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社会で決める~入試の追い込み、小5の底上げ~

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中学受験 2012年09月20日18時39分
こんにちは!
「かしこい塾の使い方」
主任相談員の小川です。


昨夜、仕事から帰ると、
息子が読みかけの絵本を出しっぱなしにしていました。

自分の部屋の散乱ぶりはすっかり棚に上げて
「片づけないのはいけませんね!」と、
心の中で思った私ですが、

絵本の表紙を見て、
ぷぷっと笑ってしまいました。

新幹線好きの彼らしく、
そのまんまのタイトルと表紙。


新幹線のたび ~はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断~
http://goo.gl/bhEs1

夏休みに、”じいちゃん”にねだって買ってもらったようです。


ほんとに新幹線が好きだねぇ、と
可愛いやらあきれるやらで絵本を手にとってみたのですが、

いやいやいやいや!

驚きました!


この絵本、凄いです!


タイトル通り、
新青森から鹿児島中央まで、
新幹線で日本縦断する絵本なのですが、

日本の主要な都市、山、川、建築物が、
細密に描かれているのです。

立体感あふれる描写で、
土地の高低がぱっと見て分かるようになっています。


「『遠野物語』の『遠野』って、
こんな山に囲まれた土地やったんや!」

など、大人が読んでも大いに楽しめる内容です。

思わず読みふけってしまいました。


小学校の検定教科書にしたらいいんじゃないか、
と思うぐらいの素晴らしさ。

この絵本を読んだ子は、
きっと地理が大好きになるでしょうし、
得意になるでしょうね。


手放しでお勧めです。
SS-1の馬屋原先生にも教えてあげなきゃ!!
と、真剣に思いました(笑)

たしかに絵本なのですが、
中学受験に向かう小学校高学年にも役立つ内容だと思います。


小6のお子さんは、さすがに時間的に読む余裕はないかな。

でも、地理に苦手意識のある子なら、
こういう絵本で楽しみながら日本の地形を頭に入れ直すのも、
良い方法だと思います。

ちょっとした気分転換にもなりますしね。


社会の学習を楽しんで進めることができれば、
それは一つの学習技術とも言えます。


実際、首都圏の中学受験の世界では、

入試の追い込みも、
小5のお子さんが6年に向けて成績を底上げするにも、

社会をどう学習するかで大きく差がついていきます。



たとえば小5のお子さん。
大半の方は、
夏休みの時点で「地理」の学習が完了したことと思います。

そして今は「歴史」に入りましたね。

この「歴史」の学習が、
小6まで続いていって、
その後は「公民」へと入っていきます。

その後は?
小6の夏休み前で一通りの単元を終えたら、
そこからは「総合問題」に入っていきます。

つまり、
「地理」も「歴史」も「公民」も、
全部の知識を使って考える問題です。


ということは、
地理だけを集中して学習するのは、
小5の夏まででおしまい。


この次に地理が出てくるのは、
「総合問題」=入試問題

だということです。


小5の皆さんは今、

地理だけに限れば、

中学入試の問題を解くだけの知識を、
持っていないといけないのです。



「小6になってから頑張ればいいと思っていた!」
とちょっと慌てたあなた。
小6になってからでは、かなり遅いです。
今のうちから社会の底上げを行っていきましょう。

方法としては、
目の前の歴史の学習をきっちりと進めながら、
時折、地理の知識を振り返るのが良いでしょう。

まずは歴史の学習方法を確立してください。

「年号」は
とにかく覚えなくてはいけません。
語呂合わせが一番覚えやすいと思いますが、
自分で年表を作りなおしてもいいでしょう。


「地図」も重要です。
歴史的事件を学ぶたびに、
その土地は現在のどこにあるのか、
また当時は何と言う地名だったのかを、
資料集や地図帳で確認したいですね。


そして「因果関係」。
例えば、大阪はなぜ「天下の台所」と呼ばれるようになったのか。
経済的な背景、政治的な背景にも関心を持って、理解するようにしていきます。


あと忘れてならないのは、
「漢字」の覚え方。

歴史を学ぶ上では、人名や地名を、
できるだけ漢字で正確に書けるようにしておかねばなりません。

そのためには、自分に合った漢字の覚え方を見つけておく必要があります。


こういった「学習法」を、
できるだけ早いうちに確立することが大切なのです。


SS-1の学習相談では、良く
「社会を個別で習う方がいるんですか!?
 社会なんて覚えるだけだから、
 家でやればいいんじゃないんですか??」

とおっしゃる方がいらっしゃいます。

覚えるだけなら、その通り。


でも実際の社会学習は「覚えるだけ」ではないから、
プロの指導者について習う生徒さんがいるのですね。



何を習っているかと言えば、
自分に合った社会学習法なのです。


また、「因果関係」を理解していくには、
一つ一つの歴史用語の裏にある「ストーリー」に触れなくてはいけません。

本を読むのが好きで国語が得意な子は、
歴史も好きなことが多いようです。
それは、テキストや参考書の説明を自分で読んで、
頭の中で「ストーリー」を楽しむことができるからでしょう。

でも多くのお子さんは、テキストを読んだだけでは、
「ストーリー」までは頭の中で立ちあがってきません。

ということはつまり、
誰かがお話をしてあげなくてはいけません。
塾での授業はまさにその役割ですね。

幅広い話題を子供たちの興味をつかみながら展開できる先生は、
子供を歴史好きにします。

ストーリーがつかめるから、「因果関係」も分かり、
問題も解けるようになるからです。


塾の授業でイマイチ身についてこないなら、
ご家庭でお父さん、お母さんがお話ししてあげましょう。

代わりに話をしてくれる、
プロの先生を見つけるのも方法です。


個別指導で社会を習うお子さんは、
学習法と共に、「ストーリー」を集中的に与えてもらってもいるのです。


こういったことを分かって学習している子と、

ただ単に「暗記科目」という捉え方だけで、
重要語句にマーカーを引いて、ブツブツ言いながら
何度も書くだけの学習を続けている子とでは、

当然ながら学習効率に大きな差がついてきます。


方法を分かって学習する子は、
他の子と同じ点数を取るのに必要な時間数を、
大幅に削減できるのです。


小6のお子さんにとっては重要な点ですね。

追い込み期の社会学習が効率よく進められれば、
理科や算数の仕上げに時間が余分に回せるからです。


社会で決める~入試の追い込み、小5の底上げ~


参考になさって下さい。


それでは今日も、
出会う方全ての可能性を
拓いて参りましょう!

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中学受験 2012年09月20日18時39分
主任相談員の小川大介
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