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中学受験 特待生制度を受けるメリットと注意点とは?

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公開: 最終更新日:2021年07月21日

中学受験において、忘れてはならないのが特待生制度です。
特待生制度についてなんとなくは知っているけれど、実際にどのようなメリット・デメリットがあるか知らない方も多いのではないでしょうか。
ここでは中学受験における特待生制度について、詳しくご紹介していきます。

特待生として私立中学に入学するには

一般的に私立中学は、公立中学や国立中学に比べて学費がかかります。
「私立中学を受験させたいが学費が高い」という方や、「公立中高一貫校や国立中学の併願校として私立中学も受験したいけれど、私立中学に入学することになった場合、入学後の経済面に不安がある」という方が検討したいのが私立中学で設けられている特待生制度です。

私立中学では、特待生枠を設けている学校が多数あります。これは偏差値上位校に限らず、中位レベルの多くの学校でも設けられている制度です。
特待生枠に入るためにはいくつかの方法があります。
まず、入学試験で成績上位に入り特待生枠に入る方法です。

特待生枠の入試を一般入試とは別に設けている学校もあります。
この場合、特待生枠の入試に合格する必要があります。これらの方法で特待生枠に入ることができれば、入学金や授業料が無料または減額になるので経済面の負担を減らすことができます。

特待生として入学する3つのメリット

特待生枠を受験することで得られるメリットは、授業料の減額という点以外にも3つあります。

1つ目は、受験の選択肢が増えるという点です。
受験ではいつ何が起こるかわかりません。お子さんが風邪をひいてしまったり、受験当日に公共交通機関が止まってしまったりと様々なリスクが考えられます。
万が一これらのリスクが現実になったときのことを考えると、選択肢は一つでも多い方が安心できます。

2つ目は、受験勉強にかける費用の節約です。一般的に、私立中学の方が公立中高一貫校や国立中学に比べて入試が早く終わります。
そのため私立中学に合格することで早く受験を終わらせることができ、受験費用を節約することができます。

そして3つ目は、費用が限られている場合でも私立中学を滑り止めとして具体的に考えられるという点です。
先ほど述べたように、私立中学の方が先に入試が終わります。そのため公立中学や国立中学が第一志望の場合、先に滑り止めの私立中学に合格していれば安心感を持って本命校の受験に臨むことができます。

特待生制度の注意点

特待生枠にはメリットだけでなく注意点もあります。まず、特待生制度が入学後ずっと続くものではない可能性があるという点に注意してください。
学校によっては年度ごとに特待生の審査を行います。
たとえば中学1年生の間成績上位者に入っていなければ次年度は特待生枠に入れない、というようなケースです。

そうなった場合、その年度は特待生枠には入れず授業料を負担することとなります。
毎年特待生枠に入ることを前提として入学後の資金を計画するのではなく、特待生枠に入れなかった場合も想定して入学後の資金計画を行う必要があります。

そして、毎年特待生枠に入るための審査がある学校で入学後も特待生制度を受けたいのであれば、入学時に良い成績を取るだけではなく、入学後も高い成績を維持し続ける必要があるという点にも注意して下さい。

また、事前に特待生制度についてよく調べる必要があるという注意点もあります。
学校によって特待生枠の設け方や採用人数が異なるため、どのような違いがあるのか1校1校調べなければなりません。

色々な学校についての情報収集をしなければならないため手間がかかりますが、どの学校を受験するのか見極めるためには必須の作業です。
特待生制度にはメリットだけでなく注意すべき点もありますが、この制度を活用すれば受験の選択肢が広がり、かつ経済的な負担も軽減できるとても便利な制度です。
お子さんに合った学校を選んで、積極的にチャレンジしてみてください。

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