11月に入り、今年の学習も残り2か月ほどになりました。
「今年のうちに、来年に向けて何とかしておきたい」
「冬休みで一度立て直したい」
そんなことを考え始める時期だと思います。
5年生はもちろんですが、4年生も含め、次学年に上がると、学習内容も量もさらに一段階上がります。
だからこそ、来年度の学習を確実に消化していくためには、この時期に対策を打っておくべき……という考え方は間違っていません。
一方で、闇雲に対策をしてもほとんど効果が出ないのも、この時期の特徴です。
冬休みに「何をやるか」を決める前に、知っておくべきこと
これから冬休みに向けて、
「苦手単元を復習しよう」
「問題集をもう一冊やろう」
「勉強時間を増やそう」
という声が多く届き、実際に大半のご家庭がそうされるでしょう。
ただ、現時点で数か月以上、成績が伸び悩んでいるのであれば、今考えるべきは量ではありません。
なぜ今の勉強が、結果につながっていないのか?
どうして、やったことが点数に反映されないのか?
ぜひ、この点に注目してほしいです。
原因が分からないまま冬休みの学習量だけを増やしても、今のつまずきをそのまま繰り返す可能性があります。
同じ「できない」でも、原因はまったく違います
たとえば算数で問題を間違えたとしても、
- 習った内容そのものを理解できていない
- 問題文から必要な条件を拾えていない
- 知識はあるが、この問題でどう使えばいいのか分からない
- 解き方は合っているが、処理の途中で崩れている
- その場では理解しても、数日後には再現できない
など、原因はさまざまです。
たとえば、実際の問題用紙から図形問題を1問取り出してみるだけでも、多くのことが見えてきます。
図への書き込みに「その問題の定石」が表れているか
同じお子さんの、指導前と指導後の問題用紙を比べてみましょう。

問題文の「AB=AC=AD」は、辺の印にできています。しかし、二等辺三角形だから底角が等しい、という書き込みがありません。二等辺三角形を見つけて、分かる角度を探しにいくという定石が使えていない状態です。
考えられる原因
- 日頃の演習で、何のために図に書き込むのかを確認しながら進めていない。手癖で印をつけるうちに目的を忘れてしまい、試験という普段と違う場では使えない。
- 授業や復習の時点で、この問題で何が大切かを分かったうえで図を書く学習ができていない。授業で聞いたことはあっても、実際に書いて使ったことがないため、本番でも書けない。

必要な補助線と等しい長さの印をすべて書き込み、同じ面積の部分には□や△をつけています。さらに◯は、すべての線が交わる点Oに書くことで、三角形ABC全体を表していることが分かるようにしています。その記号を正確に使って、解答を進められています。
できている理由
日頃から、何のために書き込むのかを確認しながら演習している。だから、試験という普段と違う場でも同じことができている、と考えてよいでしょう。
書き込みがあるかどうかだけでなく、その問題の定石に沿った書き込みかどうかで、つまずきの原因が見えてきます。
国語でも、
「読解が苦手」
だけでは分かりません。
文章の内容をつかめていないのか。
設問で何を聞かれているのか分かっていないのか。
根拠の絞り方を安定して使えていないのか。
根拠は見つけられているのに、答案へのまとめ方を知らないのか。
理科・社会でも、
「覚えていない」のか、
「覚えているけれど問題になると使えない」のか、
「一度できても定着していない」のか。
必要な対策はそれぞれ違います。
お子さんの問題用紙にも、つまずきの原因は表れています
先ほどの例のように、問題用紙の書き込みを見ると、どこで、なぜつまずいているのかが見えてきます。ただ、同じ「できない」でも原因は一人ひとり違い、ご家庭だけで見極めるのは簡単ではありません。オンライン学習相談会では、成績表と問題用紙・ノートを事前に分析し、お子さんの場合のつまずきの原因と、まず変えるべきことを整理します。
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本当に直すべきなのは、学習全体に影響している「コアの原因」です
さらに重要なのは、こうした原因が一問だけに影響しているわけではないことです。
たとえば、
「解説を読んで分かったら終わり」
という勉強をしていれば、算数の割合でも速さでも図形でも、同じように
その場では分かる → 後から一人では解けない
を繰り返します。
「問題を読んだらすぐ式を立てる」という癖があれば、新しい問題に出会うたびに、
条件を取り違える → 解き方が見えない → 手が止まる
ということが起こります。
つまり問題なのは、
「この一問ができない」ことではなく、毎日の学習で同じつまずきを繰り返す原因が残っていることです。
逆に、その原因を一つ変えられれば、一問だけではなく、その後に取り組む何十問、何百問の学び方が変わります。
だから、できていないことを全部直そうとする必要はありません。
まず見つけたいのは、
今の学習全体の質を下げている、一番大きな原因です。
次学年までに、その原因を残さない
4年生なら、次は学習負荷が大きく上がる5年生。
5年生なら、いよいよ受験学年へ向かいます。
今できていない問題を、次学年までに全部解けるようにする必要はありません。
それよりも大切なのは、
今の成績不振のコアになっている原因を見つけ、問題を根本から解決する対策こそ済ませるべきです。
原因が分かれば、
何を復習するか。
何を減らすか。
どこに時間を使うか。
冬休みの過ごし方も変わります。
今の学び方の問題を、そのまま次学年へ持ち越さない。
そのためにも、この時期にやっておくべきことは、まさにこの「コアの原因の見極め」が重要です。
ぜひ次年度に向けての対策を考える際には、「闇雲に、これまでできていない問題をやり直す」のではなく、なぜ、この問題が解けないのか?その原因を正しく見極めることを忘れないで下さい。
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- 今の勉強で続けるべきこと
- 逆に、増やさなくてもよいこと
- 冬休みで優先して取り組むこと
- 次学年までに改善しておきたいポイント
- 塾の宿題や復習をどう組み立てるか
などを、お子さんの状況に合わせて整理します。
目的は、「この子の場合、まず何を変えるべきか」を明確にし、今の成績不振を、そのまま来年へ持ち越さないために。
冬休みに何を増やすかを考える前に、まず学習全体を止めている原因を見つける。
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