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知っておきたい、子どもにイラっとしたときの「6秒ルール」とは

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公開: 最終更新日:2021年07月15日

子どもが自分勝手な言動をしていると感じたり、なかなか親の思い通りにいかないと感じたときに、ついイラッとしてしまうという親御さんもいるのではないでしょうか。
そんなときには「6秒ルール」が有効です。
ここでは、子どもにイラっとしたときに実践したい、この「6秒ルール」についてお伝えします。

叱るときこそ、冷静さが大事

子どもが赤ちゃんから幼児のころは家庭が世界のすべてで、お父さんやお母さんに守られて育ちます。
でもそれが保育園や幼稚園に行くようになり、小学校に上がると、同じ年の子どもたちと接して、子どものなかに「自我」が芽生えてきます。

これは子どもが成長している証拠でもあり、自然なことですね。
でも、親御さんにとってはいつまでも子どもは「守るべき存在」。
自我が芽生えた子どもの「自分はこうしたい」という意見と衝突し、親御さんの心には「こんなはずじゃなかったのに」という感情がわきあがり、ほめるよりも、叱ったり注意するほうが多くなってしまう時期があります。

もちろん、叱るのも注意するのも、子どものためには必要だという思いです。
でも、感情にまかせるのではなく、目的意識を持ち落ち着いた言葉づかいをしなければ、子どもに「なぜ叱られているのか」ということを考えさせることができなくなってしまいます。

冷静に叱るといっても「それがむずかしい」という親御さんは多いと思います。
ついカッとなったりイラっとしてしまい、「どうしてこんなこともできないの!」などという言葉をぶつけてしまうことがあるかもしれません。

そんなときにぜひ、この「6秒ルール」を試していただきたいのです。

カッとなりそうなときこそ「6秒ルール」

子どもとのやりとりのなかで思わず怒鳴りたくなるような瞬間があったとき、ぐっと言葉を飲み込んで、心の中で「いち、に、さん…」と6まで数字を数えてみてください。
実際にやっていただくと、6秒が案外長いことに気づかれると思います。
この6秒のあいだに、頭のなかにいろんな思いがぐるぐるとまわるはずです。

「私はなにをムキになっているんだろう」
「今、子どもに怒ろうとしているけど、ほかの人がこれを見たらどう思うかな」
「この子には、たくさんいいところがあるよね」

など、さまざまな考えが駆け巡っていきます。

怒りは否定的、破壊的な感情で、そこからは何も生まれません。
そして、怒られるほうだけではなく、怒るほうも心を痛めてしまいます。
でも、この「怒り」はわりと短時間で消えてしまうことが多いのです。
6秒という時間は、怒りという感情の高ぶりをおさめてくれます。
カッとなりそうなときこそ、「6秒ルール」で間をおくことが役に立ちます。

たとえば、子どもの算数の問題を見ているとしましょう。
何度か解いている簡単な問題を子どもがまちがったとき、「なんでこんな簡単な問題がわからないの」とイラっとしてしまうかもしれません。
そんな言葉を言いそうになったときに心の中で「いち、に、さん…」と6まで数字を数えてみましょう。
すると、「よくがんばっているじゃない。でもこの答えはまちがっているんじゃないかな?」とちがう言い方ができるかもしれません。

このひとことで、その後の展開や子どものモチベーションが大きく変わります。
親御さんは感情的になってしまった罪悪感もなく、子どもは「ちゃんと自分は見てもらっている」という安心を感じるはずです。

この「6秒ルール」、ぜひ実践してみてください。

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