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中学受験 算数が苦手だと受験に不利?

中学受験 算数が苦手だと受験に不利?
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中学受験の勉強の中心といえば、算数。
もちろん、首都圏の中学入試は4科目の試験の学校が中心なのですが、多くの子どもたち、親御さんたちの意識の中で、もっとも大きな比重を占めるのが、算数という科目です。

「算数で差がつきやすい」
「算数が得意な子が中学受験は有利」
など様々言われますが、本当なのでしょうか。

ここでは、中学受験における算数という科目の位置づけ、そして算数が苦手なお子さんはどのような傾向があるのか、その対策などについて考えてみたいと思います。

「算数が苦手」にもいろいろある

算数が苦手、と一言で言っても、いくつかのタイプがあります。

基本計算に問題がある

高学年のお子さんでも、基本的な計算力や数に関する知識などに問題を抱えているお子さんはいます。
繰り上がりの計算の中の特定のものでミスが多いとか、分数や小数の感覚が不十分、といったお子さんです。

テストで計算問題を間違っている場合、単にやりなおさせるのではなく、何が間違っているのか見るようにしましょう。
計算、筆算が書き残されていればそれを手がかりにすればいいですが、残っていなければもう一度解きなおさせてみて、どのような解き方をしているか観察するのです。

たとえば4/3と8/7のどちらが大きいか、があやふやなお子さんがいるとします。
このようなお子さんの場合、あやふやになっている原因は大きく2つ考えられます。
まずは、2つの分数はともに仮分数ですから、1より大きいことはわかります。
それだけでは比べられないので、両方を帯分数になおします。
3/4は1 1/3、8/7は1 1/7ですね。
つまり、4/3と8/7を比べるには、1/3と1/7の大きさを比べればよいことになります。

このように「仮分数同士の大きさ比べをするときは、両方を帯分数に直して比べる」という知識がなかったのなら、その知識を補充してあげることで問題は解決します。

しかし、1/3と1/7のどちらが大きいかが瞬時にわからないなら、分数の「感覚」に不十分なところがあります。
「1つのものを3つに分けた場合と、7つに分けた場合で、1つあたりの大きさはどちらが大きいのか」場合によっては図などをかいてあげる必要もあるでしょう。

筆算で間違えているのなら、繰り上がりや繰り下がりで間違っているのか、ケタがズレているので見間違いや勘違いが起きているのか、といった原因を突き止め、次は繰り上がりなどの数を間違いなく書くようにしようね、とか、ケタがずれないようにまっすぐ書こうね、といった風に具体的な指示をすることが必要です。

「間違ったところをなおしておきなさい」では問題は解決しません。

覚える考えるべきことが区別できていない

0.875 ÷ 0.25 =

という計算を前にして、「固まっている」お子さんがいるとします。

このお子さん、どうして「固まっている」かというと、この計算を筆算で間違いなくすれば答えが出るのは知っているけれど、ちょっと面倒そう、と思っているのかもしれません。
あるいは、何とか工夫する方法があるのかも、と考えているかもしれませんね。

もちろんこの計算は、そのまま筆算するのではなく、どちらも分数に直して計算すると楽にできるのですが、そういった「知識」の有る無しは重要です。

では、0.875は875/1000を約分して分数になおすのかというと、ここも「知識」でもっと簡単になおすことができます。
0.5は1の半分だから、1/2です。
そして、0.25はの半分だから、1/4だとわかります。
さらにその半分が0.125ですから、0.125は1/4の半分、1/8ということになりますね。
0.25が1/4だとわかっているので、0.75は3/4であり、0.75と0.125の合計にあたる0.875は3/4(6/8)と1/8の合計で、7/8です。

つまり

0.875 ÷ 0.25 =

の計算は、

7/8÷1/4=

の計算と同じだということがわかります。

上記のことは、塾では小4〜小5のとき「小数と分数」という項目で学習しますが、このような小数、分数の構造を理解した上で「知識」として身につけられていないお子さんは、小数と分数の混合計算などが苦手という傾向があります。

お子さんが「固まっている」のには必ず原因があります。
その原因を突き止めてあげることが大切です。

「算数が苦手だと受験では不利」なのか

算数が苦手だと受験で不利、とよく言われます。
ほんとうに算数が苦手だと受験では不利なのでしょうか。

いわゆる「難関校」の場合、塾のテキストに出てくるような問題はマスターした上で、さらにそれをどう応用するのか、といった力を問われます。
だから大手塾では、いろいろな難関中学校の問題を常に分析しています。
その上で、重要な問題は塾の講座のテキストに収録していきます。

学校側は、そうやって塾のテキストに収録され、みんなに広く知られるようになった問題はあまり出しません。
常に新しい切り口の問題、いわゆる「新作」を準備するのです。
そのような問題に対処するには、算数の実力をつけていることが必要になります。
男女の御三家や灘、洛南などを筆頭とする最難関中学校では、算数が苦手なお子さんは不利といえます。

一方、「中堅校」と言われる学校は、2つのタイプに分かれます。
積極的に難関校のような応用問題を出題する学校と、塾のテキストに出てくるような標準的な問題(パターン問題と呼ばれるもの)をマスターしていれば解ける問題を出題する学校です。

前者は算数の実力で得点差がつきますが、後者なら算数が苦手なお子さんも「訓練」によって挽回することができます。
過去問を解いてみて、その学校がどのようなタイプの問題を出題するのか、よく確認することが大切です。

以上、算数が苦手なお子さんの入試対策について考えてきましたが、いかがでしたでしょうか。
いずれにしても、少しでも苦手を克服しつつ、受験校についてもしっかり調査することが重要ですね。

この記事を書いた人
主任相談員 前田 昌宏主任相談員 前田 昌宏
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