはたらき、川の流れに関する問題。流水の三作用(浸食作用・運搬作用・堆積作用)を理解していれば難なく答えられます。

3 化学(濃度)

濃度に関する計算問題。100mLの溶液中に9gの固体がとけ、飽和している状態を「こさ1」と呼んでいますが、分数を使って9g/100mL といった具合に整理して考えると混乱がありません。たとえば「こさ1、100mLの溶液をすべて200mLの水に混ぜると9g/300mL となり、そこから100mLだけ抜き出すと3g/100mL となるという考え方です。

4 力学(かっ車)

いろいろな高さでかっ車を組み合わせ、ひもがかっ車に触れる割合がどうなるかを分数で表していますが、自分でいくつか図を書いてみると問4までは問題なく解けるはずです。
問5以降は分数の分母をすべて12に統一し、円盤にふれる長さ1/12がどのような意味を持つかを理解しなければなりません。 

5 化学(中和)

中和と水溶液の温度、そして水溶液の水分を蒸発させたときに残る固体に関する問題。
グラフに4つの点が取られていますが、グラフの数値の変化を結ぶとすべて直線になるということを理解していることと、グラフ全体を正しく書くことができなければ、問2で大きく失点する可能性があります。その意味で合否を左右する要因となった可能性がある大問です。逆に上記をクリアすれば問7以外は楽に正答できます。

6 物理(光)

リードの振動と、その振動による光の反射、そしてリードで反射し、さらに4面鏡で反射した光の進路をそれぞれ把握しなければなりません。
問3、4は甲陽らしい難問です。

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