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第500回 女子中の算数 文章題 1

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中学入試の算数問題 / 文章題の練習問題2020年06月13日18時00分

「第500回 女子中の算数 文章題 1」


今回からは、近年の女子中の中学入試の算数について考えてみようと思います。


算数の問題には、「計算問題」、「数の性質」、「比と割合」、「速さ」、「平面図形」、「立体図形」、「文章題」、「場合の数」、「推理・論理」等の分野がありますが、まずは、「文章題」の問題をみていきます。


はじめは、入試問題の前半で出題されやすい「一行問題」の文章題です。




【問題1】
学校の花壇に植えるために、アサガオの苗を何本か用意しました。花壇の左端から10cm離れた所に1本目を植え、その後10cmずつ間をあけて植えると、花壇の右端の2m40cm手前までしか植えられません。また、花壇の左端から15cm離れた所に1本目を植え、その後15cmずつ間をあけて植えると、花壇の右端の15cm手前まで植えられますが、苗は1本残ります。苗は何本用意しましたか。(浦和明の星女子中学校 2019年 問題1-(5))








【考え方】
問題の条件を図にしてみましょう。

20200604135906.jpg


上の図のように条件を整理してみると、「1本余る」という部分から、「差集め算かな...?」と気づけそうです。


ちょうど1本余っていますから、15cm間隔で右端まで苗を植えると、用意した苗を使い切ることになります。

20200604135927.jpg


図より、「植える間隔の差が5cmあるので、全体では2m40cmの差になる」ことがわかります。


240cm÷5cm=48ヶ所 ... 花壇の左端から最後の苗までの間隔の数=苗の本数

答え 
48 


(別解) 
1つの間隔が、

10cm:15cm=2:3

ですから、苗をすべて植えたとき、花壇の左端から最後の苗までの長さも2:3です。

20200604140020.jpg


③-②=240cm → ①=240cm 

240cm×3÷15cm=48本 






本問は、問題演習のときに「問題の条件を図や表などに書き直す」ことができていると、「差集め算で解けそう」、「距離の比がわかるから...」のような問題を解く方針も見つけやすかったと思います。


また、「植木算」の学習時に、「木+間=1セット(下図)」という「公式の理由」が身についていると、「15cm間隔のとき、苗を最後まで植えると...」という着想もできると思います。

20200604140051.jpg


植木算などの「特殊算」とよばれる文章題は、「公式」に加えて、「公式の理由」までを身につけることが、入試問題を解く上で役に立ちます。




では、もう1問です。




【問題2】
短い辺には1人、長い辺には2人座れる長机があります。次の図のように、短い辺をつけて並べた場合と、長い辺をつけて並べた場合では、座れる人数に30人の差があります。長机は何台ありますか。

20200604140137.jpg

(鎌倉女学院中学校 2019年 問題2-(3) 問題文一部改)








【考え方】
問題の条件を表にしてみましょう。

20200604140205.jpg

上の表で、「差」が2人ずつ増えていることを利用すると、

30人÷2人=15(表で、机の数が1台の列から、15列右に進む) → 1+15=16

とわかります。






本問も「問題の条件を図や表などに書き直す」という学習が普段からできていると、「とりあえず調べて表にしてみよう」という行動ができると思います。




最後に、もう1問、一行問題の文章題を見てみましょう。




【問題3】
あめ27個とガム23個が入っている袋があります。この袋から姉があめとガムを合わせて25個もらい、残りの25個を妹がもらいます。姉がもらったあめの個数と妹がもらったガムの個数の差は何個ですか。(品川女子学院中等部 2019年 問題2-(5) 問題文一部改)








【考え方】
具体的に、いくつかの場合を考えてみます。

20200604140305.jpg

上の表から、姉がもらったあめの個数とガムの個数に関係なく、姉がもらったあめの個数と妹がもらったガムの個数の差は2個と気づけます。

答え 
2 






本問は、一瞬どこから手をつければよいのかわからなくなることもあると思います。


そのようなときは、上記のように「実際に調べてみる」とヒントが見つかることもあります。


「調べる」ときは、「小さい値から順に」をルールとして決めておくと調べやすくなりますし、ヌケや漏れを防ぐこともできます。


なお、上記の問題3は、姉がもらったあめの個数を○個、妹がもらったガムの個数を□個とすると、次の表のように、姉がもらったガムの個数が(25-○)個、妹がもらったあめの個数が(27-○)個となり、その差が2個ですから、姉がもらったあめの個数○個と妹がもらったガムの個数□個の差も2個と求めることもできます。

20200604140343.jpg






今回は、近年の女子中の中学入試の算数の中から、入試問題の前半で出題されやすい「一行問題」の文章題について考えました。


ご紹介した3問は、いわゆる定番の問題ではありませんが、今回見てきたような「文章題」の対処法が身についていれば正解することができる問題でした。


これから文章題を勉強していく、あるいは文章題が苦手なので克服していきたいという場合は、まず公式とその理由を覚え、さらに、「問題の条件を図や表などに書き直す」ことや、「(困ったときは)具体的に調べる」といった、問題を解くための糸口の見つけ方を、問題演習を通して身につけることができればいいと思います。

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中学入試の算数問題 / 文章題の練習問題2020年06月13日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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