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中学受験 首都圏の中学校42校の偏差値を徹底研究

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公開: 最終更新日:2021年07月26日

志望校に合格するために、大きな判断材料となるのが、お子さんの偏差値。
中学受験 関西の中学校の偏差値って?」では偏差値そのものについて解説しましたが、ここでは首都圏の塾の偏差値について考えてみたいと思います。

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1.中学受験 首都圏の塾の偏差値

各塾の偏差値の違い

首都圏で「四大塾」と呼ばれている中学受験塾がサピックス・日能研・四谷大塚・早稲田アカデミーですが、各塾とも模試を行い、その偏差値をもとに中学校の「合格可能性80%偏差値」を発表しています。受験生とそのご家庭が志望校を検討する際、その表を参考にすることが多いものです。

別の記事で「偏差値50はそのテストを受けた母集団のちょうど中位」と解説しましたが、塾によって母集団の平均学力レベルは違いますから、同じ偏差値50でも合格できる可能性がある学校は変わります。

下の表は、2016年4月に実施された「志望校判定サピックスオープン」から算出されたサピックスの合格可能性80%の学校一覧、2016年12月に算出された日能研のR4(合格可能性80%)一覧から引用したものです。

(男子)

サピックス 日能研
開成 66 72
聖光学院(1回) 64 68
渋谷幕張(1次) 62 68
駒場東邦 61 66
麻布 60 68
栄光学園 60 67
慶応湘南藤沢 58 63
都立小石川中等教育 58 64
慶応普通部 57 63
早稲田(1回) 57 66
海城(1回) 57 64
武蔵 56 64
浅野 56 64
慶応中等部 56 63
渋谷渋谷(1回) 55 61
早稲田実業 54 64
早大学院 53 63
ラ・サール 53 63
明大明治(1回) 53 60
市川(1回) 52 62
東邦大東邦(前期) 51 60
芝(1回) 51 60
サレジオ学院A 51 59
東京都市大付(1回) 50 59

(女子)

サピックス 日能研
慶応中等部 63 68
桜蔭 62 68
渋谷幕張(1次) 62 68
女子学院 60 66
豊島岡(1回) 60 68
慶応湘南藤沢 60 66
筑波大付属 60 67
雙葉 58 66
渋谷渋谷(1回) 58 66
早稲田実業 58 66
お茶の水女子大附属 58 64
都立小石川中等教育 56 63
フェリス 55 63
白百合 54 61
青山学院 53 61
洗足学園(1回) 53 62
吉祥女子(1回) 53 61
鴎友学園(1回) 50 58

男子・女子ともサピックスの数値にくらべて日能研の数値が高くなっています。サピックスのテストでは偏差値50で合格可能性が80%と判定される鴎友学園も、日能研では偏差値58の成績上位者でないと合格可能性が80%とならないことがわかります。

中学入試と高校入試の偏差値って、どれくらい違うの?

関西の塾の偏差値の記事でも述べましたが、中学受験の偏差値と高校受験の偏差値は大きく違う場合があります。それは、中学受験がごく一部の子どもたちしか挑戦しないのに対して、高校への進学は97%を超えています(文部科学省「高等学校教育の現状」より)。全国のほとんどの中学3年生が母体となる高校受験と、成績優秀者を中心とする一部の子どもたちが母体となる中学受験では、偏差値は大きく変わります。

たとえば青山学院はサピックスで偏差値53(女子)・48(男子)が合格可能性80%ラインですが、全国最大規模の高校受験模試「W合格もし」の60%偏差値は68となっています。中学受験の(塾の)偏差値だけを見ると偏差値があまり高くないように思える学校でも、全国平均とくらべると随分難しい学校ということになります。

2.志望校による塾・偏差値の考え方

御三家に合格するには、どの塾でどれくらいの偏差値が必要?

上の表からわかるように、御三家や同じレベルの難関中学校に合格しようとすれば、サピックスで60台、日能研で60台後半から70台の偏差値が必要になります。では、その60台、70台の偏差値のお子さんは全体のうちどれくらいいるかというと、標準的な人数分布の場合、60以上が約16%、そのうち70以上は約2.5%程度。つまり開成を目指す場合、サピックスであればライバルは多数いますが、日能研であれば人数が少ない、ということがいえます。

合格者数で比べてみると、2017年受験の開成合格者数はサピックスが234名、日能研が59名となっており、サピックスが難関中学校に強い塾であることを物語っています。

偏差値さえ届いていれば合格できる?

上記のように、一般的には「サピックスは難関校に強い塾」「日能研は中堅校に強い塾」といえますが、偏差値さえ合格可能性80%を超えていれば合格しやすいかというと、必ずしもそうではありません。それは、学校によって出題傾向は大きく違いがあるからです。

たとえば、ひとくちに国語と言っても、記述を多く出題するのか、選択問題が中心なのかなどによって大きく違います。そして出題傾向に対してお子さんの向き、不向き、得意、不得意があります。数値だけでなく、そのあたりの相性も含めて志望校選びをしたいものですね。

算数にしても、全問答えのみを書かせる学校もあれば、解き方や考え方まで詳しく書かせて部分点を与えるタイプの学校もあり、その対策のしかたは大きく違います。

 

以上、首都圏の中学校の偏差値に関して考えてきました。上手に偏差値を利用しながら、いろいろな要素も加味して合格を手にしたいものですね。

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