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子どもの意欲と好奇心を伸ばす「なぜ?」「どうして?」とのつき合い方

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公開: 最終更新日:2022年06月27日

子どもが「なぜ?」「どうして?」と疑問を持つことは、とても大切なことです。
疑問を持つことによって「知りたい」という欲求が育ち、子どもの好奇心を育てるからです。
ここでは、子どもの考える意欲や好奇心を引き出して満たしてあげるために、大人は日々どのような接し方を心がけたらいいかを考えてみたいと思います。

自分で考える力を育むための好奇心

家庭でも、学校や塾でも、「なぜ?」「どうして?」という言葉をたくさん会話の中で使う子どもは、考える意欲が旺盛だといえるでしょう。
そんな子は、いろんな知識を吸収して、経験を積み重ねながら、自分で考える力を育んでいくでしょう。
その「なぜ、こうなるのだろう」「どうして、こういうことが起こるのか知りたい」という好奇心を引き出し、満たしてあげることが、子どもが自ら考え抜く力を伸ばします。

子どもが日常的に「なぜ?」「どうして?」と感じたことに対して、受け流してしまうのはとてももったいないことです。
「今は忙しいからまた今度ね」「そんなことより、今は宿題をしなさい」などと答えて、考える意欲を育む絶好の機会をつぶしてしまっていないでしょうか。

もちろん、夕食の支度や朝のあわただしい時間など、対応しきれないタイミングがあって当然です。
そういうときは「なんでだろうね」と、子どもといっしょに不思議がるだけでもかまいません。
その場で答えを出すのがむずかしければ、「あとでいっしょに調べてみよう」などと促すのもいいでしょう。

「なぜ?」「どうして?」に根気よくつきあう

子どもが持つ疑問は、シンプルなゆえに答えづらいこともあるでしょう。
大人が「当然のこと」「そういうものだ」という認識を持っていても、子どもは「なんでそういうことなのか」を知りたがります。
たとえば、「なぜ、海の水は遠くから見たら青いのに、なかに入ると透明なの?」と子どもに質問されたとします。
遠くから見たときも、本当は海の水が青いわけではなく光の反射によってそう見えるのですが、これをわかりやすく説明するのはむずかしいですよね。

親御さんが忙しいときはつい「なぜ?」「どうして?」をわずらわしく感じてしまうこともあるかもしれません。
でも、子どもは、言葉のちょっとした響きや表情の変化から、それを察知してしまいます。
そのうち、「なぜ?」「どうして?」と感じたり口にすることは、あまりよくないことだと、大人の前で口にしなくなるかもしれません。
そうやって、子どもが考える意欲を育む芽を摘んでしまうのは、残念なことです。
 
子どもの「なぜ?」「どうして?」に正確に答えるよりも、まずは「いっしょに不思議がる」ことが大切です。
もちろん、自分がよくわかっていることなら、子どもに説明してあげたらいいのですが、そうではない場合は、まずは「なぜ?」「どうして?」をそのまま受け止めて、親子で共有することから始めましょう。
 

「?」を「!」に変える体験をたくさんさせてあげる

子どもの頭の中の疑問や不思議の数は、学びの意欲と比例するのではないでしょうか。
ぜひ、子どもの頭の中を「?(クエスチョンマーク)」でいっぱいにしてあげましょう。
いっしょに「?」を考えてあげることによって、「?」が「わかった!」の「!」に変わる瞬間を、親子で共有できたらいいですね。

その場で答えが出なくても、家にある図鑑や辞書などで調べたり、大人といっしょに図書館やインターネットで調べることによって、よりたくさんの「?」を「!」に変えてきましょう。
この経験が、学校や塾の勉強にも前向きに取り組む姿勢につながるでしょう。

勉強することは「?」を「!」に変えていくおもしろいことなんだ、という認識を持つことができたら、学ぶことがどんどん楽しくなってくるのではないでしょうか。

子どもの「なぜ?」「どうして?」に対して

「なんでだろね」
「おっ!いい質問だね」
「いっしょに調べてみよう」

という対応で、とことん付き合ってあげてください。
それが子どもの知る意欲を引き出し、やがて好奇心が満たされる喜びを感じることができるはずです。

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