これで差がつく!! 灘中合格者が入学までにやっておくべきこと

これで差がつく!! 灘中合格者が入学までにやっておくべきこと
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せっかく憧れの灘中に合格したのに、入学後、授業のペースについていけず、大きく成績を崩してしまう子が後を絶ちません。
灘の授業についていくには、初速が大切。一度遅れをとってしまうと、ハイペースな授業に追いつくのが難しくなってしまいます。
そうならないよう、入学までにやるべきこと、心構えなどを説明いたします。

2月3月の勉強が、入学してからの差をつくる

灘中合格者の皆さん、おめでとうございます。
合格発表のあと、もう受験勉強をする必要がないということに戸惑いながらも、自由な時間を満喫していることと思います。

しかし、遊んでいいのは2週間まで。それを過ぎたら、また勉強を始めなければいけません。
灘は、ものすごく授業のスピードが速いです。それだけではなく、中学からは勉強の仕方がこれまでとは全く違います。
中学受験の時は、学ぶべきことを塾が全て用意してくれました。黙っていても宿題が出て、それをやっていなかったら先生がお尻を叩いてくれる。お母さんだって叱ったり励ましたりしてくれる。

しかし、これからは違います。
先生によっては、やるべきことを宿題に出してくれないこともあります。授業にしても、新しい言葉が出てきたからといって、その言葉の説明から入ってはくれません。灘では、知っていることを前提に授業が進んでいくのです。

「復習中心の中学受験勉強」から「予習中心の中学の勉強」へ

中学受験では、授業で習った内容を復習することで学習を定着させていきました。しかし、これから必要になってくるのは、予習です。
予習をきちんとして授業に臨むことで、初めて授業の理解ができる。あるいは、予習をして、「ここが分からないな」というところを確認するために授業を受ける。

でも、1学期が始まったら、とりあえずその日に習ったことを自主的に問題集などで復習する必要があります。先生はその都度宿題を出してはくれません。英語や数学は毎日のように授業が行われます。それを毎日復習していたら、予習の時間をとるのは難しいでしょう。だから、入学前からはじめておかなければならないのです。
学期の一つ前の長期休暇の間に、次の学期の予習をしておく。これが灘の学習ペースです。中学1年1学期の予習は、入学前にしておきましょう。
これをやっておかないと、スタートからいきなり出遅れることになってしまいます。灘のペースは速いため、いったん出遅れると巻き返しは大変です。

灘中1年生の塾選び

鉄緑会や研伸館に最初から通う子もいますが、灘生はいつでも入れるので、慌てて行く必要はありません。中学1年の間は、塾探しの時期だと思っていいでしょう。
どの塾も、中学1年生の間は出入りが激しいものです。あっち行ってやめて、こっち行ってやめて、と皆さんやっています。体験授業を受けてみたり、友達の話を聞いたり、講習会を覗いてみたりしながら、自分に合う塾をじっくり探してください。
まずは塾より、学校のペースにしっかりついていくことです。

灘の英語

灘中の場合、英語についてはできる状態で入ってくることを期待していません。ゼロからスタートしてくれますので、安心してください。
とはいえ、英単語をきちんと覚える習慣は必要です。そういう意味では、入学前に少し慣れておいたほうがいいでしょう。
「遅くとも中2の1学期ぐらいまでに英検3級は取っておきなさいよ」というのが基準です。「高1までに2級ないし準一級は頑張ろうね」というのが、一応目標として示されているようです。
英語に関しては、いつから始めてもできるようになるものです。入学前の余裕のあるうちから少しずつはじめていくと、入学後もスムーズに学習が進むと思います。

【灘の中1数学】最大の落とし穴、100ページ宿題

灘の場合、数学で使う問題集は、学年によって違います。どの教材を使うのかは、学年の先生に任されているようです。
ひとつ、注意してほしいのですが、灘はどの学年も、宿題の出し方に特徴があります。授業の進み方にもよるのですが、副読本の問題集について「これ、テストまで100ページ課題」などと、急に言われる場合があるのです。
ふだんは宿題として出されない副読本。毎週、自主的にやっている子なら、試験前でも宿題は十数ページです。ところが、先生に言われてから初めて宿題だと認識する子は、いきなり100ページもの宿題になる。しかも、すぐにテストが来るわけです。
そのため、1学期の中間テストでは数学で70点取れていたのに、期末テストになると途端に20点といった結果になる子が出てきます。

【灘の中1数学】算数脳からの切り替え

数学を学ぶ上で、気をつけてほしいことがあります。それは、「数学と算数は違う」ということです。
中学受験のとき、塾でずっと算数トップの成績を取り続け、灘にも算数の成績3位以内で合格していたような子が、入学後2年もしないうちに下から10番以内の成績になってしまったという実例があります。特に数学がボロボロの状態だったようです。
受験が終わってから勉強をやらなくなってしまったということもありますが、一番の原因は、算数の力に頼ってしまったこと。算数ができすぎたため、数学の勉強をせずに算数で誤魔化そうとしてしまった。数学のレールに乗れなかったわけです。
ここには気をつけないといけません。

中学1年生でやる最初の方程式を作るための練習問題というのは、簡単なつるかめ算や年齢算や旅人算です。これは、算数の得意な子なら、暗算でできてしまう。このとき、暗算で先に答えを出してしまってはダメなのです。
これは、答えを出すのが目的ではなくて、あくまでも文章を見てその文章を方程式に書き換えるという練習ですから。ここをはき違えると、後々大変なことになってしまいます。
方程式が書けなければダメ。簡単だからと言って暗算で先に答えを出してしまうと、いつまでたっても方程式が書けません。

受験後、「1週間くらいは羽を伸ばしてね」と伝えていますが、これは、「算数脳をちょっと切り離してね」という意味も込められています。
少しインターバルをおくことで中学受験を忘れ、新たな気持ちで数学というジャンルに飛び込んでほしいのです。
算数脳から数学脳への切り替えとしてお勧めなのが、『漫画おはなし数学史』というブルーバックスの本です。これは、灘の先生方も勧めています。これを読むと、数学というものがどのように歴史上発展していったのかが分かり、数学というものの捉え方が変わっていきます。パズルを解く感覚の算数と数学との違いが、多少なりとも理解できるのではないでしょうか。

【灘の中1数学】入学までのお勧め参考書&問題集

入学までの勉強にお勧めの参考書は『チャート式体系数学』(数研出版)、問題集は『新Aクラス中学数学問題集』(昇龍堂出版)です。幾何と代数とに分かれているものを3年分揃えるといいでしょう。
もちろん、全部やる必要はありません。大体のことが一通り頭に入るように、かいつまんで ざーっと触れてみるくらいの感覚で取り組んでください。「次に○○を学ぶから、そのためにこの学習が必要なのだな」ということがイメージできるようになります。

簡単なルールは事前に分かった上で、授業に臨めるようにしておきましょう。
中1の1学期は、授業のスピードもそこそこです。1学期の中間テストまでは、算数の力でも何とか解けてしまいます。しかし、期末になると、数学の力が問われるようになります。
1学期の期末あたりから、2次方程式が出てきます。通常、公立の中学では、2次方程式を中学3年で学びます。それが、1学期の期末テストで出てくるのです。灘の数学は、そのくらいのペースであることを覚悟しておきましょう。

入学までの予習の仕方

「こんなの簡単だ」「分かる、分かる」と感じたら、例題をやって、例題の解説だけを読んでおきましょう。簡単だからといって全部飛ばしてしまうのではなく、例題だけはやっておき、その他の問題はスキップする。そうやって進めていけば、すぐに終わります。
もし「ここはちょっと練習しておかないといけないな」と思ったら、例題を解いたあと、その下にある練習問題もやっておきましょう。

計算問題に関しては、最初は正負の数の問題と文字式をやって、それから方程式に入ります。ここは、問題を解いてみたほうがいい部分です。わかった気になっても、計算に慣れておかなければミスにつながりやすいところですから。括弧の外し方など、実際に手を動かしておきましょう。簡単なものは飛ばしてもいいので、複雑なものをいくつか練習して、自分が思っているイメージが正しいのかどうか、確認しておくことが大切です。

受験時の計算力を維持すべし

数学は能力の差が大きく出るため、授業ではポイントしか教えずに、生徒自身が自分たちで進めていくというスタイルをとる先生がいます。こうなると、同じクラス内でも生徒によって進度が違ってきます。
このとき重要になってくるのが、入学までの間に計算力を落としていないか、ということです。受験直前期の計算スピードを維持したまま授業に入ることができれば、授業中に問題をどんどん進められるので、宿題がなくなります。すると、あまり苦労せずに成績上位を保つことが可能になるのです。
しかし、計算力が落ちてしまったために授業中に問題をこなせない生徒は、全部積み残しになって、とても苦労します。

せっかく中学受験で身に着けた勉強習慣を失ってはいけない

中学受験で身につけた宝物といえば、なんといっても「勉強する習慣」です。毎日10時間も勉強する。そんなこと、今から身につけようと思ったところで、とてもできません。覚えた知識は、忘れたとしてもまたすぐに思い出します。しかし、習慣が一度途切れたら、またゼロからやり直しです。

ここで勉強の習慣を途切れさせてしまうのか、維持していくのか。入学後に大きな差がつくポイントです。
灘中1年の1学期の間に、上位の子と下位の子では、5科目500点満点で280点ぐらい差がひらきます。期末テストでトップの子は480点くらい、下位の子は200点を切るくらい。たった数か月でここまで差がついてしまうのです。

ちなみに、入学順位と成績は、あまり関係ありません。入学のトップ10はその後もトップ10に残ることが多いのですが、それ意外は関係ないと思ってください。どの順位で入学しようが、その後の努力でいくらでも巻き返しが可能です。
それだったら、これまでの習慣をそのまま保っていたほうが絶対にいい。
1日10時間もの勉強は必要ありませんから、少し羽を伸ばしたあとで、習慣が途切れる前に、また学習を再開しましょう。

この記事を書いた人
主任相談員 辻 義夫 主任相談員 辻 義夫
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