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長いお説教は逆効果。子どもへの話は30秒が効果的な理由

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公開: 最終更新日:2021年07月20日

子どもに話したいことがあると、つい長々と説明してしまいがちですが、本当は30秒ほどで区切るほうが効果的です。
また、あれもこれも注意すると子どもは混乱してしまいます。
子どもにとってよりわかりやすく伝えるためにはどうしたらいいのでしょうか。

話の長さが重要

子どもになにか伝えたいことがある場合には、その話の長さが重要です。
私も子どもを教えていて実感しているのですが、問題の解き方の説明や、これからの学習の進め方などについて話しているとき、あまり長々と話してしまうと、子どもは、その後半はほとんど聞いていません。

どんなことでも、子どもにわかりやすく、できるだけ話を短くして伝えてあげるようにしましょう。
いかに簡潔な言葉でわかりやすく説明するかによって、子どもの理解度も変わってきます。

具体的には、親から子どもへの話も、30秒ぐらいにまとめましょう。
どんなに長くても1分以内におさめてください。
1分という時間は、子どもだけでなく大人にとっても、人の話を聞く立場になるとかなり長いのです。
伝えなければならないことがそれ以上あるなら、話をいくつかにわけたり、図や写真など視覚イメージを加えるなどの工夫をしなければ、子どもには伝わりません。

長いお説教が不毛な時間になってしまわないように注意

人の話を1分以上一方的に聞き続けて、その内容を理解しながらなにかを考えたり、それに対して意見をまとめることは、実はとても難しいことです。

時々、「子どもに夜中までお説教しました」という話を親御さんから聞きますが、これは逆効果にもなってしまいがちです。
話が長すぎてお説教の内容がわからなくなってしまうだけでなく、ただ、眠いのをがまんして、親がイライラしている感情をひたすら受け止めなければならないという、子どもにとっては苦痛以外のなにものでもない時間になります。

そのうえ、睡眠時間は短くなり、親にとっても罪悪感が後に残る…となると、本当に効率が悪いですね。
せっかくの貴重な睡眠時間が、お互いにとって不毛な時間になってしまわないように、気をつけてくださいね。

「帰宅後すぐに宿題を終わらせる」ためには

また、子どもの気になるところがたくさんあり、いちいち指摘したくなることもあると思います。
でも一度にたくさんのことを伝えても、本当に伝えたいことがわかりにくくなるだけです。

気づいたときにすべてを口に出すのではなく、「しばらく目をつぶっておくこと」「早く直したいこと」にわけて、優先順位を決めましょう。
そして、1週間にひとつくらいのペースで改善していくようにしてください。

たとえば、子どもに「学校から帰ってきたら、すぐに宿題を終わらせてほしい」という思いがあったとします。
初日は、子どもが宿題の量や質について自覚できるようにさせることを目標にしましょう。

2日目は、「あなただったら何時から始められると思う?」と、宿題に取りかかる時間を意識させます。
3日目は「昨日は、ちゃんと言ったとおりの時間に宿題を始めることができてえらかったわね」と、セリフを変えてみます。
そのあとも、ねぎらいとほめ言葉を交えながら、子どもの気持ちを少しずつ動かしていくのです。

こうして、なにをどう改善していくかを、わかりやすく、時間をかけて伝えることで改善していくことができます。
子どもにとっても、なにかひとつのことを確実に改善できたことでどんどん自信がつきますね。

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