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後々の中学受験に役立つ、子どもとの動物園の楽しみ方とは

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公開: 最終更新日:2023年11月05日

家族でのお出かけや旅行は、子どもにとってかけがえのない思い出になるだけでなく、親子の成長のチャンスでもあります。
もちろん、お子さんの後々の中学受験やその後の勉強にもつながる、学力の礎にもなっていきます。
ここでは、お子さんが幼児〜小学校低学年くらいまでの、家族でのお出かけ、特に動物園へのお出かけについて考えてみたいと思います。

幼児のときの動物園の楽しみ方

お子さんがまだ1、2歳ぐらいの幼児なら、絵本に出てくる動物の中でも、ゾウやキリンのように大きくて体のつくりに特徴があるものを中心に楽しむのがいいですね。
持っている絵本に出てくる図と本物を見比べるために、絵本を持参しても楽しいと思います。

また動物を観察するだけでなく、広場の芝生や土など、歩いた感触がいつもの公園とはちがうことを体験するだけでも刺激になります。

3歳ごろからは、動物園を本格的に楽しめるようになります。
小動物と直接触れ合える子ども向けのコーナーがあると、より楽しめますね。
動物を触った感触をぜひ体験させてあげたいですが、同時にその後の手洗いなどで万一の感染症などにはじゅうぶんに注意してあげましょう。

動物の動きを観察したり、体のつくりを飼育員の方が説明してくれるような体験イベントもありますから、ぜひ参加してみてください。

動物園に行く前後に「どんな動物がみたいの?」「どの動物がいちばん好き?」「◯◯はどんな動物だった?」などと問いかけてあげたり、動物園で見た動物について図鑑などを親子で見るなどすると、より印象に残ります。

小学校低学年の子どもの動物園の楽しみ方

この時期は特に、ぜひお父さん、お母さんも一緒におもしろがってほしいと思います。
子どもたちだけで動物園を楽しめる年齢ということもあり、お父さん、お母さんもついつい「ここにいるから、見てきなさい」というスタンスになりがちです。
でも、それではお子さんも心からおもしろいと感じないうえに、あまり記憶にも残りません。
大人も一緒に楽しみ、感情を動かし、それを言葉や表情に出すことで、子どもの印象に残ります。親も一緒にはしゃぐぐらいが、子どもにとってはうれしいのです。
「お父さん、楽しそうにしているな。やっぱり動物園っておもしろいかも!」と興味の幅も広がるかもしれません。

親と一緒にいろんな動物を見て楽しかった。また見に行きたい。次はこんな動物を見たい。そういう風体験ができたら、それだけで十分です。
この年齢になると、動物の説明ボードも読めるようになるので、親子で一緒に読んでみましょう。

最近は子どもが読んでもわかりやすく表記してあったり、子ども向けの解説が大人用とは別に用意されていたりします。
実は、子ども向けのものを一緒に読むことで、親も勉強になることも多いものです。
「カピバラって、ネズミのなかまなんだね!」と驚いたり、「このキリンは、アフリカから来たんだね」などコミュニケーションをとりながら楽しめるといいですね。

生きた知識として身につく

難関校の入試問題によく出題されることもあり、中学受験の理科の勉強で「寒い地域に住む動物の体が大きい」ということを学びます。

実は動物というのは、体が大きいほうが、体重あたりの表面積が小さくなるため、体温が維持しやすくなっています。
図形のように考えると、長さ(体長)が2倍になると、その表面積は「2×2=4倍」となりますが、体積は「2×2×2=8倍」になるためです。

このとき、お子さんの頭の中には、家族で出かけた動物園で一緒に見た、あの大きなシロクマの姿が浮かんでいるかもしれませんね。
シロクマの大きさを知っていることによって、より生きた知識としてこのことがお子さんの頭の中に入っていくのです。

中学受験で役立つというだけでなく、このような動物の生態について根本から理解している子は、日常の事象から普遍的な法則を理解したり、それを楽しいと思えるようになっていきます。

「なるほど!」「たしかにそうだ!」と深い納得感を得る楽しさを、実体験を通して積み重ねていくことによって、「知識を得ることの楽しさ、快感」を子どもは覚えていくのです。そこに幼いころの実体験が重なると、ますます納得や理解は深くなり、勉強が面白くなります。

そして、子どもが新しい知識に感動したり、珍しいものをおもしろがったりすることは、親の真似から始まります。
ぜひ多くの体験を通して、お子さんと一緒に楽しみながら身体感覚を伸びやかに育ててあげてくださいね。

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