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第414回 「平面図形」の勉強方法 2

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図形の練習問題2018年10月20日18時00分

「第414回 『平面図形』の勉強方法 2」


前回は5年生の2学期に学ぶ「平面図形」の中から「図形の移動」について見ました。


今回はその次に学ぶ「辺の比と面積の比」について、首都圏の大手進学塾であるサピックスの平常教材「Daily Support」(過年度版)を用いて、その内容を確認していこうと思います。


今回取り扱う「辺の比と面積の比」も、前回の「図形の移動」と同様に中学入試における頻出分野の1つです。


では、さっそく問題を見ていきましょう。



「Daily Support」のA問題とB問題では「拡大図と縮図」や「縮尺」といった、相似の導入学習となる問題が取り扱われています。




(B問題より)
ある土地を、500分の1の地図でかかれているとして面積を求めると2400m2となりましたが、実際には300分の1の縮図でした。この土地の実際の面積を求めなさい。






【解答例】
問題の条件を表すと次のようになります。
20181012130716.jpg


(解き方1)
縮尺が500分の1の地図で1cm2の大きさに表される土地が、実際の土地で何m2なのかを求めておきます。

20181012130752.jpg


上の図から、縮尺が500分の1の地図で1cm2の土地は、実際には25m2の広さの土地であることがわかります。


ですから、2400m2の土地は、縮尺が500分の1の地図では

2400m2÷25m2=96cm2

の大きさで表されます。


しかし、正しい縮図は300分の1です。

20181012130912.jpg


そこで、先ほどと同様に、縮尺が300分の1の地図で1cm2の土地が、実際の土地で何m2なのかを求めます。

20181012130924.jpg


上の図から、縮尺が300分の1の地図で1cm2の土地は、実際には9m2の広さの土地であることがわかります。


ですから、縮尺が300分の1の地図で96cm2の大きさで表される土地の実際の面積は

9m2×96=864m2

だとわかります。




1辺の長さが1cmの正方形の面積が1cm2であることを利用すると、本問のような「縮尺と面積」の問題も「1本道」で解くことができます。


20181012131002.jpg




(解き方2)
「500分の1」という縮尺を「1:500」と表すことがあるように、「比と比の値」を利用する解き方もあります。

20181012131028.jpg


上の図より、

2400m2÷250000×90000=864m2

のように求めることができます。

20181012131136.jpg






「Daily Support」のA問題とB問題で相似の導入が終わると、C問題以降は、「ピラミッド型相似」、「砂時計型相似(チョウチョ型相似)」、「直角三角形の相似」などについて、「相似比と面積比」の定着演習が取り扱われます。






(C問題より)
20181012131107.jpg相似形を利用してxの長さを求めなさい。










【解答例】
(解き方1)
台形を三角形と平行四辺形に区切り、三角形の相似が利用できるようにします。

20181012131209.jpg


上の図より、

□:12cm=16cm:24cm → □=8cm 

8cm+19cm=27cm

とわかります。




この問題のように、台形の上底や下底に平行な線分の長さを求めるときは、補助線をかいて三角形の相似が利用できる図形を作ります。

20181012131253.jpg




(解き方2)
台形を水平方向に8cmの間隔で均等に分割します。

20181012131312.jpg


上の図のように、上から下に向けて合同な三角形が1個ずつ増えていますから、

(31cm-19cm)÷3=4cm ずつ長くなっているとわかります。

19cm+4cm×2=27cm 





この「均等分割」を利用すると、次のような問題でも楽に計算することができます。






(C問題より)
20181012131404.jpg相似形を利用してxとyの長さを求めなさい。










【解答例】
ピラミッド型相似を利用するのが基本的な解き方ですが、「均等分割」を使うと次のようになります。

20181012131424.jpg


上の図より、

x=6cm、y=9cm

とわかります。






もう1問、見ておきます。






(C問題より)
20181012131448.jpg右図は、長方形を5等分し、対角線を引いたものです。アとイの部分の面積の比を求めなさい。








【解答例】
本問もピラミッド型相似を利用するのが基本的な解き方ですが、「均等分割」を使うと次のようになります。

20181012132602.jpg


上の図より、ア:イ=1:7 








ここまで、2学期に学ぶ「辺の比と面積の比」について、「Daily Support」のA~C問題で取り扱う内容が、「拡大図と縮図」や「縮尺」といった相似の導入と、「ピラミッド型相似」や「砂時計型相似」のような相似の基本であることを見ました。


導入内容や基本的な解き方が理解に加え、今回ご紹介したような学習ポイントも身につけることができると、問題をより簡単に素早く解くことが可能になります。


はじめに述べたように、「辺の比と面積の比」は中学入試の頻出分野ですから、いろいろな解き方を身につけておくことは非常に大切な学習です。


さて、次回は後半のD問題やE問題で、さらにどのようなことを学ぶのかを見ていく予定です。

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図形の練習問題2018年10月20日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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